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📖①『ゎミ屋敷を救え瀟䌚埩垰ぞの道』第1話割れた鏡ず奇劙な客人

2023幎12月24日、クリスマスむブのこずだった。母の小蚀を聞き流しケヌキを食べ終わった時、物音ずずもに奎が珟れたのだ。

#朚琎コンビ #深琎ず真琎の琎棋曞画
#自己玹介 #ゎミ屋敷 #粟神病 #瀟䌚埩垰ぞの道 #創䜜゚ッセむ




謎のお告げ

某日 某時刻 

「ここは  」

聞こえたすか葛朚深琎。今からあなたには、"䞻人公"になっおもらいたす。

深琎
「䞻人公  䜕を蚀っおいるんです  ずいうか、あなたは誰ですか  」

䞖界を救うのです  人生ず闘いなさい  

深琎
「埅っおくださいどういうこずですか埅っお」


2023/12/24(日) 08:30 深琎の郚屋

深琎
「はっ  倢か」

母
「深琎起きなさいあんた今日クリスマスむブでしょ昚日ケヌキ買っおきおあげたから、早く食べなさい悪くなっちゃうでしょ」

深琎
「あぁ、そうか  クリスマス  。分かった。今、行くよ母さん」


母の小蚀

同日 08:40 葛朚家 キッチン

母
「それであんた仕事はどうするの来幎でもう27よねあんたも知っおの通りお母さんずお父さん、離婚するこずになったから。お母さんもう若くないし、あんたずお兄ちゃんに皌いでもらわないず困るんだからねい぀たでも䌑んでる堎合じゃないわよ」

深琎
「病気なんだから仕方ないだろ  。リワヌクにも明日から通い始めるんだし、そう急かさないでくれよ  。あず、皌ぐのは"倧黒柱"の兄さんに蚀っおくれ  」

朝っぱらからの母の"早く働けコヌル"をかわし、僕はケヌキに手を䌞ばした。

母
「倧黒柱っお蚀ったっおねぇ。お兄ちゃんず来たら酷いのよ。䜕床蚀っおもゎミも出さないし生掻費も入れない。2階の郚屋芋たビニヌル袋で埋たっおたわよ」

深琎
「1階だっおそう倉わらないじゃないか  。母さん、業者を呌んで片付けお貰おうよ。僕達だけじゃ無理だ」

床䞀面の段ボヌルや積み䞊がった服、い぀のだか分からない曞類などを芋お、僕はため息を぀いた。

母
「そんなお金ないわよこの前芋積もりに来た業者さん、1階だけでも50䞇はかかるっお蚀っおたじゃないそんなに蚀うんだったらあんたが働いお皌いで、その業者を呌んでちょうだい」

たぁ、そうなるよな  。どうしたものかず考えながら、僕はケヌキを手に自分の郚屋に戻った。

オヌプニングテヌマ※制䜜䞭
灰かぶり / 葛朚深琎



自己玹介


同日 08:50 深琎の郚屋

クリスマスむブずいっおも恋人も居ない。するこずも無いし、ケヌキを食べながら自己玹介でもしおおこう。これも瀟䌚埩垰のため、面接の緎習だ。

僕の名前は葛朚深琎(カツラギ ミコト)。
䜕凊にでもいる  粟神障害者です。

小孊生は遅刻欠垭魔、䞭孊生は䞍登校、冷蔵庫ず゚アコンの壊れたゎミ屋敷で育ちたした。高校生で持ち盎し、倧孊生の時は公認䌚蚈士講座ずのダブルスクヌルをしおいたのですが、合栌は出来ず。さらに、公認䌚蚈士ぞの道に芋切りを぀け、卒業埌に入瀟した䌚瀟を短期離職しおしたうなどの瀟䞍ムヌノを発揮。その埌は圓時付き合っおいた恋人ず䞀緒に䜏みながらフリヌタヌずしお生蚈を立おおいたのですが、2021幎10月、24歳の時぀いに粟神をやられたした。

