メイク

 急いでいないときの化粧は本当に楽しい。一方で化粧には技術が要る。つまり練習とかお金とかが欠かせない。別に特殊メイクのことを言っているのではなくて、普段化粧をする人は毎朝程度の差こそあれ例外なく手間をかけているということである。高校生のころの化粧を知らない私は、顔のどんな気に入らない点も上から何かを塗りたくれば隠せると思っていた。以下の4点は実際に化粧を始めた私の化粧に対する所感である: 

1, 隠したいものを隠しかつ周囲の皮膚となじむように何かを塗るのはとても難しい
2, ファンデーションはきれいな肌をよりきれいにし汚い肌をより汚くする
3, 眉を剃った跡は目立ち、眉を描きこんだ部分は毛の部分から浮く。眉をもともとの位置からずらすと骨格との位置関係が不自然になる
4, 化粧品を買うのに少なくないお金がかかる。これから使い続けようと思えるものに出会うまでに同じアイテムを重複して買うこともありうる

 1に関しては諦めて、隠すところがなくなるようできる限り日頃気をつけることにした。そばかすはお気に入りになった。2は私にファンデーションの存在意義を考えるきっかけを与えてくれた。ごく最近では、具体的に何か(そばかす、赤みなど)を隠すのではなく、顔色を整えたり化粧のりをよくする役割があるなあと、顔色や雰囲気が(たとえ自分にしかわからない違いであったとしても)あなどれない要素だなあと思い始めた。3は自分の眉の位置をあまりコンプレックスに思わなくなったと同時に、多少なら自分で影を作ってそれらしく見せることができるようになった。4に関してだが、化粧品を買うとものすごい快感が得られることも考慮するとこれはこれからも慎重に向き合うべき問題であると思う。

 最近はシェーディングやハイライトを入れることで顔の凹凸をいじることにはまっている。

 最後に、化粧はとても楽しいものであると同時に、上に述べたように日々の自分なりの研究課題でもあるので、「化粧くらいしろよwwww」のような乱暴な発言に一定の感情を抱いてしまうことを理解願いたい。

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