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56.血糖値を正常に保っていてもなぜ糖尿病は治らないの?(2)

ではなぜ全身の細胞が本来の正常な働きを失っていくのでしょうか?
根本にあるのは、大きくは2つです。「自然界の仕組み」、「現代社会の陰」です。
「自然界の仕組み」は太古の昔から変わらない「酸化」です。生物は植物も動物も酸素によって生かされる反面、同時に細胞は衰え、死んだ後は腐って朽ちますし、無機質な鉄も錆びてボロボロになります。
動物は食べ物の成分と酸素で体を作りまた活動しますが、人体ではその時約2%の活性酸素が発生し、過剰になった活性酸素が全身の細胞を傷害して病気を作ります。
 
中でも病気への影響が大きいのが毛細血管の消滅です。ゴースト血管と言われるもので、若いときにはあった毛細血管が血液が流れなくなって栄養や酸素が届かず、消えてなくなった血管の事です。
毛細血管の減少量は、20歳の時を100とすると70歳では30~40%も減ることから、年齢に応じて
細胞も減少しています。
仮に、50歳とすると(70-20)/70×(30~40%)=21.4~28.5%の毛細血管が減少しています。細胞はう回路から栄養や酸素をもらうので比例して減少しませんが、活力が低下したり一部は死滅しています。
 
ゴースト血管は加齢とともに増えていきますが、その原因は血糖値の変化に強く関係する高血糖が原因のベタつきによる血液ドロドロです。
血液ドロドロになると赤血球同士がくっついたり重なり合うため、細動脈から赤血球1個しか通れない毛細血管に入れないため、毛細血管そのものが死んでしまいます。これがゴースト血管です。
 
従って、ゴースト血管が多くなればなるほど栄養(糖)と酸素(赤血球)が細胞に届かないため、全身の細胞の活力が低下して必然的に糖の消費量が減ります。これが高血糖になる本質です。
 
また高血糖で細胞に栄養や酸素が届かないのは、膵臓のインスリンを作る細胞も同じです。
糖・他の栄養・酸素がなければインスリンを作る細胞も活力が低下し、必要な量を作れなくなります。
これが食事制限と運動をきちんとしたのに検査で血糖値が高いや、同じようにしているのに血糖値コントロールが上手く出来ないに現れます。
 
即ち、活性酸素の発生→ 全身の細胞の障害→ 血液ドロドロ→ 糖の消費減少→ 高血糖、このような連鎖で糖尿病の発症に至ります。これが糖尿病の根本原因です。
 
従って、糖尿病の大元は酸化という「自然界の仕組み」にありますが、その酸化を人為的に防止したり軽減することを継続して、全身の毛細血管に血液が届くように体質改善することで高血糖や糖尿病を解消させることが可能です。
 

いつもブログをご覧いただき有難うございます。本年は今回で終了となります。
良いお年をお迎えください。来年は糖尿病と決別して、好きな飲食が自由に出来るような記事をお届けする予定です。

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