メンタルクリニックを受蚺したら適応障害ず蚺断されたのですが、その時出された薬が合わず、気分が高揚した僕は可笑しな蚀動を始めたす。勝手に治ったず思い蟌み自己刀断で断薬しおしたった僕は、その埌幻芚ず劄想に苊しめられるこずになりたした。(そのせいでSNSでも他の堎所でも、たくさんの方々にご迷惑をおかけしおしたったこずを、この堎を借りおお詫び申し䞊げたす。)

幻芚ず劄想が萜ち着いおきた頃、僕は自分の可笑しさを自芚したした。そしお2022幎8月に再床メンタルクリニックを受蚺し、統合倱調症ず蚺断されたす。治療を続けおいたものの、匷床の垌死念慮から2023幎6月に自殺未遂。同幎10月に蚺断がう぀病に倉曎されたした。

それから少しず぀気分の萜ち蟌みなどの症状が良くなっおいった僕は、瀟䌚埩垰を目指すため重い腰を䞊げ、先日粟神科リワヌクの芋孊ず面談を枈たせたした。そしおいよいよ明日から通うこずになったのです。障害幎金の曎新日たで残り1幎ず少し。それたでにアルバむトでも良いから䜕か職に就きたいずころですね。

䞭の人
「深琎が粟神病で狂っおいた時に䜕があったのかを綎った創䜜゚ッセむ、『ナクシタモノ』も同時連茉䞭です。よろしくお願いしたすに"ゃ🐱」

深琎
「うん、面接で話す内容じゃないな」

そんなこんなでケヌキの最埌の䞀口を食べ終わった時でした。

パリヌンドンガラガッシャン

深琎
「え䜕事」


「いったぁぁぁあ䜕なのこの狭くお小汚ない堎所は」

掗面所から誰かの声がした。
本圓に誰え、泥棒䞍審者


割れた鏡ず奇劙な客人

同日 09:00 葛朚家 掗面所

恐る恐る様子を芋に行っおみるず、鏡が割れおいた。そしお掗濯物に尻逅を぀いた芋芚えのある女性が、䞍満げな顔でこう蚀ったのだ。


「アナタ誰どうしお私そっくりな顔をしおいるのずいうかその身なりは䜕」

僕は唖然ずしながら自分の着おいる服を芋た。別に倉じゃない。い぀も着おいるパゞャマだ。いや、そんな事よりこの女は誰なんだ僕のドッペルゲンガヌか瀟䌚埩垰ぞの道を歩み始めた矢先に僕は死ぬんだろうかいや6月に、自殺未遂はしたけども。

真琮
「たあ、いいわ。私の名前は桜朚真琎(サクラギ マコト)。今日からお䞖話になるわ。よろしく」

深琎
「桜朚  真琎だっお  」

僕はその名前に聞き芚えがあった。それは䜕を隠そう、僕が粟神病で生み出した"劄想"の名前だったのだ

急に頭が痛くなっおきた。粟神病が悪化したんだろうか。たた僕は幻芚を芋おいるのだろうか。けれども確かに僕の目の前に、そこに圌女は居るのだ。

真琮
「それでアナタの名前は」

深琎
「深琎  葛朚深琎  ですけど  」

真琮
「そうじゃあ、深琎さっそくだけど、私のために働きなさいたずはそうね、私の郚屋を甚意しおちょうだいこんな所にずっず居られないわ本圓に䜕なのここは倧きなクモの巣が匵っおいるじゃない。他に䜿甚人は居ないのすぐに掃陀させお」

深琎
「うわ、本圓だ、気付かなかった  。じゃなくお、䜿甚人なんお居たせんよ。ずいうか、"他に"っお  。もしかしお僕、䜿甚人だず思われおたす  」

真琮
「そのボロボロの身なりは䜿甚人でしょ」

ボロボロ  確かに着叀しおはいるが  。パゞャマの䜿甚人っおどんな䜿甚人だよ

深琎
「僕は䜿甚人ではありたせん。この家の"長女"です」

真琮
「たあアナタこの家の女性だったのあたりにもみすがらしいから、泥棒が䜿甚人のフリでもしおいるのかず思ったわ」

誰が泥棒だず蚀いたくなったが、グッずこらえた。どうやら盞手はお嬢様らしい。無瀌を働いお䜕か恚みを買ったら面倒だ。

深琎
「申し蚳ございたせん。このような服しか無いもので」

真琮
「そう。アナタの家の事情は䜕ずなく察したけど、自分ず同じ顔の人間がそんな身なりで目の前に居られるのは䞍愉快だわ。手持ちの服で䞀番マシなものに着替えお来お。あず、寝癖も盎しお」

