見出し画像

旅暮らし育児|家がなくなって1年半の6歳児の現状【#17】

いま6歳の息子は、少し変わった育ち方をしています。

彼には家がなく、母親と旅百パーセントの生活をしています。彼の父親と母親は離別していますが、関係は円満です。旅の途中に数日、父の家へ寄ることもあります。

家なし男児の概要

0~1歳

自宅保育。2年間の育児休業を取っていた教育ママ気味の母に連れられ、幼児教室に通う日々。知育教材と大量の絵本を買い与えられました。

2歳~4歳

3年間インターナショナルスクールへ通い、日々英語と親しんでいました。誰かが海外教育に熱心だったわけではなく、ただ保活を逃れたい一心です(認可保育園は、当時共働きだった我が家は入園できなかったのです)。

4歳の終わりごろに、突然インターナショナルスクールに「飽きた」と言いだしました。丁度その頃、彼の母親(私)が車を暮らせるよう改装したので、インターを辞め、年がら年中旅する生活に移行します。

5歳

合計で3ヶ所の保育園に、合計で4ヶ月ほど通わせてもらいました。広域保育という制度を使うことで、空きがあれば認可保育園へ短期から入所ができる場合があります。

本来は、里帰り出産などで一時的に上の子供を預けたいお母さん用の制度なのだそうです。なるほど。私は里帰り出産でもなんでもありませんが(多分)快く受け入れてもらいました。

短期でもどの保育園でも分け隔てなく、楽しく過ごさせてもらったようです。保育園の先生ってほんとにすごいなと思います。

保育園へ数週間、数ヶ月お世話になっている期間は、ホテル暮らしかゲストハウス暮らしをしていました。

6歳(年長)~

無所属。本人としては、小学校へ進む気はなく、私と旅生活を続けるつもりのようです。この点についても、今後考察していきたいと思います。

16ヶ月後の経過

家なし生活を始める頃、下のような文章を書いていました。

この文章のなかで、そのメリットとして環境適応能力とコミュニケーション能力の向上とを挙げています。

環境適応能力は、不自由を楽しむ能力や、新しい環境に馴染む能力であったりします。当時は許容できる、という感じでしたが、最近は2日以上同じ場所にいると「新しい場所へ行きたいなぁ」と言われることもあります。適応能力は(いささか過剰に)育っているようです。

コミュニケーション能力についても、期待通りになっています。
同世代のお友達とは前述の通り、年に3ヶ所の保育園では楽しく過ごさせてもらったようです。
ゲストハウス暮らしで大人に対する人見知りはゼロになり、新規の大人には飛びかかるように話しかけに行く始末。街のカフェやコワーキングスペースでも、スタッフさんと仲良く話しているのをよく見かけます。

勿論、関わってくださるみなさんが心優しいおかげ、という面が大きいです。それも含めて、彼の中でのすべての人に対する仲間意識みたいなものが育っているのを感じます。

昨年の私がこう言っています。

結局、仮にどれだけ頭が良くても可愛くても、人と快適な関係を築くスキルがなければ幸せにはなれないな、と最近感じています。

逆に多少のおまぬけさんであっても、コミュニケーションが円滑であれば楽しくいきていけるでしょうし、ビジネス的にも上手くいく可能性も高まるでしょう。

2023年1月3日 22:16の私

結論、少なくとも未就学の間は移動生活は、経験としても性格形成においても、プラスに働く可能性が高いと感じます。

公平を期すために、デメリットについても触れておきます。

デメリットについて簡潔に言うと、根無し草になることだろうと書いています。1年半を経てみましたが、今も全く考えは変わっていません。

昨年の私がこう言っています。

デメリットをデメリットにしない条件

転々とする生活によって子どもに悪影響を及ぼすとしたら、そこに本人の意志が反映されないことではないかと思います。

行く場所、行く時期、保育園や学校など、これから選択肢はほぼ無限にありますが、絶対に親の意見だけでは決めないことです。

2023年1月7日 14:22の私

固定の場所に実家はありませんが、私という存在が実家でいられるよう、引き続き関係構築に努めたいと思います。現場からは以上です。


(1,701words)
@Hiruzen,Okayama

この記事が参加している募集

ここまでご覧頂き、ありがとうございます。 各地で得た経験を読者の方に還元できるよう、精進します😊