Shupines定期公演〜しゅぴねすぱれーど〜 Vol.59 以心伝心編!
金沢遠征に行かなかった(行かれなかった)組には久しぶりの Shupines。
セットリスト
打ち合わせ無しで自分が着たい衣装を選び、揃うかどうか・・・と言う企画。
Overtureが鳴り終わったところでぞろぞろと、先輩グループのロゴ入りベンチコートの前ボタンを全部留めて(※暑そう)衣装が分からないようにして登場。
この光景がまず面白い。
「せーの!」でベンチコートを脱ぐと、5人ともアイスグレーの衣装で揃っていた。
「これを着たい」より「揃えよう」の意識が強く働いた感じ。
星乃、矢野、葵葉の三人にとっては、初めて誂えて貰った衣装であり、横音ひなにとっても「おさがり」ではありつつ初めての衣装ではある。
そしてそれを慮る藤乃さや。
無理をせずに同じ方向をに進めている表れのように、私には感じられた。
横音ひな、藤乃さや ストレート+カチューシャ
矢野桜子 ストレート+ヘッドドレス
星乃綾夏 ポニーテール
葵葉ほのか くるりんボブに髪留め
カチューシャかわいや。
全員の衣装が揃ったと言う事で、お客さんにもボーナス支給。
じゃんけん大会で勝ち残った人が最後の1曲をリクエスト出来て、その曲に限り静止画/動画撮影可に。
私は初戦敗退。 「Bitter Sweet Love を撮る」の夢は叶わず。
勝ち残った人のリクエストは最後に聞く趣向。
ベンチコートを片付けてライブ本編へ。
最前列のお客さんの女子率が高く、厚いサーヴィスの絨毯爆撃。
藤乃さやの「圧の高い、機嫌のよい大型犬」のような振舞いが微笑ましい。
Shupines のライブの良いところは、初見の人においてけ堀を食らわせないところ。
曲振りをしてから次の曲へ。 ライブ後も、その日のセットリストは上がる。
公式の動画も多く、それが無い楽曲でも撮影可だったライブの動画ならあったりもする。
「あの曲なんだったっけ?」で消化不良が起りにくい。
そうなんです、Bitter Sweet Love も聴けるのです。
最後の曲。
ジャンケンで勝ち残った人のリクエストは「泣き虫おもちゃ箱」
選んだ理由は「会場が求めているものを」とのこと。
最後に盛り上がるにはコレ、という定石を押さえた一手。
横音ひなは、休められるときに喉を休めることで歌声に張りが出て、感情もより強く乗せられるようになった。
これは分かりやすい例だが、メンバーそれぞれが「自分の歌」を持てて来ている。
より広い舞台、より多くの客前で歌い踊る機会に恵まれるようになって、客席への目配りも巨視的なものになったし、感情と表情のコントロールがバランスよく出来るようになって「可愛らしく/美しく」見える角度と時間も増えた。
写真への写り方も目に見えて変わっている。
グループとしての成長と客の分母の増加は時として同期しないのだけれど、「地力」が着実に居ていいるのは目に耳に感じる。
暑い(熱い)夏を駆け抜けたお客さんの側の焦燥と、そうしたものを表には出さない送り手側の「見た目の温度差」を感じられなくも無かったが、私はもう少し長い目で見ていたい。
良いですよ、Shupines。
(2024.09.21 記)