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(Book)限りある時間の使い方

コロナになってからあんまり集中力が高くなくて
読書に苦戦しているのですが、なんとか読むことができた方がこちらです。



人間の時間って有限なので、何に使うかってすごく重要だと思うんです。
個人的には暇と退屈の倫理学がすごく面白くて、時間の使い方っていうのには興味を示していたのですが、暇とか退屈って時間は果たして悪なのでしょうか。
最近はタイムパフォーマンスいわゆるタイパーって言葉が流行していて、時間は有効に使うものなのかなって思っちゃうんですよね。
隙間時間の有効活用みたいなのは生徒にもよく言うんですが、果たしてそれが充実した人生なのかというと難しいところです。
学力を高めることと、人生を充実させることがイコールにならなければいけないのですが
なんともまぁ難しい課題だなと思います。以下、本書の説明。

人生はたった4000週間、
限られた時間をどう過ごすか! ?

人の平均寿命は短い。
ものすごく、バカみたいに短い。
80歳まで生きるとして、
あなたの人生は、たった4000週間だ。

「時間が足りない」なんて、
何を今さらと思うかもしれない。
いっぱいになった受信トレイに、
長すぎるやることリスト。
ワークライフバランスに、
SNSの際限ない誘惑。

もちろん世の中には、生産的になるための
「ライフハック」があふれている。
けれど、ライフハックを駆使したところで、
たいてい状況は悪くなるだけだ。

焦りはさらに増していき、
人生の大事な部分には、
いつまでたってもたどり着けない。
さらに、日々の時間管理に追われていると、
本当に大事な問いが見えなくなる。

それは、自分の限られた4000週間を、
いかに過ごすかという問いだ。

アマゾンより


時間の有限性に気づくということ

休みの日ってボーッとしてると1日が過ぎていっちゃうように思います。

忙しさは問題の入り口に過ぎない。よく考えてみると問題の根っこにあるのは時間が限られているという事実だ。
例えば、インターネット上の色んな気晴らしをやるうちに集中力がなくなってしまったという嘆き、子供の頃は本の虫だったのに今では段落一つを読み終える時にスマホに手を伸ばしてしまう。なぜそれが問題になるかというと限られた時間を有効に活用できていないからだ。

6ページより引用

ひとまず、この文章を見て有効に使うって何だろうって思いました。
例えば昨日は友達とたくさん遊んだので、今日は家でゆっくりしています。このゆっくりしているというのは、有効に活用できているということに繋がるのでしょうか。
もしかしたら、生産性のない活動と定義づけられてしまうかもしれません。今グダグダしている間に勉強をしておいた方が将来役に立つかもしれません。

この答えは休息しようと思って休息しているか、結果論として休息しているかの違いのように思います。
スケジュールとして、休みの日と定義していた日に休むのは至極問題のないように思います。
一方、なんとなくやらなきゃいけないことを先回しにしてぼーっとしているのだったら悪だと思います。

人生のベルトコンベア

現代人にとって一時間や一日という時間は、ベルトコンベアで運ばれてる容器のようなものだ。時間を有効活用するためには通り過ぎる前にせっせと容器を埋めなければならない。やることが多すぎて容器に入りきらないと、忙しすぎて疲れてしまう。
容器が埋まらないまま流れていってしまうと、時間を無駄にしたと感じる。ちょうどいいペースで容器を埋められている時だけ時間を管理できているという気分になり、焦燥感や罪悪感から逃れられる。

27ページより引用

仕事をしている時は、タスク管理というものを行ないます。
私の場合だと、2時間目は授業がないからそのあいだに授業準備をしようとか、学級通信を作ろうとかっていう感じですね。
これがうまく回った時はすごく満足感に浸れるんです。
というのも、仕事が早く終われば早く帰れるからです。みなし残業の教員は仕事が早く終わるほど、給料が高くなります。

あとは教員の仕事って、生徒と話す時間が一番楽しいんですよね。やりがいがあるというか。
その時間を確保するために、ベルトコンベア式に仕事をこなしていきます。
何のために時間を効率化しているかというと、これに時間を割きたいというものがあるからってことですよね。
そこが明確化しないなら、全然ダラダラし作業をしてもミスがなければ全く問題がないような気もしてきました。


時間を使うようになった僕達は時間をうまく使わなければというプレッシャーにさらされる時間を無駄にするとなんだかすごく悪いことをした気分になる。
やることが多すぎてパンクしそうな時、僕達はやることを減らそうとするのではなく、時間の使い方を変えようと考える。もっと効率的に働こう、もっと頑張って働こう、長い時間働こう。

33ページより引用

以前勤務していた学校の先生に自由な時間ができて嬉しいという話をしたら、その時間に何をするのと尋ねられました。
ワークライフバランスを考えるとなるとライフに重きをまず置いているかという発想が出てきます。
ライフの時間を割きたいという発想が生まれない限り、ワークライフバランスを考える必要ははっきり言ってなくなります。

そういう人達こそ、仕事をすることにアイデンティティを感じて、仕事をバリバリとこなし、時間の効率が地獄に埋もれてしまうのではないかと感じています。
今の職場の先生方はとってもゆったりしている印象がありまして
せかせかしないことで焦りか生まれないし、効率化をしすぎないことで、丁寧な仕事をこなすことができます。


電車広告で掲げられていたので、さすが面白い本だなと思いました。
大人になってから急がない大切さに気づいたように思います。


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