見出し画像

うっかりおかーさんが、不注意優勢の波を、健康に乗り切れるように…

兼業主婦をしていて、「うっかり」が人より数倍多いわたしは、自分でも驚くような「うっかり」をよくやらかします。ADHD脳、というやつです。お家でも、仕事でも。その「うっかり」を、笑い飛ばして次に行けるパワフルな時もあるのですが、「うっかり」が続きすぎると、さすがに落ち込み、それがさらなる「うっかり」多発につながってしまったりします。

この記事は、仕事に家事に忙しいADHDのあるお母さんが、そういう「うっかり」=「不注意」が優勢になったとき、心身の不調のサインを早めにキャッチして、ダメージを最小限にとどめるための、覚え書きとして、記したいと思います。


鳥が先か、卵が先か

苦手なタスクの量が増えて、脳に負担がかかり、不調になるのか、
不調になり、タスクがいつもよりこなせなくなり、タスクが溜まって量が増えたように見えるのか。

そのあたりは、鳥と卵のようにどちらが先なのかわからないほど、
細かいことが折り重なって、

「不調でタスク消化に支障をきたす」ということがある。

そうすると、タスクが溜まっていること自体がストレス。
そのストレスで食われた脳内RAMにより、不注意のミスが、ぽろぽろ。

ヒヤリ・ハットの法則よろしく、そういう小さなミスが続くと、
大きなミスもやらかしてしまい、「何でこんなこと!」と自分を責めるモードに入ってしまう。

ミスが重なっているから、大丈夫なときは「てへぺろ」で、反省しつつもピンチをチャンスに変えるような大胆な言動に、手が届かない。エネルギーが、絶対的に、小競り合いの結果、総量を減らしている。

…いま、なんだかそんな辛い感じになってきてしまいました(涙)

もうちょっと早く、手を打てたかもしれない、兆候はあったな、と思うので、振り返って記しておきたいと思います。次に来る不注意と不調の波を、ベターに乗り切るために。注意力のコントロールに困難を抱える人のメンタル維持の何かに、もし役に立ったらこれ幸いです。

不調のサイン

①冷蔵庫の中身が乏しくなってくる
…スーパーへの買い物が、いつの間にか億劫になり、その結果冷蔵庫がスカスカになってきていました。恐らく、冷蔵庫やその他家の日用品のストックの総量を把握する、空間的・数量的認知(もともと凹み分野)が、落ちるからだと思います。それを過不足なく買い足す、というのは結構統合的な作業ですよね。

②料理が作れなくなる
…材料がないのもありますが(笑)元気なときなら、食材をいくつか見ながら、それで作れる料理を思い浮かべ、下手なりに段どりを考え、下ごしらえして、調理…という複雑な工程を問題なく、しかも楽しんで踏むことができます。でも、材料を見ても、そういう、情報を統合しての、インスピレーションが沸かなくなってきます。ナスはナスとしてそこに存在し、カボチャはカボチャ。バラバラのまま、その先を見失う。クックパッドに材料を入力して、出てきたレシピを見ても、その段階を頭にプールしておくのが難しく、苦痛。

お家の食卓を1日と空けることなく彩り豊かにしている主婦・主夫の皆さん、それはあなたの能力と清い手を駆使した素晴らしい仕事です、と今だからこそ讃えたい。

③口唇が荒れる
…夏の間、唇が荒れていて、どうしよう、と思う位だったのですが、ホメオパスで皮膚科医の先生にご相談したところ、ビタミンB群の不足でしょうと言われました。ストレスに対処するのに、人の身体はビタミンBを多く消費するそうです。ビタミンBが足りないと、口唇も荒れるし、エネルギーやそのほかの栄養素の代謝が上手くいかない。そこにきて、料理もいつものようにできず栄養素も若干偏るので、いわゆる負のサイクルになってしまうようです。

④睡眠に影響が出る
…入眠が難しくなったり、起床が重だるくなったりしてきます。…うーん、ここまでくると、大きなサインですよね…どうして、放っておいたかな…

⑤食欲に影響が出る
…重だるい身体と脳をスッキリさせようと、普段は飲まないコーヒーとチョコレートを、朝から取って、どうにか仕事へ行きます。実際は、きっと、カフェインの覚醒作用と、チョコレートによる血糖値の上昇で、すっきりした感じがしているだけなんですよね。仕事中も、働かない頭をどうにか働かせようと、チョコレートのような嗜好品に手を伸ばす。


