夜空から岩石の雨が降ってくる 灼熱の太陽系外惑星「K2-141 b」
【系外惑星「K2-141 b」を描いた想像図。主星に照らされ続けている昼側(右上)で蒸発した岩石が永遠に照らされない夜側(左下)で雨となって降り注いでいるとみられている(Credit: Julie Roussy, McGill Graphic Design and Getty Images)】
海や湖から蒸発した水は雲となり、やがて雨や雪として再び地上に降り注ぐ。地球にはこのような水の循環がありますが、ある太陽系外惑星では主星の熱で溶けた岩石が蒸発することで、地球における水のように岩石が循環している可能性があるようです。
■摂氏約3000度の昼側で蒸発した岩石が寒い夜側で雨を降らせている可能性
マギル大学のGiang Nguyen氏やNicolas Cowan氏らの研究グループは、「てんびん座」の方向およそ200光年先にある系外惑星「K2-141 b」の環境をコンピューターシミュレーションを使って分析しました。
K2-141 bは地球と比べて直径が約1.5倍、質量が約5倍ある岩石質の系外惑星とされています。公転周期、つまりK2-141 bにとっての「1年」は地球の約0.28日(6時間40分ほど)で、主星の重力がもたらす潮汐力によって自転と公転の周期が同期した「潮汐固定(潮汐ロック)」の状態にあるとみられています。>>続きはこちら
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Image Credit: Julie Roussy, McGill Graphic Design and Getty Images
Source: マギル大学
文/松村武宏
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