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学校教育3代活動

昨今の日本を見ていると、教育はどうなっていくのだろうと不安になってしまいます。私も36年間の教員生活を終え、新たな生活をしておりますが、日本の学校教育には、ほとほと疲れました。その原因は、管理職にあります。私は、校長、教頭と合わせて、数十人の下で働きましたが、誰一人、私の心を動かす方には出会えませんでした。もちろん、私に問題があるのかもしれません。しかし、もともと私が教員になったのも、広島野球の産湯につかり、広島県の高校野球に育ててもらい、名将小川先生に野球を教えられ、名門明治大学へ進学させてもらい、人間力野球 島岡御大に教示を受け、私の人生を広島県の教育に捧げようと志高くもっておりました。

 しかし、一度も心が熱くなるようなこともないし、私の心に熱き情熱をぶつけた管理職もいませんでした。次第に、私はこのままでは教員として血潮沸き立つような仕事もできないだろうと投げやりになってしまいました。体罰はいけない。それは当たり前だと私も思っている。しかし、訴えられるから体罰をしないのであって、訴えられなければ体罰は行われるわけだ。(実際は、体罰なくなっていないようだ)つまり、法律で禁止されているにもかかわらず、これまで体罰を容認してきたわけだ。交通違反のシートベルトや飲酒運転と同じ感覚なのであろう。だが、これまでは、そうした体罰=愛のある身体接触(byの野村直通氏)によって、統制がとれていたのも事実である。にもかかわらず、体罰だけ無くしたのでは、統制がとれるわけがない。体罰にかわるものが必要になってくる。

 では、それは何かというと、宗教観というべきだと思う。もともと、こうした風土が日本には流れており、叩かれて初めて一人前的な思想があったわけだ。私自身も叩かれるのは、当たり前だと思っていた。もちろん、叩くことも当たり前だし、保護者もそれを多くが望んでいた。そこに日本の風土、宗教観があったはずなのである。

それを、日本の教育界は手放してしまった。法の下に平等といいながら、生徒側への法律を整えず、先生側だけの世間の体裁をつくろっただけ。

一向にグレーな世界に教員たちはいると思うと、胸が詰まる。悪いものは悪い。令和の時代にあったルールと指導理念を確立していかないと日本はだめになるのではないかと一人憂いている。

また、私を育ててくれたクラブ活動も寂しい限りだ。小学校、中学校の先生方の仕事が多すぎる。以前にも述べたが、小学校の先生は、ほとんど9時くらいまでいらっしゃるのではないだろうか?放課後子供たちと一緒になって、あそぶことや勉強することもできないだろうと思う。

 中学校の先生も多忙だ。夜遅くまで職員室にいらっしゃる。観点別だとか、絶対評価だとかといろいろ教育員会がすればするほど、先生方の仕事は増えるばかりであるし、中身のない、誰も得をしない悪政である。特に中学校の先生は、一番子供たちの支えにならなければならないわけで、思春期の子供たちに向き合える時間が先生方にない。そのくせ、クレーマーは後を絶たない。昔の先生は、自宅に上がり込み、お酒も飲んだし、食事も一緒にしたりして、その家庭に入り込み、子供だけでなく、家族みんなを救ってくれたものだ。私の中学の恩師の江浜先生は、本当に熱血漢のある先生で、悪ふざけする私たち悪ガキどもを良くしかり、よく褒めてくれたものだ。高校でも野球をし、大学でも、学校の先生になったのも、江浜先生の支えがあったからだと思う。小学校時代は、衣田先生に「忍耐は苦いしかしその実は甘い」と座右の銘をいただき、江浜先生にはげんこつをいっぱいもらい。(笑)小川先生からは野球の神髄を学んだ。そして、島岡御大には、人間力を学んだ。本当に愛されていたと思う。そこには、学習では得ることができない、人間としての根幹=哲学=宗教があったように思う。教育とは本来、そうした思想が先にあるべきであるのだが、日本の教育にそうした哲学はない。ただ、成績をあげればよい。という偏差値偏向では、どんな子供たちが育って行くのであろうかと不安でいっぱいになる。

私が考える学校生活は、

一つ目は、学習活動
 もちろん、学校は勉強するところですからね。これは最も大切な活動です。今一番教育委員会も力を入れているのが、学習活動です。しかし、学習活動だけで人間教育ができるのかは疑問です。

2つ目は、行事活動
 文化祭、体育祭、遠足、修学旅行などなど、沢山の仲間と協力したり、協調したりする大切な活動です。

3つ目は、クラブ活動
 近年は、ここが

一番手薄になっている。それはどうしてかというと、クラブ活動を頑張っても先生たちの評価につながらないからだ。広島県でいえば、国公立大学に何人進学させたかだけだからだ。

この三位一体となって初めて学校教育は成り立つのである。特に私はクラブ活動によって、育ててもらった一人としては、どうしてもクラブ活動を復活させ、広島の教育、日本の教育を人間教育の柱としていきたいと願っている。

現在は、宮川理論として、野球アドバイザーをしているので、学校現場の先生方に指導方法、戦略、育成法など、野球に関わるアドバイスをしていこうと計画している。先生方が自信をもって生徒に接せるように私のできることはすべて伝授していこうと思っている。


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