書評:『物語論』(木村俊介)

木村氏の文章力はすごい。

何がすごいというと、インタビュー先によって、文章にむかつく人がいれば、共感を持てる人もいること。文章の人格が変わる。同じ人が書いているとは思えない。これほど、インタビュー先にあわせ、分かりやすい文章を書ける人は珍しい。しかも、同い年。書き手にこういう人がいることに関心した。

小説家や映画監督などなどの話を聞いて、その論を書いている本。文章がきれいなので、すらすら読める。「文章を書くスキルってあるんだな」とはっきりと思う1冊。いろいろな人がでてくるので、自分の適職が探せそうな気がした。私は、小説家は嫌いな傾向。小説家は向かないんだろうなと。映画監督と雑誌の編成の人は好き。編集とか編成は結構好きなんだよなと。

小説家では例外的に、伊坂氏がおもしろいと思ったので、機会があれば著作を読みたいと思う。表現の描写と訓練方法がすごく面白い(映画をスローモーションでみて、文章で描写して練習するらしい)。こういう神経質なひとが私は好き。

ということで、伊坂氏の良い本があればご紹介ください。

『物語論』(木村俊介)


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