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✨働き方5.0 これからの世界をつくる仲間たちへ(著 落合陽一)

読書の秋ということで、カフェでフレンチトースト食べながら読書をしています。
大好きなカフェのストローが紙ストローになってしまった……私は食事の味を下げるものに対して敵対心(?)を持っているため、紙ストローは反対です。
そこなの注目する点??みたいな疑問が残ります。100円ショップでプラスチックストロー買ってるくらいプラスチックストロー信者です。
この店では今後ホットを頼もう……

以下要約 

内容紹介
「社会の前提」は、すべて変わった。

「コロナ」によって、社会の前提がすべて変わった。
2020年、我々の「働き方」は大変革を迫られた。
リモートワークによって使える人的・時間的リソースが限られる中で、「やるべき仕事」が自ずと抽出されてきた。無駄な会議、出なくてもいいミーティングは排除され、ビジネスチャットやビデオ会議などテクノロジーで解決できることはそれに任せることが増えてきた。そして、「リモートワークのみで済む人材」への置き換えも始まりつつある。
では、「人間がやるべき仕事とは何か」──コンピュータやAIが進化した今、私たちはこの命題に直面している。ウィズコロナ、そしてポストコロナの世界では、それがいっそう問われることになる。
機械では代替できない能力を持つ人材=「クリエイティブ・クラス」として生きていくには、社会とどう向き合うべきなのか。

Amazon 本書紹介より


教育業界で働いていて、この子たちがどうやったら将来⟬僕達私たちは幸せです!⟭と思ってくれるかなあと考えながら試行錯誤をしています。
そのためには自身の専門である社会学は大いに貢献してくれます。今後の社会動向を考えれば、どういう人が必要とされるかわかりますからね。

具体的には今後スペシャリスト養成時代です。ゼネラリストを目指し大企業でサラリーマン(サラリーウーマン?)になる!という時代は幕引きです。
だって基本的な仕事はAIがやってくれますからね。

クリエイティブクラスになれ

筆者はホワイトワーカーとブルーワーカーという従来の二分的な職業観に加え、ホワイトワーカーの上に立つ「クリエイティブクラス」が存在し始めたと述べています。
クリエイティブクラスに求められる能力は、誰も気づかなかった問題を発見することにあります。
(筆者はこの能力は学校の勉強では培えないと論じていますがそれは反対。学問知識はもののみかたを広げると思います。だって他人の見方を教えてもらってるし) 

そして、クリエイティブクラスに必要なのは勉強でなく研究と論じています。大賛成。
研究と勉強の違いは、勉強は先人に学ぶこと、研究は新しい発見をすることです。
だからこそ大学(欲を言えば大学院)で研究する経験はこれからの日本に必要不可欠だと思います。教科書を書く人になれ、というのも説得力がありました。

消費と投資を区別せよ

教育業界で働いていると、毎日とっても楽しいです。仕事がない日でも楽しいんです。
なぜかって言うと、自分の経験したことがそのまま仕事にも活かせるから、本を読んだことは丸ごと学生にフィードバックできるし、日常生活を楽しむことでさえ「大人になっても毎日を楽しむ重要性」について述べることができるメソッドとなります。
著者は消費と投資を区別せよと論じています。消費は1回きりの行動で、行動が終わったと同時に価値がゼロになるもの。マクドナルドを食べると、消費ですよね。
一方で投資はお金を使った後にも価値が残ります。美味しい店に行って、レビューを書けばポイントがもらえるかもしれないし、後日談として残せるのであれば会話の種にもなります(経験を会話の種にするのは凄く重要だと思います)。
現代のワークライフバランスという言葉は、ワークとライフの切り離しが起こっていて、消費的発想だと筆者は考えています。
しかしながら好きな仕事をすると、日常生活の些細なことも投資になる。常に自己研鑽になるから仕事へのモチベーションも上がり続けるということですね。
やっぱり仕事は自分で価値を受けるものにするべきだと個人的に思います。
お金を稼ぐことはもちろん大事ですが、やりがいを感じていないことに対し、時間とエネルギーを割くのは単なる消費というか、もはや浪費のように思います。




目指すのは「ニッチ」な需要への充足

科学技術は一通りの進化を経たように思います。
スマートフォンを持ち始めて、もう12年経ちますが、代替となる新たな携帯電話は生まれていません。
つまり、みんなが必要な物はだいたい揃った時代になったってことですね。だから必要なのはニッチな需要。
LGBTへの配慮が声高に叫ばれているのも同じような理由である気がします。
今まではマジョリティーメインの世の中でしたが、マジョリティーへのニーズが満たされたのでマイノリティーにも配慮できるように、時代が変化していった結果の一つだと思います。
(まあ、LGBTはマイノリティと分類するには規模が大きい気もします、10人にひとりだし)

筆者の挙げているニッチなビジネスは「うなぎトラベル」です。


ウナギトラベルホームページより引用


ぬいぐるみが世界旅行をするという、時代も変わったなあと思わせるものです。
筆者はオリジナリティの要素を以下に大分しています。

①それによって誰が幸せになるのか
②なぜ今その問題なのか、なぜ先人たちはそれができなかったのか
③過去の何を受け継いでそのアイデアに到達したのか
④どこに行けばそれができるのか
⑤実現のためのスキルは他の人が到達しにくいものか

世界が70億人いるから、この事業を面白そう、と考える人もいるのでしょうね。
ぬいぐるみを旅行させれば、簡単に言えば、インスタ映えを狙えます。SNSが普及したこの世の中ではSNS映えにお金をかける人も少なくないでしょう。
このように、オンリーワンになればナンバーワンになれるという発想が重要とのことでした。


オンリーワン教育のために教育現場はどのようにしていけばならないのか……試行錯誤していかなければならないなと思いました。

最後に学生が読んでいたら、以下の引用をぜひ参考にしてほしいなと思います。

大人から好きなことを見つけろ、やりたいことを探せ、と言われると、自分は何が好きなんだろうと自分の内面に目を向ける人が多いでしょう。
そこからいわゆる自分探しの旅のようなものが始まる訳ですが、これは袋小路に行き当たってしまうことが少なくありません。
しかし、自分が解決したいと思う小さな問題を探せと言われたらどうでしょう。
意識は外の世界に向かうはずです。
そうやって探した時に、なぜか自分には気になって仕方がない問題があればそれが好きなこと、やりたいことではないでしょうか。
解決したい問題は、例えばカップ麺にお湯を入れてから3分も待ちたくないといった身近な問題でも構いません。
解決したい問題さえ見つかれば、そのための進路も選びやすくなるでしょう。
それはどこに行けばできるのかというシンプルな問題です。
どこに行ってもできないなら、ウナギトラベルのように起業するのが良いでしょうし、大企業でなければ解決問題ならそこを目指せばいいのです。
解決したい問題を発見し、そこに文脈を付けることができればその時点で問題の70%くらいは解けていると言ってよいでしょう。
文脈を付ける事、イコール価値を言語化できることが大切です。

本書111ページから112ページより抜粋


なんだか長くなってしまいましたので、最後においしかったフレンチトーストの写真を掲載して終わりにしたいと思います。


ほうじ茶フレンチトースト。左はブックカバーに入った本書。ブックカバーは家にありすぎて困っています。

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