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マイティ3の施工でスポンジが黒くなることについて、そしてより高度な美観維持が出来ている時に言えること

美観維持をしていこうと思った時に絶対に手を抜いてはいけないこと、一番報われる努力というのが「汚れを落とし切ること」というのは今まで何度もYOUTUBE動画などでお伝えしてきたとおりです。

それが美観維持の登竜門、梅レベルということです。

どのような洗車方法であっても「汚れを落とし切ること」さえ出来ていれば「染み」にはなりようがないという分かりやすい成果を得られます。

それをさらに追及することで

「より出来ている」「さらに出来るようになる」

一歩進んだ先には何があるのか、僕が採用するバケツ一杯の水洗い洗車+マイティ3で解説していきたいと思います。
 

バケツ一杯の水洗い洗車の時に言えること

まずワックスやコーティングを施工する前に水洗いをするかと思います。
僕が採用しているのはバケツ一杯の水洗い洗車です。
水の使用量は4リットル程度です。

水洗いの目的とは、最低限砂ぼこりを落とすことです。
これが「より出来ている」「さらに出来るようになる」と水洗いにおいてどうなるか、具体的に言いますと、、、

  • 砂ぼこり以外の目に見えやすい汚れもきっちり落とせている

  • ポツポツと固着した汚れが残っていない

  • 水洗いの水による汚れ(水のミネラル分などの目に見えにくい汚れ)が付着しただけの状態となること

以上のことが粗拭き+仕上げ拭きそれぞれにおいて、専用タオルでペロっと一回撫でるだけで済ませられます。

ボンネット半分のみをバケツ一杯の水洗い洗車した状態

言わば「水洗いだけで十分キレイになってしまう」ということです。
ぱっと見だけは、ですが。

そしてバケツ一杯の水洗い洗車における仕上げ拭きの時に、タオルの拭き筋からまだら模様が一瞬でも見えることはないはずです。
もし下の画像のようにまだら模様が出るようなら危険信号です。

仕上げ拭き時にタオルの拭き筋からまだら模様が見えた瞬間

まだら模様は洗車を水洗いだけで済ましていたり、洗車スパンが空き過ぎて汚れが固着している場合によく見られます。

このまだら模様については以前に記事にしていますので、詳しくは上記リンク先を参考にして下さい。
 

マイティ3施工時に言えること

本題である、マイティ3の施工でスポンジが黒くなることについて解説していきます。

マイティ3を掛ける目的とは、

  • 水洗いで落とせなかった汚れを落とし切り、

  • 浅いキズを埋めて隠し、

  • 次の洗車を楽にしてくれる撥水の保護膜を与える

ということです。

優先順位をつけるとしたら
「水洗いで落とせなかった汚れを落とし切ること」
が最重要となります。

そこから言えることは、事前の水洗いで落とし切れなかった汚れが残っていれば残っているほど、マイティ3施工時にスポンジは黒く汚れるということです。

2週間に一回の洗車をしている青空駐車のマツダデミオのボンネットでのスポンジの汚れ具合

このYOUTUBE動画ではスポンジは少し黒くなっています。
まぁ普通かなという感じです。
この時は事前の水洗いを一回だけ行っており、もう一回水洗いした方が良かったかの判断は悩むところです。もう一回やっていたら確実にスポンジはここまで黒くはなっていなだろうなと僕の経験上は思います。

ちなみにマイティ3を掛けても、スポンジがほとんど黒くならないようにすることは可能です。(なっても僅か)

このマツダロードスターは前回洗車したのが1週間ほど前となります。
ですがその1週間の間に高速走行含め700kmくらいは走っております。

汚れに対して本当の意味で美観維持出来ているとスポンジはほとんど黒くならない

このYOUTUBE動画ではスポンジが全くと言っていいほど黒くなっていません。
この時も事前の水洗いは一回だけです。

なぜここまでスポンジが黒くならないのか。理由は簡単です。

簡単に汚れが落とせる内にさっさと洗車すること

スポンジを黒くしている汚れが事前の水洗いで落とせているのかどうか、たったそれだけのことです。

もし水洗いで落とし切れなかった「目に見えやすい汚れ」が残っている上でマイティ3を掛けた場合、スポンジが真っ黒くなるのは当然です。また水洗いで「目に見えやすい汚れ」は落とし切れていたとしても「目に見えにくい汚れ」が相当残っていればスポンジは黒くなりやすいです。

スポンジがどの程度黒くなるかは、マイティ3を掛ける前のクルマのコンディション(汚れ度合い)によって既に決定付けられてしまっているということです。

これらのことから「段取り八分、仕事二分」ということわざの通りだと僕は思います。
 

もう一度水洗いするかどうかの判断について

もしマイティ3を施工していてあまりにスポンジが黒くなるなぁと感じた時は、面倒くさいですが僕は水洗いをもう一回やることにしています。
それでもスポンジが黒くなる時はもう一回だけ水洗いします。
つまり最高で3回までは水洗いします。
なぜならマイティ3の使用量が増え、チカラを掛けて施工したくなったり擦る回数も増える傾向があるからです。
水洗いを3回やってもなおスポンジが黒くなるようなら、水洗いでは落とせない汚れが固着していると判断しマイティ3で落とします。

