「コインランドリー」に納得!
わかってしまったんです。
なぜ、コインランドリーがコインランドリーを名乗っているのかが。
母上におつかいを頼まれた4日前。
冬支度にそなえて羊の毛布をフカフカにして欲しい。ご近所のサカグチさんが、誰でも簡単にお布団をフカフカに出来る洗濯屋さんができたと教えてくれたから、そこまで乗せて行ってほしい、と依頼がありました。
すごいな。どんな洗濯屋やねん。
まぁ、お布団運ぶには車がいるしね。
と、母上のナビゲーションでその洗濯屋さんに行きました。
え? ここ? なによ。ただのコインランドリーやん。そら、お布団はまるごと、なんやったら靴も洗える話題のコインランドリーですけど。基本は無人やから、自分でせなあかんで。あ、なるほど。それで「誰でも簡単にお布団をフカフカに出来る洗濯屋さん」なのね。まちがってない。
と、入口にLINEでお友達登録をしたら500円の割引しますと案内があったので、母上のiPhoneを拝借してアカウントを登録しました。めんどっくさ。住所も名前も世帯数まで聞いてきやがる。ぎゃー、簡易アンケートまで! 500円のためじゃ。こらえるのだ。
と辛抱強く入力しまして、いざ、大型洗濯機の前へ!
壁に書いてある注意書きによると、なんか。
ウールあかんて書いてあるけど、ひつじの毛布ってウールじゃないの? え? パイルウール?? なにそれ。偽物ってこと? もしかしたら、ぶぶけてエライコトになるかもしれんませんけど、どないしますか? え?いっちゃう? ほな入れまっせ。
と、ブラックホールの入口みたいな洗濯槽に毛布3枚をねじ込み、スタートボタンを押すと洗濯コースを選んでおくれとランプがぴこぴこ誘導します。1400円のコースを選ぶと「オカネ ヲ イレテ クダサイ」と機械音の案内です。ところが、千円札を入れようとしたらお札が使えずで先へ進むことができません。
え? どういうこと?
小銭に両替してってこと?
ちょうどスーパーマーケットやパン屋さん、眼鏡市場なんかが隣接していますから、ちょっと行ってきましょうか。と、入ってきた扉を押そうとしたら
「近隣のお店でのご両替はお控えください」
と、貼ってあります。デカデカと。
え? あかんの?! なによ私、行動を読まれてる?! もしかして、見られてるん?! と店内を慌てて見回して防犯カメラを探しましたが、いやいや、一旦落ち着こう。
防犯カメラはあるでしょうけど、いま見て、いま貼られへんやん。
ーせやな。
そうや。さっきLINE登録したし、きっとQRコードの読み込みでお支払いはできるはず。と、気を取り直して踵を返しますと、操作ができそうな店内中央にあるパネルの前に70才くらいのオジイ、あ、おっちゃんがべったり張り付き動く気配がありません。
え?起きてはるやんな?何してはんのん??
え?さっきからいてはったよね、そう言えば。
長っ。あ、電話してはるわ。
銀行のATMに備え付けてあるインターホンみたいな、あの電話な。
え? まさか今からスマホに会員登録しちゃう??
コインランドリーって密室ですし、また田舎の6~7台ほどの小さな店舗ですから、イタズラにおっちゃんを煽っていることにもなりかねません。まだまだ、めっちゃかかりそうなんで、一旦お店を出て、母上とふたり車中待機することにしました。
けど、終わる気配が、ない。
20分が過ぎました。
もう無理や…。
母上に、500円クーポンは諦めて次回に使ってくだされと了承いただき、2人でお財布の中の小銭をかき集めました。今回は現金でいこう。100円玉14枚もしくは500円玉でもええで。え? 無いの? 全然ないやん。638円くらいしか無い。
なによ、このコインランドリー。
100円玉と500円玉しか使われへんってどういうこと?
千円札くらい使えるようにしといてーな。
あ、そうか。
だからコインランドリーなんか…!
名前に忠実〜、、
◇おしまい◇
お読み頂きありがとうございました!
コインランドリーが始めてだったのでこんなことになっちゃいましたが、QRコード以前は小銭ジャラジャラで参戦、がランドリー界の常識だったんでしょうか?!
いやー、やっぱりスキをもらえると1番うれしいな〜💓
おやバナの栄養成分はあなたのスキでできてまーす!!
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