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快挙とその裏側で

女子マラソン世界記録樹立

「コスゲイが女子世界記録更新、ラドクリフ氏も祝福 シカゴ・マラソン」

10月13日に行われたシカゴマラソン。昨年は大迫傑選手が日本記録を打ち立てましたが、今年は女子マラソンの世界記録16年ぶりに破られました!

新記録保持者はケニアのブリジット・コスゲイ(Brigid Kosgei)選手。

2003年4月13日のロンドン・マラソンでポーラ・ラドクリフ(Paula Radcliffe)氏が樹立した2時間15分25秒の世界最高記録を破り、2時間14分4秒の世界新記録を樹立しました。

10分台前半に突入ということで、もう男子と変わらないですね。すごい。

彼女は25歳でまだこれから進化していく選手です。

コスゲイ選手自身、レース後の話で、「女子選手のサブ10(2時間10分切り)は可能」と語っており、さらに上を見据えていることがわかります。

男子マラソンではケニアのエリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge)選手が33歳で世界陸上を更新し、シカゴマラソンの前日10月12日に行われたレースで2時間切りを達成しています。

また今年のベルリンマラソンではエチオピアのケネニサ・ベケレ(Kenenisa Bekele)選手は37歳で世界記録にあと2秒と迫るタイムを記録しています。

こうして見ると幅広い年齢の選手がこれまでの記録を更新していることがわかります。

女子マラソンの世界記録は16年ぶりの更新ということからも、その難しさがわかりますが、それを1分21秒縮めたというのはとても衝撃的でした。

2019年10月13日に女子マラソンの新記録保持者となったコスゲイ選手も、今後さらなる進化を見せてくれるでしょう。

様々な快挙の裏で

 シカゴマラソンの男子の部ではイギリスのモハメドファラー選手とアメリカのゲーレンラップ選手が出場していました。彼ら、そして大迫傑選手も所属していたナイキ・オレゴンプロジェクトの閉鎖とその原因となったドーピング問題が陸上界に大きな驚きを与えています。

また近年のさまざまな高記録の裏で、ナイキが開発しているカーボンプレート搭載のいわゆる厚底シューズの性能向上が選手のパフォーマンスへ過剰に影響を及ぼしているのではないかとして、議論が起きています。

これについてはIAAFが検討組織を立ち上げ検証に踏み出すようです。

これらについては続報をチェックしていきたいと思います。また僕自身も思うところはありますので、noteで少し書こうと思いますが、陸上競技の本質と科学技術との関わり方を改めて考えていかなければならないのかなと思います。