【記事後半ネタバレあり】はじめてのマダミス~クレマチスはまだ咲かない

平素よりお世話になっております。

以前から名前だけは聞いたことがあったマーダーミステリー。

人から薦めれることはあったものの、実際にやるとなるとなかなかハードルが高く参加できていなかった。

実際はハードルというほどのことではなく、自分からやりたいというほどの気持ちが見出せず、人から誘われるほどの人望もないというだけだ。

今回、何の因果かお声がかかり、やることになった。やったね。
持つべきものはオタクの友達。
それ以外はいらない、何も、捨ててしまおう。でも、B’zはいて欲しい。

今回やることになったシナリオは、クレマチスはまだ咲かない。
4人でプレイするということで、初心者の私がのらりくらりと参加する。

ここで抜粋
**********************************************************************************
クレマチスはまだ咲かない
https://booth.pm/ja/items/3088565


□概要
GMレス可4人用マーダーミステリー。
オンラインプレイ想定
密談有
ツール:Discord、zoom等
ファイル形式:PDFファイル、テキストファイル
プレイ人数:4人
プレイ時間:2時間(感想戦込)

□あらすじ
山に囲まれ、栄えてはいないが自然と共に生きる美御(みおろし)村。
そんな村の村長が死んだ。その場にいたのは高校生4人。
殺されたのか、はたまた事故か。

────この村には風習があった。
**********************************************************************************

友人が主催となり、その友好関係の広さを生かしてもらって、今回のメンバーが集まった。いやほんとすげえな、俺の友。どこまで広いんだよ、海じゃん海。そのうち月が昇って日が沈みそう。

当日までは、何をすればよいのかわからず、そわそわしていた。
必要になるかと思って、卓上ノートとボールペンを新調した。
最近のお気に入りは、Mnemosyne(ニーモシネ)。
元ネタはギリシャ神のムネーモシュネー、記憶の女神。少し過剰なネーミング。

使うものは、通話チャットアプリのDiscord。普段から使っているもので参加できるからありがたい。
と思ったら、音声調整の方法が分からず、思わずヘルプ。
BGM爆音で会話が聞こえなくなるところだった。そのBGMはフリー音源……?

汎用的な進行用チャネルとイベント専用チャネルがあるのね。
しかも、進行用チャネルは時間管理とランダムダイスが利用できる、これは便利。はじめてやったけど、なんか感動。技術者とは思えない心の動き。

ネタバレありの記述は、最後に回すとして、参加してみた感想を。

私の性格と私自身の現状の能力に由来する2つの課題がふんわりと頭から離れない。

一つは、真相を優先するか、キャラクターを優先するか。
私の性格に寄れば、真相を優先するし、真相のためには人の心にヅケヅケと入り込んでしまうかもしれない。
でも、マダミスは”ロールプレイ”。
キャラクター設定があり、キャラクター設定の下で”演じる”。

真相を究明したいという自分の気持ちに沿うか、キャラクター設定の沿った行動原理に沿うか、とても悩ましい。正解なんてないんだろうけど、だからこそ。

もう一つは、演技力。
キャラクター設定がある以上、そのキャラクターに合った役を演じた方が良いのだろうけど、私は演技が下手だ。
演技だけでなく、嘘も下手だし、そもそもコミュニケーションが下手。

好きなこと、わかること、事実やニュース、雑学を語るのは得意。
でも、よくわかっていないことをうまく整理して話すことは苦手だし、ましてや嘘をつかない場面になるときは尚更。

今回、自分が担当した役が比較的キャラクター設定が緩やかだったからあまりに気にならなかったけれど、もしも濃いキャラクターを担当したら演じきれるかどうか。高校時代に演劇したかったという思いが今更蘇った。

推理するのは好き、頭を使って整理して言葉に直して納得できる形に落とし込むところまでは。
けれども、説明するのは難しい。というより、推理の結果が真相と異なっていた場合がとても悔しい。悔しいから真相を究明したい。
でも、キャラクター設定のために真相に気が付いてもあえて真実を突き止めないという選択もある。そういった立ち回りを私が選べるのだろうか……。

色んな人が色んな役を演じている、そういう現場に身を置くことは非日常的で面白い。色味の薄い昨今の日常から少しだけ浮き上がったような感覚を味わえただけでも素敵な時間だった。声をかけてくれてありがとう。

今回参加したことで、簡単にだけどノウハウが身についたので、次に参加するときはもう少しスムーズに立ち回れる、と思う。
どうだろう……そうでもないかも。

ーーーーーー以下、ネタバレ感想ーーーーーーーー

(ネタバレ防止用の余白です)









