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EDMは嫌われる時代なのか?

(2018/4/10 執筆)
※画像は世界三大EDMフェスのうちの一つ、EDC

こんにちは。

早速ですが、皆さんはEDMをご存知でしょうか?

この記事を開いた方なら恐らく知っていることと思いますが、平たく言えば「クラブでかかる音楽の一種」です。

今回は、表題通り「EDMは嫌われる時代なのか?」ということについて考えていきたいと思います。

一応はじめに断っておくと、ここでいうEDMはBigroom House, Melbourne Bounceといった、要するにノリのいい「パリピが好きそう」と言われてしまいがちなジャンルのことを指します。

簡単にいうと「DJ〇〇のEDM BEST HITS!!!」みたいなMIXをよく作られている曲たちのことで、アーティストでいうとMartinGarrix, R3HAB, Hardwell, ZEDD, Aviciiなどの楽曲が一部の例として挙げられます。

またここでは「クラブミュージックのうちの一つが、EDM」という解釈なので、あらかじめご理解ください。

さて、本題に入ります。

今やEDMは一般的にも知られるようになっており、パッと曲名が出る人も少なくない時代になってきましたが、一部のクラブミュージックファン、DJたちなどからはこういったいわゆる「派手な四つ打ち」が嫌われる...とは言わないまでも軽視されているような気がしてなりません。

EDMはもう古い、時代は〜〜だ、と訊いてもいないのに別ジャンルを布教し始める人たちまでいます。

なぜこのような状況になってしまったのでしょうか?いくつか理由を考えてみましょう。


嫌われる理由①
EDMが飽きられ始めている

一つには、EDMが飽きられ始めているという事実があります

実際に洋楽と邦楽のリリース日、ジャンルを比べてみると、EDM風の4つ打ちに影響を受けたと思われる楽曲がリリースされている年月日に時間差があることがわかります。具体的に言えば、「EDM風の楽曲が流行った時期が日本よりも海外の方が早い」のです

言い換えれば、海外でEDMが飽きられている頃に日本ではやっとEDMが盛り上がりを見せてきたと言えなくもない状況があったのです

そこでちょっとクラブミュージックをかじっている人だと「海外ではもうこんなド派手なEDMみたいな曲流行ってないぜ」みたいな主張をし始めます。これはあながち間違いではありませんから、みんな「ああそうなんだ」と思い始めるわけです。これがまず一つ目の理由です


嫌われる理由②
EDMはバカっぽい?

二つ目に、EDMは頭が悪そう、ダサいと思われてしまう節があります

これはもう実際に曲を聴いている人に頭が悪そうな人が多い、という印象がくっついているのが問題なのでどうしようもありませんが、少なくとも深みがなさそうに感じられてしまうのは間違いありません。これはEDMに限らず多くのクラブミュージックに共通して言えることだと思いますが...

HIPHOPやR&Bなど黒人音楽を源流としているものにはメッセージ性の強いものが多く、それらと比べられてしまうとやはり内容の薄い、ただ盛り上げるだけの曲に聞こえてしまうのも仕方がありません(盛り上げ目的のジャンルなので当然のことですが)


嫌われる理由③
サブジャンルの多様化

三つ目に、クラブミュージックの中にジャンルが多様化してきていることが理由に挙げられます

クラブミュージックのジャンル多様化に伴い当然「俺はHardstyleやる」とか「BassHouseが好き」といった人々も出てきます。するとクラブミュージックの王道として広く知られているEDMをバカにし始める、または「お前まだE・D・M聴いてんのかよw」みたいに嘲る風潮が出てきてしまいます

これはある意味どこにでも起こり得る話で、よくある話なのが「無名バンドを好きだった奴が、バンドが有名になってくるとすぐ『インディーズの頃の方が好きだった』とか言って飽きちゃったりするよね」みたいなのに似ています というかこれとほぼ同じことがクラブミュージックのジャンルが多くなってくるにつれ起こってしまうのです

いかがでしたでしょうか。

僕が思いついたのはこのくらいですが、EDMをdisったような形で記事を終えてしまうのもどうかと思うので一応擁護しておきます!僕はEDMが好きです。

Hardwellのセトリなんかは何回聴いたかわからないですし昨年のEDCやサマソニでもMartinGarrixやR3HABで爆踊りするくらいには好きです

どうせなんで上に三つ書いた「EDMが嫌われがちな理由」にもそれぞれ反論してみます


反論①全ての音楽は過去のものになる

まず一つ目の「EDM飽きられてる問題」ですが、飽きられてしまう音楽なんて時が経つ以上どうしても生まれるものです

「古き良き」なんて言葉がありますが、正直この言葉一つで古い飽きられた音楽は全て救済されると思っています。よく言われる「チープで未完成のものにも光るものがある」みたいな捉え方を僕は大事にしたいと思っていて、例えばHardstyleというジャンルで言えば2010年くらいまでの曲をEarlyHardstyleとかOldschoolと呼称して好む人もいます

僕自身古い曲が好きかどうかはおいといて僕はこういったムーブがとても好きです、「古いけどあえてEDM聴くぜ!」なんて人がいたらそれはそれでいいと思います


反論②好きなものを好きと言えない方がダサい

二つ目の「EDM頭悪い問題」、これは割り切りが重要だと思います

全ての音楽ジャンルにはどのようにして、なぜ生まれたかの経緯があります、もちろんEDMにだってそうです(ブチ上がるために生まれた) だから「ブチ上がりたいからEDM聴いてっけど文句あっか?」くらいでいいと思います

EDMをどういう人が聴きそうとか、浅いとかいう偏見を一度取り払って自分なりにEDMを楽しめばいいんじゃないでしょうか

誰が何聴こうが自由や!!!!!!!


反論③””ジャンル厨””にならないで

三つ目の「EDMサブジャンル多すぎ問題」ですが、これも自分の好きな曲聴けばinじゃねーのという話です

サブジャンルに飽きたら王道EDM聴けばいいし、別にサブジャンル聴いてもいいけど、その代わり人が聴いてるもんにケチつけたらアカンでという感じです。当たり前のことですね。


まとめ

正直なところ、今のクラブカルチャー内には「ゲッ、EDMかよ...」勢と「EDMイイネ!」勢が水と油のように干渉し合わない感じで共存していると感じています それは六本木と渋谷のクラブのスタイルが大まかに分かれるように、パリピDJとオタクDJが存在するようにです

結論を出すのは難しいですが、邦楽にEDMが取り込まれたりなどしていてかつEDMフェスやEDM系アーティストの来日が年々増えていることなどからも、少なくとも日本ではEDMは嫌われていないと言えるでしょう

しかし同時にEDMを毛嫌いする界隈があることもまた事実です

みんなが楽しくクラブミュージックを楽しめる優しい世界を作りましょう!

Sighaでした!


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