面倒くさいからいいやと判断して水洗いを一回だけにしてそのまま行く場合もあります。
その判断はクルマのコンディションやどういう美観維持をしていきたいのかによって大きく変わるところです。
正解はありません。
納得できればそれが正解です。
 

何度も使い込んだマイティ3のスポンジが黒くならない理由

新品のスポンジも使い込んでいけばいずれは黒くはなっていきますが、工夫次第でいかようにもキレイさを保つことは可能です。
しかも一度も洗っていなくても下の写真のようにスポンジはそれほど黒くなりません。

左は新品、右は何度も使い込んだスポンジ(一度も洗ってません)

なぜこのようにスポンジを黒くせず維持出来るのかは簡単に言っちゃえば、さきほど挙げた「簡単に汚れが落とせる内にさっさと洗車すること」に加え、

常にスポンジをクリーニングしていく3つの工夫

も合わせて駆使しているからです。

スポンジが黒くなるという観点から見れば、スポンジを黒くしない工夫と黒くなっても使いながら常にクリーニングし続ける工夫をしているということです。

これについては別の機会に取り上げたいと思います。
 

硬化型コーティング未施工、研磨未施工、そして洗車キズなどの粗が一番目立つ水洗い後に高演色性LEDライトを当ててチェックしても、汚れや染みはおろか洗車キズ一つ見えないのが上の動画です。
コツさえつかめば誰にでもこの程度のレベルのことは出来ます。
なぜなら僕ごときが出来てますから。
 

スポンジを雑に扱って、見るも無残な状態になった事例

僕自身がはじめて使ったピンクの角スポンジを事例として紹介します。
恥ずかしいのであまり公開はしたくないですが、お客様の事例を使うのは「逃げ」のように感じるので、恥を忍んで公開しています。

クルマをキレイに仕上げること自体は大して難しいことではありません。

SNSなどでピカピカに仕上げたクルマをたくさん見かけます。
ですが、真の意味でちゃんと美観維持出来ているかはスポンジに現れるということです。

気になる方は上記リンク先の記事をご覧ください。
 

勘違いして欲しくないこと

スポンジが黒くならない、この要素だけで美観維持出来ていると勘違いをしてはいけません。
コンディション(汚れ)に対して柔らかすぎるスポンジを使用して、しかも施工が甘ければ、スポンジがあまり黒くならないことは起こり得ます。
なぜなら落とすべき汚れを落としてないからです。

コンディションを悪くすると余計に労力が掛かりテクニックも必要となります。ここで言うコンディションとは、汚れを固着させたり、取れない染みを作ったり、深いキズを付けてしまうことです。

頭で理解したからといって、すぐ実践できるものではありません。

ご自分の視覚・聴覚・触覚を使って異常や変化に気付くという過程を踏まえないと見に付くことはないテクニックです。

そこを履き違えないで下さい。
 

最後に

今回の解説は、本当に美観維持出来ているのかどうか、コンディションがどうであるのかを見極める一つのテクニックでした。

その時に必要となってくるのが、汚れ落ちの良いケミカル剤です。

汚れを落とし切り、浅いキズを隠し、次の洗車を楽にする撥水の保護膜を与えてくれる、それがマイティ3です。
汚れなのか、染みなのか、それを切り分ける上で汚れが落とし切れるケミカル剤であることが必須です。
「便利だから」こそ僕はマイティ3を使っています。 

なぜこんなことを記事にしたかというと、汚れを落とし切るということをしっかり追求することが余計なキズを増やさないためのテクニックを駆使する土台に繋がっていくからです。

汚れを落とし切ること、余計なキズを増やさないこと、この2つのテクニックはバラバラに独立している訳ではありません。
またこの2つは逆相関の関係にもあり、これが洗車の奥深さを作り出しています。
だから難しくもあり面白くもあるんです。
その話しはまた別の機会に。
 

美観維持をしたいのであれば、まずは汚れを落とし切りましょう。

さらに上を追求するなら、簡単に落とせる内にさっさと汚れを落とし切りましょう。(今回の記事はココ)

それが出来るようになってはじめて、余計な洗車キズを増やさないためのテクニックを積み上げるテクニックが追及できます。

汚れを落とし切れてもいないのに洗車キズばかり気にしているのは、例えれば歯をホワイトニングしているにもかかわらず実は虫歯だらけと同じです。

美観維持を追求すればするほど思い知らされること。
美観維持とは、劣化を緩やかにすること。

美観維持とは、保護膜(犠牲膜)の仕事ではなく、人間の仕事であるということ。

これら考え方もそれに基づいた実践も、全く汚れることがなく耐久性無限大のコーティングが実用化されない限りは不変の本質だと断言します。
 


ご覧いただきありがとうございました。サポートしてくれた方のメッセージ読ませてもらっています。洗車のプロである僕が「何を見ていて」「それをどう判断し」「行動に移すのか」、YOUTUBE動画では解説し切れない頭の中のことをアウトプットすることで皆さんの参考になればウレシイです。