読んで楽しむロマンティックな世界 『ロマンスの辞典』 #473
世の中にはたくさんの本があって、知らないことがいっぱいあることを教えてくれます。こんな辞典もあるのだなーと思った一冊が『ロマンスの辞典』でした。
「本書は、調べ物をするにはまるで役に立たない辞典である」
のっけからそう告げられる「辞典」ですが、胸キュンのワードがいっぱいにあふれています。こちらも昨日の『魔女』事典のように、「読んで楽しむ」辞典です。
著者の望月竜馬さんの肩書きがまたおもしろいんです。
編集者・ライター・ロマンチスト。
「ロマンチスト」!
この辞典の他にも、『悪魔の辞典』や『I Love Youの訳し方』といった本を出されています。『I Love Youの訳し方』は、100人の作家による100通りの愛の表現を集めた本で、こちらもうっとり、せつなくなってしまう一冊。さすが「ロマンチスト」!(ほめてます)
『ロマンスの辞典』の方は、あいうえお順に、各種ワードが掲載されていて、その解説がロマンティック。
腕時計
もう少し一緒にいたいとき、そっと外す夜の鎖。
あー、情景が浮かびます。
心残り
二度と巻き戻せない人生というフィルムの彼方の忘れ物。
反省はするけど、後悔はしないをモットーにしているわたしですが、「心残り」はいっぱいあります。二度と巻き戻せないのかー、そうだよなー。でも、その「とき」に、心が残ってしまうんですよね。
レディーファースト
すべての男性に与えられた、優しさの口実。
むーん。「口実」だったのか……なんて、考えてしまうものも。
「あとがき」にあるように、「ロマンス」なんて、なくても生きていけるものではあります。それでも生きていくのに「ロマンス」を求めてしまうのは、これが毎日を豊かにしてくれるものだからだと思う。
「ロマンチスト」と名乗ってしまったがためにできた本だそうです。やはり「肩書き」は自分でつくり出した方が、自由にやれるのかもしれないですね。
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