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バチェラー・ギューニュー(牛乳) 〜コーヒーと牛乳のマリアージュ〜

『バチェラー・ジャパン』という番組をご存知だろうか?

Amazonプライム・ビデオで配信されている恋愛リアリティ番組で、ハンサムかつお金持ちな1人の男性との結婚を掛けて、女性たちが熾烈な争いを繰り広げるというものだ。

スーパーの牛乳売り場に立ったとき、ふと思った。
この牛乳たちは、誰が一番コーヒーと合うのだろうと。
一番カフェオレとして素晴らしいマリアージュを遂げるのは誰なのだろうと。

これは、確かめなければならない。

コーヒーとのマリアージュを掛けた、牛乳たちの熾烈な争い。
まさに、牛乳版バチェラーが、ここに始まった…!

ちなみに、私はバチェラー観たことない。


今回エントリーしたのは5種類の牛乳。

3687EF98-4240-4625-9F91-6A8C096E8E0Dのコピー

A. 加工乳(乳脂肪分 0.3%)
  脂肪ほぼ0・スッキリ系
B. 低脂肪牛乳(乳脂肪分1.0%)
  牛乳っぽさとヘルシーのいいとこ取り
C. 牛乳(乳脂肪分3.5%以上)
  これぞ王道・スタンダードにしてマジョリティ
D. 牛乳(乳脂肪分4.7%以上)
  溢れる高級感・なんてったってジャージー
E. 牛乳(乳脂肪分3.6%以上・低温殺菌牛乳)
  自然の味をなるべくキープ・手間と愛情がかかってます(小さいのは売ってなかった!)

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【検証】牛乳(加熱前)

見た目

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写真では分かりづらいけれど、AとBは他と比べると緑がかった乳白色だった。

香りと味

A. 加工乳(乳脂肪分 0.3%)
香りはあまり感じない。味は仄かな甘み。例えるなら杏仁豆腐の豆腐の部分のような味。

B. 低脂肪牛乳(乳脂肪分1.0%
香りはあまり感じない。味は甘い薄いミルクといったところ。牛乳じゃなくて、ミルク。

C. 牛乳(乳脂肪分3.5%以上)
牛乳の香りを感じる。甘い。さすが王道。これぞ牛乳っていう味。

D. 牛乳(乳脂肪分4.7%以上)
牛乳の香りを強く感じる。強い甘み。濃い。プレミアム感ある。

E. 牛乳(乳脂肪分3.6%以上・低温殺菌牛乳)
意外と、あまり香りを感じない。やや甘く、コクがある。一言では表せない、複雑な味わいを感じるミステリアステイスト。

実際に飲み比べてみると思ったより皆さん個性的。

特に、Eの低温殺菌牛乳の味わいは個性が際立っていた。
A〜Dの牛乳は「甘い」と「濃い」という点で比べていた。
Eはそこに「コク」という、濃度とは別の新しい一面が加わって味が広がった。奥ゆかしい…

※ここで言う「コク」とは、雑味などによってもたらされる味の深み、奥行きなどと表現される要素とする。

まだ温めてないんだけどな。
この段階でここまで異なるとは…
次はついにコーヒーと対面。

なんとなくEの低温殺菌牛乳がベストカップルな予感がするけれど、加熱してコーヒーと合わせた時、また新しい一面が見えたりするのだろうか…?

【検証】 ホットミルク & カフェオレ

【検証ルール】
1. カフェオレのレシピは、井崎英典バリスタの「究極のカフェオレ」のレシピを用いる(ちなみにこのレシピでは低温殺菌牛乳が推奨されている)。
2. 牛乳の温度は弱火で60℃まで加熱する。
3. ホットミルク状態で味を確認してからコーヒーと合わせたカフェオレの状態でも味を確認する。

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コーヒーは濃いめに抽出&焙煎深め(シティロースト)

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じっくりコトコト。沸騰しない、湯気が立つくらい

A. 加工乳(乳脂肪分 0.3%)
[ホットミルク]人工的な甘みを感じる。
[カフェオレ]コーヒーの存在感に対して、牛乳の存在感は3歩後を歩いている感じだ。「コーヒー牛乳」というよりは「コーヒーwith牛乳」くらい。

B. 低脂肪牛乳(乳脂肪分1.0%
[ホットミルク]冷たいときよりも牛乳っぽい甘さが目立つようになってる。
[カフェオレ]コーヒーの存在感の方が強いが牛乳の主張もあり、すっきりとしたコーヒー牛乳といった味わい。

C. 牛乳(乳脂肪分3.5%以上)
[ホットミルク]自然な甘みと香りが強くなっている。
[カフェオレ]コーヒー手を取り合っている…。マイルドな味わい。ちゃんとカフェオレ。

D. 牛乳(乳脂肪分4.7%以上)
[ホットミルク]冷たくても強かった甘みと香りがさらに強くなっている。
[カフェオレ]コーヒーと手を取り合いつつも、牛乳がコーヒーをリードしている…牛乳の甘みや、濃厚な口当たりを感じる。

E. 牛乳(乳脂肪分3.6%以上・低温殺菌牛乳)
[ホットミルク]甘みやコクに加えて香りが立ち、より立体的な味わいになっている。
[カフェオレ]コーヒーと手を取り合いつつ、コーヒーの良さを引き出している…!牛乳の甘みだけじゃなくコーヒーが持っている甘みも引き立っている。

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見た目はAとBが若干濃い色となった

結論:優勝は…

低温殺菌牛乳(E)、だろうか。

イマイチ歯切れが悪いのは、牛乳の個性が強いため、飲む人の嗜好によって答えが変わるかもしれないと思ったからだ。

たとえば、

すっきりしたカフェオレが好きな人→乳脂肪分が少ない牛乳(A・B)

牛乳の甘みをしっかり楽しみたい人→濃厚な牛乳(D)

コーヒーの甘みも牛乳の甘みも併せて楽しみたい人→低温殺菌牛乳(E)

といった具合に。

ただ、総合的にバランスが取れているのは低温殺菌牛乳(E)を使ったカフェオレのように思う。


今回の検証では、予想以上に牛乳たちがそれぞれ個性的であることを知った。

しかし、これはまだ序章に過ぎない。

なぜなら、真の牛乳の味の違いは、そもそも牛の種類の違いによってもたらされるからだ。

次回「テラニシ、牧場に立つ」

ご期待ください。


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