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クレプト治療記その1

ご挨拶

はじめまして。コッシーと申します。
現在30歳で、妻子持ち、無職で窃盗症(クレプトマニア)の男です。

紆余曲折あって、現在人生のどん底にいると感じていますが、前向きに生きていくべく、noteで日々の思いや行動を記録していこうと思います。

どなたかの心の励みになれば幸いです。


警察の捜査状況

6月に私の万引き(窃盗罪)で警察が家宅捜査に入って3ヶ月ほど経ちますが、まだ在宅捜査が続いています。

3回ほど事情聴取があり、被害店さまへの弁済以外は済んでいる状況です。

おそらく被害店さまへの弁済が済んだ後、書類送検になるかと思います。

被害店さまへの弁済が遅れている理由としては、夏休みで被害店さまの繁忙期と重なっていたこともあり、棚卸しや商品の入れ替え等でお忙しいことから、弁済のアポがなかなか取れない状況でしたが、おそらく9月中か10月頭には弁済に伺えるのではないかと思っています。

書類送検後も、検察の方で調書をもとに捜査が行われ、起訴or不起訴が決定し、起訴の場合は裁判が行われることになるので、長ければ、年末ごろまでかかるのでは、と思っています。

妻はというと、家宅捜査があってから2ヶ月ほどは、心労で仕事も手につかないような状態でしたが、最近になって、ようやく心の安定を取り戻しつつあるように見えます。

引越しをしたのも大きかったかもしれません。嫌な思い出がついてしまった家を離れ、心機一転できたことも、気持ちの安定に影響したのかもしれません。

それに合わせて子供は幼稚園を離れ、引越し先近くの保育園に転園しました。
入園後2週間ほどは、慣れない環境に戸惑っている様子でしたが、ようやく保育園の環境にも慣れてきたように見えます。

窃盗症に向き合う

淡々と語ってしまいましたが、私の過ちのせいで、妻や子供にたくさんの心労と迷惑をかけてしまっています。

窃盗を行っていたその瞬間、その行為が家族を悲しませてしまうことになる、ということが全く想像できていませんでした。

本当に、本当に情けないと思います。

これ以上家族を悲しませないためにも、まずは自分の罪としっかり向き合わなければいけません。

そのために、現在、依存症専門のクリニックに通っています。

窃盗症(クレプトマニア)は、「2度と起こさない!」という自分の意思だけでどうにかなるものではないと知りました。

自分の中で解決しようとしても、ストレスを溜め込んだときに、その回避方法として、脳がまた「窃盗」を選んでしまうんだそうです。 

万引きの引き金は精神的なストレスだとしても、依存の段階にくると、心ではなく脳の問題である、とクリニックの先生が仰っていました。

誰しも、ストレス発散方法をお持ちだと思いますが、私の場合、それが「窃盗」になってしまっていると。

そして、薬物依存などと同じで、窃盗症も、この先ずっと付き合っていかなければならないものだということを認識しなければなりません。

××年万引きしなければもう安心!というものではなく、「またやってしまうと、どんな未来が待っているか」を心の中で反芻し、問題行動を抑え続けなければいけません。

窃盗症の治療中に、また問題行動(万引き)を起こしてしまうことを「スリップする」と言うそうですが、真面目に治療に取り組んでいても、スリップする方はたくさんいるとのことです。

その意味で、ただ「万引きをしない」と心の中で戒め続けるだけではなく、万引きの引き金となりそうなストレスを感じた時に、「万引き」以外の方法でストレスをうまく発散できるか、ということが重要になるとのことでした。

私のストレス発散方法は、お酒とジョギングだったのですが、思い返してみると、妻の妊娠が分かってからお酒はほとんど絶っていますし、子供が生まれてからはジョギングもしていないので、自分自身でストレスの行き場がない状態を作っていたのかもな、とふと思いました。

もちろん、それだけが原因ではないですが、スリップしないためにも、ストレス発散方法は取り入れていかなければならないと感じています。

そして一番重要なのが、やはり、家族を悲しませてしまったことを忘れない、ということです。

ただ問題なのが、人間誰しも、時が経つと、どんなに辛いことであろうと忘れてしまうという点です。

もちろん、今この瞬間は、もう一度やってしまおう、なんて微塵も思っていません。

ただ長らく時間が経った時に、もう二度とやらないか、というと、正直分かりません。

それほど、自分で自分のことを信じられていません。

そのためにも、クリニックに定期的に通い、あの時の辛さ、悲しみを強制的に忘れない状況を作ることが必須だなと感じています。

私の通っているクリニックでは、週に2度、窃盗症の方々が一つの会議室に集まって、自分の体験談やこれからどうしていきたいか等、窃盗症に関する生の声を、窃盗経験者同士で語り合う場を設けてくれています。

私も7月に一度参加させて頂きましたが、老若男女、様々な方がいらっしゃって、皆さん違った体験談をお持ちで、中には10年近くクリニックに通ってらっしゃる方もいたりして、お話を聞いていると、明るい希望が持てると同時に、戒めを感じられる時間だなと感じました。

7月以降は引越しや子供の転園などで参加できていなかったのですが、2ヶ月ぶりに今から参加してきます。

自分の罪と向き合い、家族といられる幸せを感じながら、少しずつ希望に向かって前進していければと思っています。

クリニックだけでなく、noteに想いを綴ることで、もう一つの戒めにしたいと思います。

では、行ってきます。




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