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会社から「退職してほしい」と言われた話

正社員で勤めてた会社(上場企業)から退職勧奨を受けた。理由は能力不足。

【退職勧奨とは】
会社から従業員に対して自発的な退職を促す行為のこと。
勧奨なので強制力はなく、違法ではない。

臨機応変に対応しなきゃいけない全ての時、間違った選択をしてしまって上司やメンバーから注意を受けまくるポンコツな私。
ついに退職勧奨を受けた。

その結論を出すまでの1週間について。


4月12日(金)/キックオフ

上司と評価面談の日。
-2万円の減給を言い渡されて落ち込んでいたのも束の間、会議室に労務の方がやってきた。
「社内通達があります」と。
「大切な話なので録音させてください」と。
なんだろ急に。

内容は以下の通りだった。

  • 指導をしてもなかなか改善されず、あなたは当社に合ってないと考えている

  • どうかご退職いただけないか?

  • 以下を条件にするので、1週間後の4月19日(金)までに結論を出してほしい

    1. 今日同意して来週から出社しなくても、5月末までの給与を保障する

    2. 会社都合退職にする(すぐ失業手当がもらえる)

あまりにびっくりして呆然としてたけど、ここではひとまず全ての回答を「今は何も答えられません」とした。
録音されてるから、不利になることは絶対言ってはいけない。

結論は4月19日(金)に出す約束をして、その場は終わった。




どう考えても、会社をやめたくなかった。
どんなにつらくても、周りに嫌なことを言われても、何かを途中で投げ出すということはこの人生でしたくなかった。
それに、この会社が大好きだった。

仕事。
今まで頑張ってはいたし、上司もそれを認めてくれてはいた。
「できるできないは一旦置いておいて。
あなたがいつも一生懸命なのは知ってるよ。

頑張り方も今のやり方で合ってる。
できるようにならないのは、もう性質の問題かもしれない。」
と。

頑張ってるしいつかきっと一人前になると思ってた。
このまま諦めて退職を受け入れることはしたくない。

この1週間で、どういう結論がベストかしっかり考えないと。
ちゃんと自分を守らないと。

そう思った。

豊洲でたそがれた



4月13日(土)/精神科へ

この日、精神科の受診予約をしていた。
あまりに仕事ができるようにならないため、『自分ってもしかして脳に何か異常があるのでは?』と思い始めていたから。

専門的な検査はすぐにはできなかったが、先生からは「統合失調症、あるいは自閉スペクトラム症(発達障害の1つ)の可能性がある」と言われた。

なんだか正直安心してしまった。
仕事ができないのは病気か脳の作りが原因かもしれないって思えて。

病気のせいで仕事ができてなかったことにして、ひとまず休職することを勧められた。
自分もそれがいいと思った。
月曜日に労務に伝えてみよう。



4月15日(月)/労務MTG

労務「もう頑張ってほしいというフェーズではないんです。
ご退職いただけないかというご提案になります。」
回答はこうだった。
提案内容強すぎない?

それでも退職はしないという意思を見せ続けたのだが、別の条件を受けた。

  • 5月末までの給与保障→7月末までの給与保障

仕事しなくても給与3ヶ月分もらえるのか〜。
でもお金がほしい訳ではない。
「今のところは休職を希望してます」と伝えてこの日も終わった。

会話を録音した

ちなみに、退職勧奨を断ればこれからも雇用関係が続くと言われた。
断れば雇用関係が続く?なら断ればいいのでは?


4月16日(火)〜18日(木)/作戦を練る

退職勧奨についてネットで調べまくった。
退職してほしい従業員がいる場合、会社はどういう対応をすべきか?
従業員が退職勧奨を受けた場合、どういう対応をすべきか?
などなど。

そうすると、見えてきたことがあった。

  • 退職勧奨を断れば、会社は解雇という手段を取る可能性がある

  • →それで従業員が訴訟を起こした際、能力不足を証明できずに会社が負けることが多い

  • ただ、私の場合は仕事ができないという証明はされていた

    • というのも、上司やメンバーにフィードバックされたことを全てテキストに残すよう上司に言われていた

    • 「注意を受けて周りに迷惑をかけてしまっている。事実として合っていますか?」のような質問に全て「相違ありません」とテキストで答えていた

、、、もしかして随分前から会社は言質を取って、用意周到に準備していた?

これ、退職勧奨を断ったら解雇あるぞ。
しかも多分、訴訟起こしても勝てないヤツ。

そう思った。

悔しい。
だんだん、退職したくないという気持ちより、会社の言いなりになりたくないという気持ちの方が強くなっていった。


どうにかして抗えないか?

そこで思いついたこと。
退職はもう仕方ない。
なら、退職金を割り増ししてもらおう。

「3ヶ月分なんて安すぎて検討にも至らない。
6ヶ月分なら退職も視野に入れます。」

と交渉した。


4月19日(金)/約束の日

これがなんと、渋々だったが受け入れてもらえた
ちなみにネットで見た限り、相場は1〜3ヶ月分。
破格の交渉である。(どんだけ私に辞めてほしいんだ)

そして回答期限だったこの日、会社を退職した。

意思決定したあとすぐ帰宅したのだが、帰宅した瞬間にSlack(というコミュニケーションツール)のアカウントは解除され、仲が良かった社内の人たちに連絡が取れなくなった。

なんだろう。
好きな人に急にLINEをブロックされたみたいだなと思った。
それか、いきなりポックリ死んじゃって、誰にも挨拶できずにこの世からいなくなった感覚?
いずれにせよ、むなしかった。

退職勧奨まとめ

  1. 退職勧奨を受けてもその場では結論を出さず、持ち帰って考えること

    • もちろん、受け入れないという選択もしていい

    • 焦って承諾すると後から撤回できなかったり、もらえるお金ももらえない可能性がある

  2. ただ、断ったら解雇される可能性もある

    • そしたら訴訟を起こそう!

  3. 条件の交渉をしてみると意外といけるかも

    • ただし、退職する意思は見せずに「これくらいないと検討できません」と伝える

  4. 能力不足で退職勧奨を受けても、自分を責めすぎないこと

    • その会社とたまたま相性が悪かっただけ(と思いたい)

    • 自分に合う環境は絶対どこかにある(と思いたい)


こんな感じかな。
4つ目は完全に願望だけど。

これからも持ち前の素直さを失うことなく真っ直ぐ生き続けて、いつか自分に合う超サイコーの環境に出会えるといいな。

ありがとう


おしまい

5月25日(土)/追記

正式に自閉スペクトラム症の診断が出たのと、現在統合失調症の治療中。

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