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(Book)✨Who moved my cheese?(邦題:チーズはどこへ消えた?)

昔から寒いのは嫌いなんです。理由は寒いからです。
大学時代、片道2時間かけて学校に行っていたのですが、そうするとどうしても電車の中で睡眠時間を確保しなければいけないんです。
端っこの席の方が寝やすいのですが、冬は扉が開いて寒い。だから睡眠不足になって、いつもメンタルヘルスが△だった思い出があります。
そのせいか、職場は絶対に家の近くと決めています。通勤通学にかける時間ははっきり言って無駄だと思っています。


話を戻して、寒いから休みの日も外に出る気にならないんですよね。
そうすると、すごいスピードで読書がはかどります。映画も見てるし、どんどんインプットしている感じですね。


今日は流行り物シリーズ「チーズはどこへ消えた」の洋書版です。
数多の外国企業が社員研修に採用している本です。以下あらすじ。


この小さな本が世界のビジネスマンを変えてゆく!
迷路のなかに住む、2匹のネズミと2人の小人。彼らは迷路をさまよった末、チーズを発見する。チーズは、ただの食べ物ではなく、人生に おいて私たちが追い求めるもののシンボルである。
ところがある日、そのチーズが消えた! ネズミたちは、本能のままにすぐさま新しいチーズを探しに飛び出していく。ところが小人たちは 、チーズが戻って来るかも知れないと無駄な期待をかけ、現状分析にうつつを抜かすばかり。しかし、やがて一人が新しいチーズを探しに 旅立つ決心を…。
IBM、アップル・コンピュータ、メルセデス・ベンツ等、トップ企業が次々と社員教育に採用。単純なストーリーに託して、状況の変化にい かに対応すべきかを説き、各国でベストセラーとなった注目の書。905円でアナタの人生は確実に変わる!

Amazon書籍紹介より


洋書もすごく読みやすい。高一くらいで読めそう。和訳版は図書館の予約数がすごかった。


万国共通 考えるより産むが易し

中高生の頃からことわざって好きなんですよね。そのことわざを知れば、昔の偉い人の知恵を授かれるというか。
ぽたぽた焼きのおばあちゃんの知恵袋みたいな感じですよね。伝わるのかなこの喩え。
本書はチーズが消えた!どうする?って話です。簡単に言うと。
その時ネズミさんたちは行動にすぐ移し人間たちは「俺たちはチーズに認められてる存在だから」みたいな腑抜けを言い出して、現状分析に走ります。
ぱっと見、社会的には後者の人間たちの方が理性的な行動をを起こしているように見えます。
ただ、社会で活躍するのは前者なんですよね。現状分析をしている人達って、結局何も始まってはないんですよね。
学生の時によくいる「自称勉強すればできるやつ」って、「やってないからできないやつ」であることに近しい。
まあ、自分も政治に文句言いながら投票行くしかできてないので、なんとも言えないんですが……

杞憂の苦しみ

高校時代に杞憂という言葉を覚えて、なるほどなぁと感動した思い出があります。
杞憂っていうのは、将来のことにあれこれ考えて落ち込むことになったり、不安になったりすることです。
そして、大抵そういう未来は実現しないよーっていう隠喩です。

本章でも綺麗な英文があったのでご紹介します。

He knew some fear should be respected as it can keep you out of a real danger but he realized most of his fears  were irrational and had kept him from changing when he need to do

72 page

訳すと「彼は恐怖というものが訳すと、彼は恐怖というものが本来の危険から身を守るためのものであるために尊重されるべきものだがたいていの恐怖というものは非合理的で本来自分が必要としている変化から己を遠のかせてしまうものである」
という感じですかね。

怖いことってあるんですよね。例えば自分は大学院を受けた時に人生で一番怖かったように思います。
これが落ちたら終わりだって思ってましたね。だから、死ぬほど勉強しました。入った後の方が勉強したけど。
落ちるのが怖いから、ひたすら勉強するっていうものはモチベーションには繋がりますよね。

でも、本来は学ぶっていうものは他人から強制されるとか恐怖から起因するものじゃなくて
自己の内側から生まれてくるものなんじゃないかなって思います。内発的動機付けってやつですね。


ビズリーチホームページより引用


上記は自己決定理論っていうモチベーション研究の動機付けについてです。

合格っていう報酬に目がくらみすぎて、あの時は勉強したけれど、恐怖に苛まれて勉強に集中できないこともありました。本末転倒ですね。 
何せよ、恐怖におびえることなく、というか、全ての負の感情に苛まれることなく、人生を歩んでいかなければいけませんね。

チーズはどこへ消えた?

もしも自分が訳すならWho moved my cheese?は「僕のチーズはどこへ消えた?」と訳すなあと思いました。
というのも、自分のいつも食べていたチーズが消えてしまったことに対して原因を考えたり、いつかチーズが戻ってくるんじゃないかって死ぬの考えるストーリーだから、僕のって付けた方が昔の慣習というか、自分のものに固執してる感が出るかなって思ったためです。
主人公の人間は最終的に行動を起こして、チーズにたどり着きます。最終的に以下のように反省しています。

Change hapens
→今まであったもの(チーズ)がなくなるということは、必ず発生する
Anticipate change
→変化するということを予期しろ(チーズはなくなるかもしれない)
Monitor change
→変化を監視して管理しろ(チーズがなくなった、どうする?)
Adapt to change
→変化に対応しろ(前のチーズを諦めろ、新しいチーズを探せ)
Enjoy change!
→変化を楽しめ!(チーズ探しを楽しめ)

74ページより

現代はVUCAというとても曖昧な社会に直面しています。
10年後になくなる職業が発表されたり、AIが仕事を肩代わりしたり、きっと新しい仕事が生まれたり。
生活においても、どんどん変化が生まれていきます。
その中で昔は良かったと感じることも悪ではないですが、変化を予測し、対応していくことが、このソサエティー5.0の社会で必要不可欠です。
それは将来を担う学生たちが一番適応しなければならず、私達30代ももちろんです。


朝日新聞デジタルより



個人的に問題だと思うのは40代とか50代とか、変化を好まなくなった世代が変化に対応しようとしないという問題じゃないですかね……
国会議員とかあんな高齢化してどうやって日本は変わっていくんでしょうかね。旧態依然だと思うな。

どうして数ある企業がこの本をバイブルにしてるのか、非常によく分かりました。
どうも、堅苦しい話ばかりになってしまいますよね、新人研修って。
そういえば、大学に合格した時、入学書類と一緒に学問のすすめが来た時はとっても笑いました。明治時代の本って読むのすごい難しいんですよね。
この本はネズミと小さい人間というフィクションでVUCAの環境下での生き抜き方を教えてくれています。
全世代が必読すべき本なのではないかと思いました。

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