【短編小説】それはカフェラテのように(後編)

・前編

・中編


僕は、喫茶店で働いている。

仕事帰りに立ち寄る常連さんがいる。いつもパソコンを広げ、姿勢が正しい。店長が「川崎さん」と教えてくれた。

僕は、彼女と話してみたかった。

今、その彼女の家にいる。



「私、友達いなくて」

川崎さんは2年前に引っ越し、職場以外に話す人がいないらしい。僕と会話が弾んだのが嬉しく、家に招いてくれた。

「よかったら、今度は僕の家に来ませんか?あ、また強引にすみません!」
「え!ぜひ!」

グラスの水が波打ち、すわっと跳ねた。



小説家の道は厳しい。喫茶店でバイトしながら、続けている。

川崎さんは丹念に仕事を続けている。今年の春に昇格したそうだ。
想像以上に彼女は真面目で、しっかり者で、可愛らしい。


帰り道、会話よりも笑顔が浮かんだ。友達以上の関係を僕は望んでいるのだろうか。


・・


池田さんが帰った後、私はこの部屋で初めて寂しさを覚えた。もっと話したかった。

小さな奇跡を、信じてみたい。




【あとがき】

ご覧くださって、ありがとうございます!なんとか終わりました…。

店員さん・お客さんそれぞれの目線で何か書きたいなあと思い、半ば無理矢理、前編・中編・後編にわけて書きました。

ラストをかなり迷ってしまい、22時を大幅に過ぎました。たびたび遅れ、申し訳ないです。たぶん今後も遅れる日があります。申し訳ないです……。


稚拙ではありますが、かなり楽しみながら短編小説を書いています。週1掲載がちょうどいいように思います。

引き続き、よろしくお願いします☕


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