はじめること
今回真風さんの退団発表を受けて、どこかにこの気持ちを記録しておけるところはないかと思いnoteを使わせていただくことにしました。
真風さんの退団発表は噂も多くありましたし、多くの人がそうであったように自分の中でも、もうそろそろだろうな、と思っていました。それに宝塚ファン歴はまあ長いほうだと思っているのですが、その中で好きな人の退団というのもある程度の衝撃や悲しみはあるものの、すんなり受け止められることができるようになっていて、今回も「同い歳で初舞台から知っているかなり思い入れのあるトップスターさん」である真風さんの退団発表だったのですが、初めて体験した大好きな人の退団の時と比べ死ぬほど落ち込んだりすることはなく、ああついにきてしまった、とじわーっと胸に迫ってきた感じでした。
それをなぜ残しておきたいのかというと、単にTwitterなどを見ていて自分の嬉しい、楽しい、面白い、悲しい、を書き留める場所があることが羨ましいな、楽しそうだなぁと思ったのと、もうひとつ。
私の宝塚人生初めての「大好きな人の退団公演」を久しぶりにSKY STAGEで見た時のことです。大好きな和央 ようかさん。この放送を見る少し前、和央さんが在団中のことを振り返ったインタビューをちょうど読んでいたんです。退団公演の前、「W-wing-」でフライング中に落ちてしまって大けがを負ったこと。私はちょうどその前日にその公演を見ていて、まさかそんなことが起きるとは思わず…。「Never Say Goodbye」では毎日痛みに耐え、気を失ってしまいそうになりながら全公演をやり切ったこと。公演が始まる前、動くことすらできなくて、もうこのまま辞めてしまうことも考えた、宝塚人生に後悔はない、だけどたくさんのファンの人からの声で、自分の退団公演を観ないと自分のファンにはずっと後悔が残る、だから自分は舞台に立った、こと。
私は当時、会には入っていなかったし、色々情報を集めるほうではないので何も知らず、ただただ和央さんの退団が悲しかった。公演を観ることに、和央さんの姿を目に焼き付けることに、必死だった。それができたのはやっぱり和央さんのおかげ。
放送を観ながら、思わず泣いてしまいました。
それと同時に、やはり自分中心になってしまうのだなと思いながら、あれだけ好きだったことを自分自身でも忘れていたなと。私には宝塚ファン大先輩の母もいて、オタクな私のよき理解者で、まだ学生だった私が和央さんの退団公演のチケットを必死で取っていたのを手助けしてくれましたし、好きな気持ちをよく分かってくれていました。
時が経つと、好きだったことを忘れていくのだな、いい思い出になっていくのだな、と悲しくなってしましました。そして理解して共感してくれた人もいずれいなくなる。放送を観て色々な思いがこみ上げてきました。
ここに残すのは結局記録で、思い出になる。その時の感動を思い出して同じくらいに感じることはできない。気持ちは同じ程度には続かないし、続かないのがいいこともある。けれど好きな人・ものが与えてくれた感動、与えてくれた人・ものを好きだと思った気持ちを覚えておきたい、そうして文字にしておけば、自分の記憶の中から思い起こすより少しだけ鮮明な気持ちが残るのではないか、そう思って始めることにしました。
真風さんのこと。宝塚のこと。ミュージカル、本の感想。興味を持っている西洋絵画、西洋音楽、歌舞伎のこと。NCTテヨンのこと。
とにかく今感じる思い。
「はじめること」に勇気が要りました。気にしいだし、面倒くさがり屋だし。何の意味があるのだろうと。けれど、自分のために。何の意味もないけど自分のために。思いを文字にする。記録。
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