①~③を、初期の段階で気づいて、適切に対処すれば、その後軽めに持ち直せる可能性が、高いような気がします。④、⑤になってくると、他にも対面の言語処理スピードにも影響が出てくるので(単語が思い浮かばないし、人と話していてもついていけず頭真っ白になって当惑する)、そこまで放っておくのは得策ではない、というのが、こうして書いてみると良く分かります。

じゃあ、不調の初期段階でどう対処したらいいのか、今思いつくものを、挙げてみます。

不調な自分に気づいたら

①ご飯を確保する
…外食でも、中食でも、お金がかかっても何でもいいので、栄養のある美味しい食べ物を自分に用意する。(これが、難しくなっちゃうから、「誰かわたしに3食用意して~!って、本気で思うのだけれど。)作り置きサービスとか、元気なうちに試しておいて、いざとなったときに使えるようにしておくと、良いのかな。

③ビタミンBのサプリを摂る
…主治医の先生によると、ストレスが多くなっているとき(仕事の負荷が、自分のそのときの処理能力に対して、質的・量的に多いなど)は、マルチビタミンにプラスしてビタミンB群サプリを摂る位で、ちょうどいいそうです。①でせっかく摂った栄養も、これがストレス処理で流れていっちゃうと、体に取り込まれなくなってしまうそうなので。

③仕事のタスクを増やさない
…調子の悪いときほど、発達障害の見通しの持ちにくさが存分に(!)発揮されて、処理不可能な量のタスクをなぜか、抱えてしまいがちです。特に、苦手科目である、細かい注意を連続的に必要とするものは、冷酷な戦国武将になったつもりで、切り捨てた方が良いです。(今回、私も、なぜかスーパー細かいタスクが毎週生じてしまって、落とし穴にはまるがごとく見事に、落ちました。)

これは、被雇用者の場合、診断をもらって、職場の理解を得る下地を作っている、というのがないと実際、難しいことかもしれませんが…生き方の中で、自分の脳の特性をどのように位置づけ、それがある前提で、どのように働いていくか――そのあたりも考えどき、ということですね。

④一つ一つのミスに、落ち込まない(反省はする、引きずらない)
素敵な友人が、「指スイッチ」を教えてくれました。今の悩んでるスイッチを、どれか好きな指を「ぴっ」と押すことで、別の気持ちのスイッチに、切り替えるそうです。

発達さんは思い込みが、(わたしを含め)良くも悪くも激しく、思考がドラマティックなので、悩んだら、「わたしは不調なのだ!ちゃらら~♪」と悩んでいる自分というものにどっぷり浸って、なんなら劇画の世界に悲壮なメロディーつきで、浸ってしまうようなところが、あると思います。

でも、ずっと悩んでる自分、でいる必要、はないはずなのです。この辺、日頃から練習していきたいですね…

⑤振れ幅として、受け入れる
…これ、調子の良いときは、簡単に言えちゃうんですけどね。精神的にしんどいときに、このしんどく、いろんな場面に柔軟に対処できない自分、というのが受け入れがたく、自分から切り離してしまいたくなります。この、どうしようもない自分は、病気で、自分じゃない、と。

ある意味、そう思う部分も必要かもしれない。自分を、こうも、対人面でも仕事面でも鈍くさくさせているのは、心が風邪を引いたからで、調子の良い通常のわたしなら、もっとうまく対処できる。そう思うことは、この状態を自分を責め過ぎずに乗り切る、一つの方策だと思います。

けれど、何だか蛸が自分の足を、切るか、食べて無くしてしまおうとしているか、しているようで。高村幸太郎の詩でも、ありましたよね。

蛸は吸盤の付いたおどろおどろしい足も含めて、蛸なのです。
それすらも自分の一端として受け入れ、共存する、包容力を持ちたい。


そのあたりを、今、こうして書いて整理しながら、模索しています。
**

ここからは、個人的な内容もあるので、今回は有料記事にしておきます。もうちょっと、心のひだのようなところを読んでみたいという奇特な方。そうなのです、細部にこそ神は宿るし、困り感の本質も、あるのです。

ここから先は

977字

¥ 100

投げ銭は、翻訳の糧になります。