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嫁の前世は多分達人

試合に出る予定も無いので、スパーではあえて苦手な技を試したりしている。
苦手な片足タックルを仕掛けたら、うまくテイクダウンが取れた。

喜んで嫁に見せたけど、嫁はなにやら険しい顔で見ている。

嫁「これはなんで膝ついたん?」
僕「えっ……、いや、膝ついた方が低く入れるし、クワガタタックルにもならへんやろ……?」
嫁「これは成功したからええよ。でもかわされた場合、膝ついてなかったら足首と膝のバネで、さらに追えるやんね?あるいは、すぐ立ちあがることも出来る。でも膝ついてしまったら膝に重心が乗ってしまうから、もう追うことも立ちあがることも出来ひん。やろ?」
僕「……押忍……」
嫁「それとも、あんたのタックルは百発百中なんか?」
僕「……いえ、百発二十中ぐらいです……」
嫁「ほな、膝ついたら80%の割合いでやられるね」
僕「……押忍……」
「精進せえよ‼︎」

「精進せえよ」のフレーズは、最近の嫁の中で流行っているようだ。

何度も書いてるけど、嫁に格闘技経験は一切無い。


嫁は、いわゆる「筋力」は全然無い。
ベンチプレスしてもバーすら上がらないし、腕立ても腹筋もまともに出来ない。
しかし、戯れに相撲を取っても腕相撲をしても、女子離れして強い。
その辺の貧弱な男子より、明らかに強い。
僕もある程度しっかり力を入れて相手しないと、やられそうになる。
お腹を殴らせても、ちゃんと腹筋に力を入れていないと、効かされてしまう。

「なんで本来非力やのに、そんなに強いの⁉︎」
って聞いたら、

「わたしは、体の使い方が上手なんやと思う」

という自己分析が帰って来た。


多分、嫁の前世は、武田惣角とか植芝盛平(どちらも、合気道の開祖と言われる伝説的な達人)だったんじゃないかと、なかば本気で思っている。


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