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[動画あり]ぱっと見は極上のコンディションに見えたとしても、実は危険な状態にあるという事例

ぱっと見は極上のコンディションに見えたとしても、実は危険な状態にあるということがあります。

たまたまその絶妙な状態にあるクルマに巡り合ったのでご紹介します。

題材にさせて頂いたクルマは、
2000年式 トヨタ モデリスタ カセルタ スーパーレッド5という塗装色です。

トヨタのMR-Sをベースにカスタムされたクルマで、限定150台のみ生産された結構レアなクルマです。

すでにYOUTUBE動画にしてあるのでまずはご覧ください。

ぱっと見がキレイなことと美観維持出来ているかどうかは意味が全く違います。

今回の事例のようにぱっと見がキレイであっても美観維持出来ているとは限りませんが、美観維持出来ていたらぱっと見をキレイに仕上げることは容易となります。

美観を「維持」するというのは、出来る限りコンディションを悪化させない、緩やかな劣化に留めるという意味です。
それはいたずらな劣化をあらかじめ防ぐ、つまり予防ということです。
それには先手を打たなければならない、何かが起きてしまってからでは遅いということでもあります。

美観維持の本質とは、「汚れを落とし切ること」これが一番報われる努力であり、洗車という手法の守備範囲であり第一目的でもあります。
ツヤを出すことや強く撥水させれば良いというものではありません。

簡単に仕上げられる土台、キレイにしか仕上がらない土台、それがコンディションが良いということであり美観維持です。
人間で例えれば、美人の薄化粧ということです。
染みで困っている方はこういった認識が抜けていると感じます。

[動画キャプション]乾いている時には極上のコンディションにしか見えない

乾いている時には何も見えません。
また雨などで濡れている時も何も見えません。

誰が見ても22年も前のクルマの塗装には見えないのではないでしょうか。
僕自身もそう思います。

[動画キャプション]危険な状態にあると判断した根拠

動画内でお見せしたまだら模様

マイティ3の施工の時もそうですが、水洗いの仕上げ拭きの時にタオルの拭き筋からまだら模様が一瞬でも見えるようなら危険信号です。

今回は水洗い時に仕上げ拭きした際のタオルの拭き筋程度のわずかな濡れで露見したところを捉えております。

固く絞り切ったタオルよりも少し湿り気を多く持たせて行うと露見しやすいです。

[動画キャプション]マイティ3施工後にまだら模様が取れたかの確認

マイティ3施工後に水洗いして仕上げ拭きしている時の様子

付属品である黄色い丸スポンジ(ちょっと固め)でマイティ3を施工し、まだら模様が落とし切れたかを確認するために再度水洗いした時の様子です。

先ほどと同程度に少し湿り気を多く持たせたタオルで行いましたが、まだら模様が露見しないことを確認しました。

あと動画内では映していませんが、確認のための水洗いによって水のミネラル分などの目に見えにくい汚れが付着するので、軽くで良いのでマイティ3を施工して取り除いております。

なぜなら汚れの一番落としやすいタイミングとは、汚れが付着した瞬間だからです。

まだら模様の症状を放置したらどうなるのか?

今回の動画で紹介したように、まだどうにかなる初期症状に気付かずまたは大したことはないだろうと放置すれば、近いうちに取り返しの付かない染みになります。

つまり、このまだら模様は「染みのタネ」とも言えます。

別のクルマになりますが、染みのタネを放置すれば、このように染みだらけになると予想されます。

染みになったら終わりです。
研磨して削るしかありません。

ただしあまりひどい染みともなると、塗装のクリア層を突き破られ色の付いた塗装であるベース層までダメージがいきます。そうなると研磨ですら対処不可となり、再塗装しか道が無くなります。それも研磨してみないことには判断し切れないと思います。

歯を例にすれば、汚れとは歯垢や歯石であり、染みとは虫歯です。
虫歯になってしまったら歯磨きでは絶対に治りません。
これは洗車で言えば、汚れは落とせますが、染みを落とすことはできないということです。なぜなら染みとは劣化だからです。

