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死を想起せよ

【チャレンジ 8/20】

私の趣味のひとつに妄想があります。

趣味というよりも無意識にやってしまうことでもあるんですが。

妄想の世界に入り込んでしまうと、文字どおり目の前が見えなることもあります。


今日はふとした瞬間に自分が今死んだら、ということを考えていました。

きっかけは大したことなくて、胃が痛すぎたので症状を検索したらガンの可能性もあるという記述を見たからです。

それだけで、自分の死に際のことや死後どうしてほしいかというところまで想像を働かせられるのは、我ながら逞しい妄想力だと思います。

若干、引くわ。


でも、死について考えることって結構ありますし、私だけじゃないと思います。

死を意識して生きるということについては、スティーブ・ジョブズのスピーチでも触れられましたし、龍馬が行くでもそんなことが書かれている箇所があったような。

私の場合は身近で人が死ぬ経験はほとんどないのですが、10歳にも満たない頃から「死んだらどうなるのだろう」と考えていたように思います。

児童向けの作品でも哲学的テーマを扱ったものは多くありますし、そこから影響を受けたのでしょう。


なんというか、小さい頃から死ぬことをとても恐れていました。

「やりたいことをやるのに時間が足りない!」

とか、言ってたらしいですからね、10歳にも満たないガキが。

その割にはだらだらと生きる青年がいまここにいるのですから、人生は分かりませんね。

で、当時の死後のイメージはまず昇天すること。死んだら天国に行くというイメージがそれまではあったからでしょう。でも天国というものについては半信半疑だったので。死んだら魂のようなものが宇宙まで昇っていき、真っ暗な空間に取り残されるような想像をしていました。


その後読んだ「金色のガッシュ」に出てくるアースが送還される時の言葉も、私にはしっくりきます。

二度と起きることのない眠りとはどういうものだ!⁉︎ 考えることすらできなくなるのか!⁉︎

考えることもできない状態というのは恐怖でした。

深く考えを巡らすことに時には疲れてしまう私ですが、それすらできなくなるのはやはり怖いです。

でも、きっと死ぬっていうのはそういうことなのだろうと、私は思っています。


で、今日の妄想の中で私は、「病気で助かる見込みがないのならば、人によくしてもらわなくてもいい、いつ死んでもいい」という考え方をしていました。しかしそんな状態でも、自分で命を断つことはできないと思いました。


なぜ、生き物は生きているのでしょう。

基本的には種の保存のためではないでしょうか。

種の保存にとって都合のいいことは快感となるようにできています。

生命維持のために、お腹は空くし、眠くなる。それらを満たすと気分がよくなる。

性交が快感を伴うのも、種の保存に必要だからです。

だからこそ、それに背くような行為はただの享楽ではできないと思うのです。


とにかく、私が「死」に対して持つイメージは「とても恐ろしい」ものであるということです。

これまでも、人が死について考えてきたのは、それが恐ろしいからではないでしょうか。

しかし、同時にいくら考えても飽きないテーマでもあります。

こうして私は此岸から彼岸に思いを馳せるのです。

赤い花も散り始める季節につらつらと書いてみたものでした。


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