ひとつ前の季語をたべる
窓ガラスを通り抜けてやってきた日光にくるまれ、久々にアイスクリームの蓋を開けた。氷の粒がキラキラ輝いて、少し溶けるのを待つ間も全然退屈させない。ふんわり積もった新雪に初めて足跡をつけるようにスプーンでシャリっと抉る。優しい甘み。ああ、これは木の小さいスプーンで食べた方がよかったかもな。どこかにあったはず…と探してみたがなかった。もう少しちゃんと探せばあるのだろうけれど、それまでに溶けてしまったら元も子もない。妥協して食べ進める。柔らかくなった所、まだカチンとしている所、すっか