世界との間のツンドラ
世界は時に薄氷を被って見える|むしろ世界との間のツンドラに|
春が訪れ凍土の氷が解ける時期の方がすくない|春に焦がれてホッキョクグマは眠る|夏に食んだサーモンを少しずつ栄養にして|顔を出したグースベリーの実に感激して
昔、サークルの女子の間で、ツンドラの会、という小サークルがあり、所属していました。色恋ざたに縁のない女子で、愉しく女子会していた。
二十歳のとき、5月のツンドラに行った。
ウィニペグというカナダのへそと呼ばれる街から、鉄道で12時間かけて北上して、7時間だけ滞在したハドソン湾岸の小さな町、チャーチル。
そこで触れた流氷は、薄いエメラルドグリーンをしていた。
わたしと世界との間の凍土が永年溶けてたらいいなと思うと共に
それは自分をめぐる生態系にとって大切なサイクルなのかも
とも思ったりする
あなたは、ツンドラ、ありませんか?
投げ銭は、翻訳の糧になります。