MUSIC JOY vol.2〜動員20名達成でカラオケ1曲配信！！〜(2023.07.15)
アイドルの、所謂「対バンライブ」と言うものがどうも苦手で、積極的に足を運ぶことは無いのだけれど、今回は「動員20人でカラオケ1曲配信」とのこと。
私の経済力でカラオケで1曲配信など出来る筈もないが、私が足を運ぶことでそれが可能になるかもしれない。
そんな訳で節を曲げてみた。
会場の J-SQUARE SHINAGAWA は、JOYSOUND品川港南口店のイベントスペースで、以前は東京アイドル劇場の会場としても使われていたところ。
見た目はどう見てもカラオケ店なので不安になるが、開場時間になると係の人が出て来て整列がはじまる。
ステージは横幅は十分、奥行きは窮屈。
音響と照明はイベントスペースとして十分、収録スタジオには劣り、ライブハウスからは遠く離れたところにある。
低めのステージの前にベルトポールパーティション。
前方の優先エリアと、後方の一般エリアに分かれる。
明らかに Shupines 目当てのお客さんも、1と組目の出演者の盛り上げに寄与。
このあたりが、客コミュニティとして健全。
Shupines は2組目に登場。
日頃、動員目標を掲げる呼びかけはあまりしないイメージだったが、実際今回が初めてだったらしい。
動員目標達成で、客の側の特典が厚くなるだけでなく、「JOYSOUND でカラオケ1曲配信」と言う、メンバーにもグループにも、具体的な「良い事」があったのが、意気に感じた客を引き寄せたのではないかと思う。
(少なくとも私が足を運んだ動機はそこにある。)
オーバーチュアに乗って登場して来たメンバーの表情の明るさから、「良い知らせ」を感じる。
星乃綾夏 ハーフツイン
横音ひな 中華団子
葵葉ほのか 内巻きボブ(重め)に三つ編み1本
矢野桜子 大きく波打たせたツインテール(低め)
藤乃さや ゆる巻きストレート
セットリスト
Overture
1.DREAMY GO ROUND
2.テトテ
MC(動員目標達成報告)
3.カラフルチェリー
4.Cheese!
5.泣き虫おもちゃ箱
果たして、動員目標は達成であった。
カラオケにどんな曲が入るのか、現時点で決まっていないようだが、MVのある曲か、ライブで一番盛り上がる定番曲になると思われる。
初見の多い対バンライブなどでのグループ紹介で「JOYSOUNDで〇〇と言う曲が配信されています」は決め科白として使えるし、配信されている事実そのものがグループに箔を付けてもくれる。
以前、Negicco が「オリコン10位以内」を目標にリリースイベントをやった時、客の中には既に権威の失墜した指標への疑義を呈する声もあったが、一般的な知名度のある物は指標として有効であり、それが切っ掛けで仕事の幅は飛躍的に広がった。
Shupines も、先ずは「カラオケでも配信されています。」から。
売れること自体はメンバーの幸せとイコールになりにくいが、売れる事でしか得られない幸せもある。
出番前の段階で、動員目標の達成を知っていたからが、メンバーは終始明るく、いつも以上の笑顔とやる気。
「テトテ」の中の藤乃さやのソロパート、歌い上げる部分。
ここ最近聞いた中では一番の出来だった。
やる気やプラスの感情を、空回りさせずに歌に乗せられている。
藤乃は、別のグループ目当ての最前管理の人にも積極的に笑顔を向けており、「矢鱈機嫌が良く、無駄に親密な大型犬」みたいな微笑ましい圧の掛け方も目に楽しい。
横音ひなの良さは、委縮しない事。
ステージデビューからまだ一と月も経っておらず、失敗する事もあるのだけれど、ステージの上では下を向かない。
一生懸命やらなくても出来る事が増えてくれば、輝きを増して行くと思うし、その兆しは既に見えている。
葵葉ほのかは、今日も無為自然な笑顔。
作為が無く、心の中の感情が表情や仕草として現れる。
笑顔に媚びたところが無く、良い意味で nonchalance.
星乃綾夏はハーフツインに出来るところまで髪が伸びた。
長いと日々の手入れが大変にはなるけれど、出来る髪型の幅は拡がる。
星乃綾夏も「生成り」と言うか、飾らないところが良い。
整えるけれど、作り込まない。
矢野桜子は、全体の中での自分を高いレベルで均質にしつつ、見せ場としての歌や振り付けのソロパートで見せるギラつきのようなものが良い。
小鳥の囀りのような語り口の可憐さとの落差。
お祝いなので、普段は儀礼的に参加してすぐに退散する特典会にも長居。
石川野乃花(Symdolick)のえらい人に「誰推しなんですか」と聞かれて、面倒なので「マネージャーの人です」と答えたのだけれど、これは政治的発言として失敗だった。
「特典会は藤乃さや列に居る事が多いらしいですよ」
くらいにしておくべきだった。
(2023.07.16 記)
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