今回のまだら模様の症状に対しての僕なりの分析

今回の動画撮影に当たって、撮影直線にバケツ一杯の水洗いを2回行っています。
なので目に見えやすい砂ぼこりなどの汚れは落とし切れていると判断しています。 それにもかかわらず動画内でご紹介したようにまだら模様が出ていました。

そのことから、

  1. 保護膜が傷んでいる、

  2. 目に見えにくい汚れが固着している、

  3. すでに染みになっている、

という原因のいずれか、もしくは複合していることが考えられます。

この辺は動画内でも解説した通りです。
ちなみに採番した数字が大きいほど重症です。

汚れの付着→定着→固着、そして染みへと進行するイメージ図

いずれが原因にしても、このまだら模様はバケツ一杯の水洗いを2回やっても特に変化が無かったことから、汚れの固着もしくは染みであると推測しました。
水洗いで対応できるのは汚れの付着定着までです。汚れの固着や染みは手に負えない症状ですので、マイティ3での除去(汚れと染みの切り分け)を試みようと考えました。

マイティ3の施工

実はこの症状は今回施工したリア部分だけでなく、ボンネットでも起きていました。(撮影はしていませんが)

その時の施工の感触から、付属品であるピンクの角スポンジでは少し柔らかすぎると感じました。症状を落とし切ることに対して柔らかすぎるスポンジで施工するとどうなるかというと、スポンジを潰し切った上でさらにチカラを入れたくなってしまいます。(場合によっては入れざるを得ない)
いくら柔らかいスポンジを使っていても、そういう使い方は余計なキズを増やす要因となります。

なのでピンクの角スポンジ→黄色の丸スポンジという手順を踏まずに、最初から黄色の丸スポンジで、かつ少しチカラを入れて施工しています。

付属の黄色の丸スポンジでマイティ3を施工している様子

動画を見て頂くと僕がすごく簡単に施工しているように見えると思います。
事実そうなんですが、やみくもにやっている訳ではありません。

マイティ3を施工している時に、塗装の状態をよく見てこの感じで行けそうだと常に判断しながらやっています。だから一発で施工が済むという訳です。

それが結果として非常に簡単に見えるという訳です。
なぜなら無駄を排除しているからです。
しかし、施工する前からこのくらいで良いという感触を得ている訳ではありません。
そうでなければ目をつむってでも施工できることになってしまいます。

難しいと感じる人は、多少無駄が生じても良いので「満遍なく塗ってから拭き取る」ということだけを意識して下さい。
仕上がっていなければ再施工すれば良いだけのことです。

最後にファイバークロスで拭き取って仕上げました。

今回のまだら模様の症状に対する施工でマイティ3に求めたこと

さきほどまだら模様の原因を3つ挙げました。

  1. 保護膜が傷んでいる、

  2. 目に見えにくい汚れが固着している、

  3. すでに染みになっている、

これらの原因に対してまずは何をすべきなのか。
それは汚れを落とし切ること、そこからマイティ3にはまず「汚れを落ちの良さ」を求められます。

さきほどの図をもう一度ご覧ください。

気付いてほしいことは、どの段階であっても見た目だけでは表面的なことしか分からず、汚れの下で何が起きているかなんて分からないということです。
さらに言うと、汚れも染みも見た目は似ており、見極めは困難だということです。

そんな時にどうすれば良いか。
それは「汚れを落とし切ること」です。

保護膜は塗りさえすれば乗ります。
問題は「汚れなのか」「染みなのか」です。
洗車という手法の中でこれを切り分けるには「汚れが落とし切れること」が必要です。

汚れは、落ちるからこそ汚れと定義しています。
つまり施工中によく見ていれば、必ず症状が小さく変化していきます。
いくら頑張っても落とし切れない、さらには小さく変化すらしない、そうなると染みと判断できます。