僕は枋々自分の郚屋に戻り、倖出甚の服に着替え、髪をずかし䞀぀に結った。そしお䟋の倱瀌な女のもずに戻った。

真琮
「いいわ、倚少はマシになったわね。髪はただボサボサだけど。それで私の郚屋はどうするの」

どうするのではない。勝手にどこからか来お郚屋を甚意しろだなんお無茶をいうな。こっちはゎミ屋敷の䜏人だぞ。

深琎
「申し蚳ないのですが、他所を圓たっおください。うちは仰る通り小汚いですから。あなたのお掋服が汚れおしたいたす」

ずいうか、䜕凊から来たんだこの女。割れた鏡はこい぀のせいかお嬢様なら匁償しおもらいたい。

  あれ、そういえば怪我ずかしおないんだな。痛いっお叫んでたからどこか痛めたようだったが。どっちにしおも危ないから砎片を掃陀しないず  。

真琮
「他に行くずころなんおないわ  。消えおしたったもの  」

先皋のしかめっ面ずは打っお倉わっお、女は悲しげに呟いた。消えた  若干匕っ掛かる蚀い方だが、初察面の盞手にこの態床の悪さだ。誰かに家を远い出されたのだろうか。はぁ  䜕だか身に芚えがある話だな  。

深琎
「  よく分かりたせんが、仕方ないですね。僕の郚屋をお貞ししたす。少なくずも我が家では䞀番たずもなので」


意倖な優しさ


同日 10:00 深琎の郚屋

僕は僕の"劄想の名前"を名乗るお嬢様を、自分の郚屋たで案内した。

深琎
「桜朚さん  でしたっけベッドは䞀぀しかないので、桜朚さんが䜿っおください」

真琮
「  」

無蚀になられおしたった。それも仕方ない。䜿甚人が居たお嬢様からしたら、この郚屋も他の郚屋ずそう倉わらないだろう。やはり、街でホテルでも取っおもらった方が良いのではないだろうか。あれ、お金は持っおるのかこの人。僕が出せるわけでもないしな  どうしたものか。

真琮
「アナタは  」

ん

真琮
「アナタはどこで寝るの」

可笑しな事を聞くんだな。

深琎
「床で寝たすけど」

真琮
「ダメよ䜓を痛めおしたうわ」

なんだ意倖ず優しい所もあるのか  そうは蚀っおも、他に寝る堎所なんお無いしな。

真琮
「半分  半分ならアナタも䜿っお良いわ」

䜿っお良いわず蚀われおも僕のベッドなのだが。シングルベッドに二人は結構キツいぞ。ずいうか初察面で添い寝かよ。嫌だなぁ。

深琎
「狭いので結構です。畳なのでそれほど䜓は痛みたせん、たぶん」

和宀にベッドを眮くセンスには突っ蟌たないでくれ。

真琮
「そう  分かったわ。なら、日替わりで䜿いたしょう」

䜕日居座る぀もりなんだ。たあ、もう聞くのも面倒だ。忘れないうちに掗面所に戻っお鏡の砎片を片付けよう。


こうしお、僕ず"桜朚真琎"ずの生掻は幕を開けた。

家族には圓然反察されたが、圌女の泣き出しそうな顔を芋お、深琎が面倒を芋るなら良いず蚀われた。たるで䞭孊生の時に家の前で匱っおいた子猫を芋぀けた時のようだ。あの時も深琎が䞖話をするなら良いず蚀われたな。結局母さんの方が可愛がっおたけど。

子猫
「にゃヌん」


次回

登堎人物玹介


この蚘事が気に入ったらサポヌトをしおみたせんか