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恋に臆病な猫

7年ほど悩み、パートナーを持つことになりました。

その人は、私が好きだと思えそうな人とお出かけした時その人から向けられる「恋」という感情が余りにも不快で気分不良を起こし吐いたことを知っていて

大好きだと思える友人が恋心を持ってしまったことから、友人を思って関係を遠くへ持っていかないとと、とても大切な友人を無くしてしまう恋というあって当然の感情を憎むことになったことを知っている。

恋に悩まされるというより、恋があることで失ってしまう苦悩が多かった。

それは今でもあって、今でも恋はしたくない。
ふと剥き出しにされる恋という感情を、どれだけ相手のことが好きでも気持ち悪いと感じてしまう。

こんなに、とても失礼な感情で何度も心を悩まされきた私をその人は知っている。
触れたいという欲は理解できないし、支え合える関係になるたび触れられることの不快が我慢できなくなる。ある一定量を超えると気持ち悪さで吐き気が出てくるのを社会性で蓋をしているから。

突然の電話をでたら「声が聞きたかったから」と言われたり
「おやすみ」のためだけに電話をかけてきたり
メールで毎日おはようを送ってきたり
恋愛ができる人嬉しいことあるあるたちで
好きだった人の印象が一瞬で地の底に落ちてしまったことが何度もある。

理解できないことがある。
あまりにも理解ができない。
寝落ち通話なんて何がなんでもしたくないし
ふとした時に頭を撫でられるなんてされたくないし
外を出歩く時手を握られるのも寒気がする。

ただただ一貫して「恋」という感情を顕にされるのが嫌いだ。
私だってできるならばこんな好意を受け取ることができない人になんてなりたくない。
でも身体が全身で嫌悪感を感じ取る。吐いてしまう。

「お願いだから恋という感情を持たないでくれ」と、何度もその人には言ってきた。
私にはその気持ちに応えられないからだ。
どれだけ好きでも、そういった感情が見え隠れしてしまう限り交際に至っても楽しそうにできる未来がみえない。苦しめてしまうとしか思えない。

その人は、どうか分からないけど
泣いてる姿を見たくないと、どうでもいいと放ることができそうにないと思ったから
互いの慰め係みたいな小学生の生活当番のような関係に至った。

さようなら、恋に臆病な猫よ。

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