死後の世界を理解する

「死んだら無になるのではなく、たましいは生き続ける」

では死を迎えて肉体を脱ぎ捨てたたましいはどのような過程を経るのでしょうか?詳しく死後の世界が書かれている書籍「小桜姫物語」浅野和三郎著(潮文社)があります。


浅野和三郎氏は日本にスピリチュアリズムを初めて紹介した明治生まれの方で、東京帝国大学英文学科を卒業後、海軍機関学校の英語教師として赴任します。息子を亡くして後、妻の多慶子夫人を霊媒としてメッセージを受け取ります。その内容が「新樹の通信」として書籍になっています。

小桜姫は戦国時代に実在した方で、多慶子夫人の守護霊でありました。「小桜姫物語」は多慶子夫人が霊媒となって、小桜姫が経た死後の世界が霊界通信として書かれています。その通信の中に、小桜姫が祀られている神社が出てきます。実際に三浦市諸磯に存在することを浅野和三郎氏が突き止めることにより、エビデンスとしました。

小桜姫が過ごした死後の世界は一言で言えば「修行」です。詳しく言えば、現世への「執着」を脱ぎ捨てることをします。肉体を失っても、想い、感情は残ります。それを幽体と言います。もともと生きている人間は、肉体、幽体、霊体と三つの要素に分かれています。例えば一般的に幽霊(正確には幽体霊)が「うらめしや」と言って出てくるのは、その「恨んでいる」という感情が顕れていると言えます。つまり、「恨む」という執着によって幽現界に彷徨ってしまっているのです。

「自殺して楽になろう」と思い自死を遂行しても、元になる苦しみは消えることはありません。苦しみも、死にたい、楽になりたいという想いも執着として死後も残るのです。ですから、自殺の名所が存在するのは「まだ死にきれていない、誰か一緒に死のう」と彷徨っている霊がいて、その霊が「死にたい」と思っている自殺志願者に波長の法則で憑依してしまうからです。

お金・資産、地位・名誉、家族など現世における物質への想いはすべて執着となります。執着が多ければ多いほど、自分の想いと向き合う修行の時間が長くなります。ですから生きている間にしっかり内観を行い、どれだけ執着を捨てることが出来るかにより、死後の浄化が早くなるを言えます。

江原氏が視てきた死後の世界で浄化が遅れている人の職業は?政治家と宗教家だそうです。政治家は死後の世界でもリベートをして相手を論破することに躍起になっている。宗教家は自分が信じている宗教の死後の世界の中で頑なに生きているため、実際には違っているにもかかわらず留まってしまうようです。死んだ後も自分が気づくまで執着を手放すことは出来ないということです。

つまり生きている間に、「何のために生きているのか?」「死後たましいはどうなるのか?」を探求して自分の中にスピリチュアリズム=人生哲学を確立することが肝要です。

次回は死後の世界の構造をシェアします。


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