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安全保障の書評と評論

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2018年10月の記事一覧

核軍縮の時代の終わり

最初に断っておくと、私は、核兵器廃絶派である。ただ、現時点で今すぐそれをすることが、現実的な解だとは思っていない。必要なのは、現実的な解であるが、それが難しい。

さて、トランプ大統領が、核廃棄条約を破棄ということである。表向きはロシアの条約違反ということだが、中身は、対中国であることに間違いはない。また、北朝鮮に「舐めてると、核兵器を使うぞ」という脅しでもあろう。

核兵器は、大国がお互いに打ち

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米中貿易戦争 #3 中国企業の倒産

とうとう始まったようだ。

中国から米国の輸出入する企業の倒産が始まったようだ。最後のひと押しは、米国がかけた関税ということで、トランプ政権の対中国戦略は、着実に機能しているようだ。ナヴァロの戦略通りである。

設備投資が中国から逃げている。

こちらは、キャピタルフライト。外国資本が中国から逃げて引き上げている。株式市場にこれが多く出ている。

そもそも、アジアの発展は、効率が良いのではなく、「

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米中貿易戦争 #2 出て来た生産移転の動き

電子大手、脱中国生産の波 貿易戦争リスク回避へ
中国ゴーテック 一部ベトナム移管

米中の貿易戦争になっている中、具体的な動きが見え始めた。米国の制裁の本体は実はこっちにある。記事にあるのは、appleのうどん、こと、AirPodというApple社のワイヤレスイヤホンの生産工場を、中国からベトナムに移すという話である。

これが、米国の狙いである。中国から生産を他の親米の国に移転させ、中国の生

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記事:米国の対中政策

なぜ、これらが報道されないのか、私にはよくわからない。

まず、上記を読んでみよう。

米国共和党の中国に対する見方がよくわかる。米国にとって、中国は完全なる敵国である。

ハドソン研究所という、安全保障系のシンクタンクで、私が散々書評を書いている日本人だと日高義樹さんがいたことで有名なところである。そこで公演して、その内容をホワイトハウスで公開している。公式見解だ。

記事のタイトルはともかく、

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米中貿易戦争の行方 #1

2018年8月の中国の対米黒字は拡大とのこと。

要因は二つで、
・中国が米国から輸入している大豆の輸入が落ち込んだこと
・関税発動による米国側の駆け込み需要が増えたこと

米国の大豆がその代替手段がなく、中国の管理貿易に対して確実に米国の輸出が減るのに対して、中国の輸出の方は関税をかけられても対抗策がある。それは元安である

googleさんによる為替相場

関税をかけられた分だけ、人民元を安く

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記事:台湾海峡有事

日本の外交、安全保障の真っ当なメディアが見つからないので、良さそうな記事があれば、拾っていこうと思っている。

台湾は人民解放軍の上陸作戦に勝てる(News Week Japan)
Taiwan Can Win a War With China
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/10/post-11060_1.php

台湾と中国を比べ

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