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気持ち悪さとサンドイッチの夢

今日で抗がん剤の点滴は終わり。そしてとても気持ち悪い。
言うまでもなく副作用なんだろうけど、相変わらず耐えるしか選択肢が無いのに辟易する。
まあそうは言っても、こんなことで治ってくれるなら全然耐えるんですけど。つわりと違って終わりがちゃんとあることも分かってるし。結果が見据えられるなら、大きな意味で過程はまったく辛くない。

とはいえ気持ち悪いのは本当で、食用不振や腹痛、あと口の中のまずさが今のところキツい。
特に口のまずさは前回より酷い気がする。
口内がまずくなった時放り込む用に、夫にチョコレートとか煎餅とか持ってきてもらったけど、どれもまずさを打ち消してくれるほど強くなかった。
今度看護師さんから許されたらもっと味の強いものをお願いしたい。サラミとかジャーキーとか。

そんな感じでごはんもイマイチ食べられていない私だけど、なぜかめちゃくちゃサンドイッチが食べたい、ような気がする。
食欲があるわけでも無いのに、気付くとネットでサンドイッチのおいしい作り方とかを検索している。なんでなの。

病気してから実家に頼ることが増えて、だからなのか実家で作るハムサンドのことを特に思い出す。
全然変わったものじゃない。
食パンは5枚切りをスライスして10枚切りにしたものを使う。
片面にマヨネーズとスライスチーズを乗せ、その上に地獄みたいな量のハムを乗せる。ハムは岐阜県民御用達の明方ハムというでかいハムをスライスしたものである。ハム自体に塩気があるので味付けしなくても美味しい。
気が向いたらさらにレタスを乗せて、パンでサンドする。これだけ。これだけがめちゃくちゃ美味いんだけど、多分喫茶店とかではありえないくらいのハムを乗せるおかげだと思う。家庭ならでは。

今のところハムは禁止されていないし、食事の条件緩和が出た時にプロセスチーズも許可されている。もちろんパンはOKだし、調味料も新品ならOK。
レタスだけが食べちゃダメな食材に当たるけど、個人的にはむしろ無いほうが良いので好都合だ。家に帰ることができたらまず、野菜抜きサンドイッチを作ってもらおうと思う。

ネットで検索すると、美味いサンドイッチを作るためには食パンに油膜を張ることが重要だとあった。
要するに食材の水分がパンに移らないよう、死ぬほどバターを塗っとけということのようだ。望むところすぎる。

もし正式に寛解の判子がもらえて、生物も徐々に解禁されていったらいろんなサンドイッチを試してみたい。
今ネットで見てやりたいなあと思ったのは野菜のラペとチキンのサンド、サーモンとクリームチーズのサンド、あとハムときゅうりのサンド。
チキンとサーモンはコストコで買おう。ハムはバローで買おう。夢が広がる。

何故か入院すると、退院した時に丁寧な暮らしごっこがしたくなる。このサンドイッチへの夢もその一部なのかも。
実際退院したらそれどころじゃ無いだろうなと思うけれど、朝から優雅にいろんなサンドイッチを挟むおばちゃんを目指したいものです。

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