マイティ3はその切り分けが容易に出来るように、汚れ落ちの良さを非常に意識して作ってあります。

その上で、浅い洗車キズは隠し、次の洗車を楽にするための撥水の保護膜を乗せます。

このように便利だから僕はマイティ3を使っています。

10日後にもう一回洗車してまだら模様の正体とコンディションを確定しました

10日後に再度洗車する機会がありました。
バケツ一杯の水洗いを行い、まだら模様が露見するかどうかを確認しています。

もしまだら模様が出るようなら、前回施工ではマイティ3の保護膜でまだら模様が隠されただけだったという線が濃厚となり、

  1. 前回の施工が甘すぎたか、(固着した汚れが取れていない)

  2. すでに取れない染みとなっているか、

ということが考えられます。

もしくは、この10日間の間に何かイレギュラーなことが起きたことも考えられます。

いずれにしても、考えることはただひとつ。
まだら模様が落とせるのか、落とせないのか。
その時僕だったらマイティ3の再施工を試みます。

それが今回は何事もなく済んだというのだから、
「早めに手が打てて良かったね」
ということで話しを締めくくることが出来ます。

ちなみにこの日は突発的に雨が降り、軍手が濡れてしまったのでご褒美マイティ3を素手で施工しています。

勘違いしてはいけないこと

今、みなさんの目の前の愛車のコンディションがどうであるのか、気になっている方もいらっしゃると思います。

そこで一つ勘違いしないで欲しいことがあります。
それはあなたの愛車において、動画と同じ程度または軽度に見えるからといって、マイティ3を施工していない内から「落とし切れるだろう」と思い込むことです。

ちなみに肉眼で見ている僕ですら、マイティ3施工前においてこのまだら模様の症状が落とし切れるのかどうかは判断し切れません。

施工してみてはじめて結論が出せるものです。

今回の症状よりも見た目が酷そうに見えても落とせてしまうこともありますし、逆に見た目は軽そうに見えても落とせないことがあります。
散々色々なコンディションのクルマを触ってきた僕ですらそうなんです。

結果(目の前の現実)から逆算して考えてください。

  • 落とし切れた→汚れだったと判断します

  • 落とし切れなかった→染みだったと判断します

ぱっと見と実際のコンディションが一致しない、美観維持するならこれを理解していないと見た目に騙されます。

新車だからとか、硬化型コーティングをしたからとか、再塗装したばかりだからとか、ガレージ保管だからとか、そうしたことを以てコンディションが悪いはずがないというのは単なる思い込みです。
コンディションは条件が整えば速攻で悪くなります。

僕ならまず何をするかというと、難しいことは何も考えずにとりあえずマイティ3を掛けます。つまり馬鹿の一つ覚え戦法です。
まだら模様が落とし切れたのなら「早めに手が打てて良かったね」で済みますし、落とし切れなかったときにはじめて研磨までやるかどうか?と考えれば良いだけだからです。

その時はマイティ3は研磨の試金石としての扱いとなるということです。
何もしていない内から難しいことを考えても答えは出ません。

無料サンプルの提供について

マイティ3およびご褒美マイティ3は無料サンプルを提供しております。

無料サンプルを申し込むのが面倒くさいという人は、煩わしいこと抜きに購入することも出来ます。

ご購入に当たっては、お試しサイズのご用意もあります。

洗車教室について

実際の洗車のやり方や愛車のコンディションを見て欲しいなんて依頼がよくあります。

お問い合わせ先

ご購入するしないをスマートに判断する上でも、ご購入した後でも、分からないことや聞きたいことがあれば遠慮なくお問い合わせ下さい。

遠慮すると損します。
分からないことは素直に聞いてみて下さい。
「こんなこと聞いて良いのかな?」というような初歩的なことであっても、真剣さには真剣にお答えします。

ご覧いただきありがとうございました。サポートしてくれた方のメッセージ読ませてもらっています。洗車のプロである僕が「何を見ていて」「それをどう判断し」「行動に移すのか」、YOUTUBE動画では解説し切れない頭の中のことをアウトプットすることで皆さんの参考になればウレシイです。