ーーーーーーネタバレここからーーーーーーーーー

月島誠という黒髪眼鏡ミステリアス高校生男子をやることになった。

陰キャコミュ障をミステリアスって言葉に置き換えるのはどうなの?
おかげで地のまんまでできたから、それほど困らなかった分、初心者に優しいロールだったけど。

しかし、自分の役どころは本筋から離れていて、9割ほど犯人を推理する探偵ポジションになっていた。
疑われる要素がもう少し重かったら、推理をする余裕はなかったかもしれないし、もう少し難しかったのかもしれない。

全体の設定公開を終えた後、「ああ、このキャラクターは何も知らない子なんだな」と思った。

犯人の過去が分かる事実は手元にない。
葵の性格の悪さには気が付いていない。
玲華のように芽衣と葵との因縁があるわけでもない。
誠の親は葵の親に借金している。

本人の知らないところで世界が動いているような感覚を味わって、現実的な役柄だったなというのが素直な感想だった。無知は罪、それ故に罪深い。
その割に借用書を奪おうとするのはトンデモ設定だったけど、まあそれはそれ。

すずさんが演じた玲華には感心させられた。
真相はすぐそこにあって、ある程度見通しが立っているにもかかわらず、あえてキャラクターの行動に落とし込んで、犯人投票に臨む。
そうか、こういうやり方もあるんだなと、自分の浅はかさを見つめなおした。

くるみさんの葵は、本当に誠との友人関係を感じさせる立ち振る舞いで、本当に友人だったように錯覚させられた。
そして、その友人役となる私が性格の悪さを設定上でしか気が付けなかったのは、くるみさんの演技力によるものだったと思う。
あるいは、私が騙されやすいのかもしれない。
それはそうと、嫌いな人の写真の顔だけを切り抜くなんて、現実やるのかな。

まれさんの進行は、素人目には分からないほど上手かった。
上手い人の進行を知らないとはいえ、素人でもゲームを楽しめる程度には十分だった。
でも、先日見せてもらったスケジュールの埋まり方を見たら、納得の一言。
本当に楽しんでやってるんだろうなという姿が見られるのも嬉しかった。

録音されているらしいけど、自分の声を聴くのが少し怖い。
声というより話し方、憧れとは程遠い、ぬてってした話し方をしている自身しかない。

それでも、自分の立ち回りを復習したり、その時の自分の説明の仕方、何を考えてその言葉を発したのかを見直すきっかけになるだろうから聞いてみようかな。

クレマチスの花言葉には怖い意味があると言われているのは事実。
そして、そんな意味は実際ない。
それは、怖い風習が実際はないということを暗示しているのかもしれない。
語感良いよね、クレマチス。
ミステリ好きには伝承とか、風習とか、生贄とか、神隠しとか、そういうの大好物だよね。童歌とかあったら、最高。それになぞらえて人が死ぬのも良い。そういえば、キャラクターが実際に殺されるマダミスあるのかな。殺された人、そのあとは暇になっちゃいそうだけど。
でも、人が話す姿を幽霊として見られるのは面白いか。喫茶店でコーヒーを飲みながら、よその雑談に耳を傾ける野と同じ感じ。知ってる人の会話ならさらなり。

BOOTHに残酷描写・鬱描写ありって書いてあったけど、これくらいの設定でも注意書きが必要なのね。ミステリやサスペンスの王道設定で慣れきってしまった。現実とリンクさせるなら確かにキツイ。

そういえば、推理発表の時、ほかの人の推理を利用する立ち回りってどうなんだろう。メタっぽくて、あんまり良いとは思えなかった。
でも、聞いてしまった以上、それを含めずに推理を披露するのも微妙だとも思う。そこんところ、どうなんでしょう。経験者コメントで教えて。


以下、雑談おまけ

私がオタクであることは否定できないけれど、それと同様にニワカだなって思った。
タイトルしか知らない、ストーリーしか知らない作品が多すぎる。
それで良いような気がするし、でもその程度でオタクになってしまっていると、ただのキモオタ、当然飛べない。
話を聞くだけでも面白いけれど、どうせなら積極的に混ざっていきたいオタク心。いや、オタクあるある。
せめて有名な作品のキャラクターくらいパッと頭に浮かぶくらいのディティールが欲しいけれど、私はキャラ推しできないから難しい。世界観推しはできる設定厨。素敵な作品教えてください。

1時間だらだら書いたら4000字弱、もはやレポート、深夜テンション怖いね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?