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✨(Movie)Call me by your name

さて、お仕事が本日お休みのため、映画を見ようと思いこの映画に着手しました。

理由はAmazon、プライムでの評価が高かったから、それ以外でも何者でもありません。単純な人間なんです。

結論から言うと2022年俺的ベストフィルムになりました。あとの3ヶ月で更新しないんじゃないかなあ。
ちなみに2021年は、クルエラでした。
とにもかくにも、カメラワークが完璧。すごく綺麗なところだけを切り取ってくれます。
イタリアの大自然、性描写の可能な限り写せるシーンなどなど。
加えて印象的だったのは、セリフの少なさです。
このストーリーでは主人公が7歳年上の大学院生に恋に落ちるのですが、全然言葉では示さないんです。
恋に落ちる過程もほとんど行動や風景描写だけで描かれます。その行間を読むのがとても楽しいし、美しい。
特に性的葛藤のドロドロした部分も言葉にしないので、汚さがないというか、とても官能的に描かれています。



邦題 君の名前で僕を呼んで



あらすじ

1983年夏、北イタリアの美しい避暑地。両親と共に夏休みを過ごしていた17歳の少年は、そこでアメリカから来た自由奔放な24歳の青年と出会う。やがて、激しい恋に落ちる2人。少年にとって、それは初めて知る恋だった。(映画サイトよりコピペ)


十代が抱く性の葛藤

十代って性についてあまりにも知識が少ない。
これが恋愛なのだろうか、憧れなのだろうかみたいな倒錯と常に戦うような気がします。
(少なくとも自分はそうでした)
ちょっと年上のお兄さんに対する嫉妬、そして劣情。複雑な感情が相まって、説明できなくなる時、人って安易にそれは「恋である」っていう蓋をするように思います。
好きな人にだって羨望の眼差しを向けるし、嫉妬もするし、嫌悪感も抱きます。
十代の複雑な感情と、それを発散させる(一時的な解決策となる)性欲のどろどろ感がとても爽やかに描かれています。
そうなんです、性欲まみれなんですけど、爽やかなんです。
舞台がイタリアの大自然だからかな……
そして、性の葛藤があらゆるメタファーとして物語に登場します。
必ず登場するのがハエ。ハエって豊穣の象徴らしいです。
あとは好きな人が遠くへ行ってしまうため、感情と衝動を抑えきれず桃で自分を満たしてしまうシーンはとても官能的でした。すごいメタファー。
純文学を好きな人はとても好きな映画だと思いました。


好きになることの難しさ

人間って好きになってくれた人を好きになるのが一番簡単なんですよね。
(好きになってくれる人がそんなに簡単に現れると思うなと言われたら、それまでですが)
主人公にもガールフレンドみたいな人がいるんですよね。
とってもいい感じなんです。でも、ガールフレンドでは心が満たされないんですよね。
ガールフレンドを好きになったら、全部上手くいくじゃん〜って思ったらおしまいなんです。人生難しい。
しかも1970年代なんてWHOが同性愛を病気扱いしている時代。
ストーリーの最後でも親にバレたら更生施設に連れてかれるみたいな描写があります。
2022年は本当に自由恋愛の時代になっているなと思います。
だからこそ、この映画が製作できるし、性別にとらわれることなく人として誰かを好きになる美しさと残酷さが表現されているなと思います。


映画館で是非観たい作品でした。かなり集中力を要する作品です。
Amazonプライムで見れる限りもう一回見ようかなと思います。


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