破滅と崩壊の時代を生きる

スピリチュアリストとは、地に足をつけて生きること。霊的な人生哲学を持ちながら、現世における諸問題を考察しつつ、お金を稼いで肉体を維持して、様々な葛藤を得ながら、すべての出来事を学びとして捉え、地球の裏側の戦争も我がことのように関心を持ち、平和の有り難さを感じる人。

学べば学ぶほど、自分が無知であることに気づく人。智は無限にあるのだから、まだまだ自分は未熟であると認識せざるを得ない。謙虚さとはつまりこういうことなのかと思います。「私は謙虚な人間になります」と宣言して成果を求めることではないでしょう。だからと言って他者からの評価で決まるものではないと思えます。

産業革命以降、日本においては黒船来航以来、富国強兵、殖産興業を旗印に経済的発展を求めて参りました。「正があれば負がある」という法則があるように、自然破壊、家庭崩壊、昨今では人間の崩壊が起きていると危惧します。親が子ども虐待して殺す事象が、頻繁に起こるのは人類史上初めてではないか。食べ物がなくて、生きるために口減らしをすることはあっても、泣き叫びながら許しを乞うても、応じることなく虐待し続けて、死に至らしめる心を持つものをはたして人間と呼べるだろうか。

ホモサピエンスがネアンデルタール人やクロマニヨン人と違って絶滅せず生き残った理由の一つが共感力であると言われている。アフリカやアマゾン川流域で今でも狩猟採取生活をしている人は、その日獲れた獲物や収穫した木の実などを、独り占めすることなくみんなで分けることを常としている。富を独り占めすることなく、平等であることを何十万年も続けている。

約1万年前に農耕文化が根付くころから、食糧を蓄えることを始めて、所有するという意識が生まれる。土地や食べ物、そしてお金や奴隷に至るまで、モノを所有する。つまりその所有の量に応じて階層ができて、貧富の差ができる。その所有の文化に行き着いた結果が、無理な暴走を続けている資本主義経済の現在と言えます。

どうしてガソリン価格が乱高下するの。どうして株価は暴落するの。なぜ親は子どもを虐待死させるの。なぜ政治家の不祥事はなくならないの。なぜ精神障がい者は増加し続けているの。一言で言えば、それは現代人が自然の法則に反した生活をしているから。環境を汚染して、温暖化も気にせず、ゴミを出し続けている生活を送っているから。つまり「今だけ、金だけ、自分だけ」の毎日を送っているから。

ではどうすれば良いか?今までの生活を見直すこと、物質的価値観を霊的価値観に変換させることしかないと思います。食糧危機問題も迫ってきています。ついに無印良品がコオロギせんべいを発売しました。大豆ミートなるものも開発されています。遺伝子組み換え、ゲノム編集などの科学技術で低コストで大量に収穫できる安全性を無視した仕組みによって食べ物が生み出されています。牛、豚、鶏の餌で除草剤や無農薬を使用していない穀物が使われていることはほぼ無いでしょう。ホルモン剤や成長促進剤を餌に混ぜて、短期間で低コストで育てていくしか、利益も出ないし大量の食糧を確保できないのが現状なのです。

江原啓之氏はこれらのことの知識を十分に有しています。それは、スピリチュアリストとして見本になる生き方をしているからです。そして来たるべき食糧不足に備えるための活動も行っています。スーパーにおいても安心安全な食べものに出会うことはほとんどないでしょう。なぜなら他のと比べて単価が高い分、売れないからです。つまり無知な消費者が安全を度外視して、安かろう悪かろうの商品を買ってしまうからです。もちろん、政策の失敗もあるでしょう。デフレが続いているのに消費税を上げ続けるので、消費者はますます安く、おいしい食べ物を求めてしまう。

これから経済的な破綻や崩壊もあるでしょう。しかし忘れてならないのは、あの世からの視点。経済などはこの世における些末なこと。お金も株券もあの世には持って帰れませんから。スピリチュアリズムに基づいた広い知識と見聞と利他愛の実践しか破壊と崩壊の世を生き続けることは出来ないのではないかと予測します。

それでも私たちは今の生活を続けるのだろうか?

もっと破綻と崩壊を経験して痛みを味合わないと目覚めないのだろうか?

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