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みちのく潮風トレイル-38/50 女川町/石巻市 女川駅~蛤浜

こんにちは。岩手県宮古市あたりを中心に、みちのく潮風トレイルや三陸ジオパークのガイドをしている人です。みちのく潮風トレイルは南下と北行それぞれの向きで全線を2回踏破しています。
ゲストハウス3710というゲストハウスもやっています。宿泊に限らず宮古市に来たらぜひお立ち寄りください。

この記事は、みちのく潮風トレイルを実際に歩いた経験と写真などに基づく、コースガイドです。全線を50セクションに区切って紹介しています。八戸から南下(SOBO)での紹介をしていきますが、分かりづらい場所などは、なるべく逆向きからの写真も織り交ぜて紹介していきます。ルートが分かりづらい場所の写真には矢印を描き入れています。矢印はあえて手描きの書き殴ったようなへたくそな描き方をしています。きれいに描くよりそのほうが伝わりやすい感じがするからです。

北のスタート1番目の八戸セクションと最後の50番目の相馬セクション、この2つの記事はお試し版として無料公開しています。それ以外の記事は有料記事となります。各記事の序盤だけはお試しで無料にしていますので、続きを読む際には課金をお願いしています。

各記事は、何年もかけて、何度もルート上を両方向から歩き続けていて、現在もなるべく常に最新の情報への更新を心掛けていますので、そのためのご支援としてご理解ください。

記事は一つずつ購入だと1記事あたり200円です。また、全線の50記事をセットにしたマガジン形式で一括購入も出来ます。一括購入の場合には5,000円に割引していますので、一記事あたりは約105円となります。
購入済の記事がすでにある場合も、一括購入は必ず5,000円です。

みちのく潮風トレイル全線コースガイド(有料記事)↓

基本的にはセクションハイクを想定した情報を提供しています。テント泊の情報は、公式のデータブックやトレイルサポーターの情報が参考になりますので、あまり掲載していません。(公式にテントを張っていいと認められている場所は紹介を入れることがあります)

(この記事は2022年10月時点での情報で書いています。あくまで記載の情報は目安として、各自の自己責任にて充分な調査や計画のうえで行動に臨んでください。記載内容の正確性や、記載内容を参考にしたことにより生じたトラブルや事故等について、当方は一切責任を負いかねますのでご了承ください)


■女川駅~大六天山

今回は、みちのく潮風トレイル宮城県 女川町の女川駅から、大六天山の登山と、万石浦から峠を越えて、牡鹿半島の付け根のあたり蛤浜(はまぐりはま)までの区間をご紹介します。

蛤浜から南は、牡鹿半島の縦断ルートが始まり、アクセス方法に少し知恵が必要になってきます。JR女川駅と今回、蛤浜に向かう途中で近くを通るJR浦宿駅の間はひと駅ですし、浦宿駅から女川駅はまっすぐ歩いても30分かかるかどうかという程度ですので、セクションハイクなら大六天山を回ってぐるっと一周で一区切りにするのもちょうどいいんじゃないかな、と思います。

ところで、牡鹿半島の未舗装路には、ヒル(ヤマビル)がいます。
主に、この大六天山、金華山、牡鹿半島を歩く金華山道、といったあたりに生息しているようです。
ヒルの活動時期は主に4月~10月。気温は10度以上なら活動出来るので、いないシーズンは秋の終わりから冬、春はじめぐらいだけですね。
さすがに20度以下だとおとなしいようですが、いることはいます。ジメジメしている日や雨の後には活発化。
ただ、ここにいる、という生息域そのものはわりと狭く、牡鹿半島どこにでもいる、というほどではないので、事前の情報収集を忘れずに、です!

ご存じの通り血を吸います。上から落ちてくることはあまりなくて、足元から上がってきますので、なるべくジメジメしたところや厚く積もった枯葉の上を歩かない、といったことは基本になります。あとなんでしょう、一つところにあまりじっとしない、とか、荷物は地面に置かない、とかもですね。

あらかじめできる対策ですが、一般的には塩水スプレーあるいは忌避剤で、靴やタイツをあらかじめ浸しておく、といったことになります。

忌避剤は、ディートという農薬的な成分が入っているスプレーが一般的で、直接噴霧して、くっついたヒルを落とすことも出来るので、もっておくと安心です。

おすすめは、アースのサラテクトという虫除け剤のシリーズで、ディートが入っているタイプ。
成分表示にディートと書いてあって、効能にもヤマビルの忌避が入っています。おすすめな理由は、コスパと入手のしやすさ。たいていのドラッグストア等で買えますので、すぐに用意が出来るお手軽さです(サラテクトでもヤマビルには対応していないものもありますので、成分のディートと、効能効果をよくお確かめください)。

ディートは、自然や人体への影響はゼロではないようですが、普通に虫よけスプレーとしても使えるものですので、使いすぎない程度にして、早く洗い流していれば大人なら特に問題ないようです。
ただしゴアテックス素材に使うときは劣化を招きやすいので注意とのこと。

あと、ハッカ油系だと、有名なのは「ヒル下がりのジョニー」で、小さいボトルと大きいボトルがあります。靴や靴下などギアをだいたい全部浸すと小さいボトルを使い切る感じぐらいです。ハッカの香りがするぬるぬるした泡になっています。そのまま吹き付けてもOK。

名前はふざけてますが効果は定評があり、用意が出来るのならイチオシです。

私の場合は、ヒルに直接の噴霧をするときや、追いがけするときや上半身はサラテクトで、あらかじめ靴下などを浸すのはジョニーで対応していました。

あと、本当にヒルが多い時期だと、帽子をかぶるのはもちろん、シャツもズボンに入れるとかガムテープでゲイターとの隙間をふさぐとか、いろいろ、服装にも対策があるようなので、事前によくお調べください。
私は、ヒルのメッカと言われる?丹沢で経験した方のアドバイスに従いました。
ゲイターとか長ズボンでガチガチに足元を固めると、かえってその中に入られてしまうと気付かないので、その方は結局、トレランスタイルがベスト、と言っていました。
ローやミドルカットの靴+タイツと靴下二重履きにショートパンツで、むしろ脚そのものは露出しておいて、常に足回りを注意。ヒルがくっついたらスプレーで落とす。
あと、トレランのように、なるべく一か所にじっとしないで常に動く、など…。

歩く季節によって、くれぐれも、お気を付けください。

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