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肉のムラヤマが凄い話

閉店のお知らせ
残念なお知らせを追記しなければならなくなった。
昨日、揚げ物を買いに立ち寄った所、貼り紙が。

肉のムラヤマ、2023年8月31日を以て閉店との事。

日曜と月曜が定休日。
夜は7時ころまで開いていますので、間に合う方は是非。

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京成曳舟から程近い、再開発途上地域に面してポツンとある肉屋にふらりと寄って特売の唐揚げを買ったのが発端だった。

唐揚げは1パックで324円。 買って帰って食べてみた。
一つ一つは小さめだが、小麦粉を溶いたものを使った「衣揚げ」ではなく、小麦粉などをはたいてから揚げた「唐揚げ」になっており、味付けも好み。
作りてたで温かいのも嬉しい。

都内へ自転車で出た帰り道にあり、その後も開いている時には寄るようにしているが、常に何かしら「アタリ」がある。

特売品は店の前のテーブルに置かれており、唐揚げの日もあれば照り焼きの日もある。

その日も「若鶏唐揚げ 324円」の札が出ていたので立ち寄ったのだけれど、唐揚げは売り切れており、ローストビーフの切り落としのパックが置かれていた。
パックに一杯入って1080円。 324円のつもりで寄ったところに1080円なので心理的ハードルは高いが、肉屋のローストビーフがこの値段なら費用対効果としてアリだ。
えーいままよと買って帰って食べてみて驚いた。

「肉が違う」

肉屋の肉だ。 ウマい。

切り落としなので「よく焼き」の部分と「若焼き」の部分が混在しているが、スーパーで売っているローストビーフではついぞ見かけたことの無い「よく焼き」の部分がじつにどうも、ウマい。
(わか焼きの部分も当然ウマい)

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当たり前のようで当たり前でない話なのだけれど「肉の味」がする。
ついてきたタレはグレイビーソースではなく、「たたきのタレ」。
ポン酢しょうゆ的な何か。
こうなるとホースラディッシュよりわさびが合う。
うひゃーと食べ居てるうちに、気が付くと無くなっていた。


また別の日。
この日は唐揚げがあったが、店内を見るとフライ的な何かが積み上げられている。
「レバカツ」であった。
豚のレバーを薄く広く切ってフライにし、ウスターソースを染み込ませてある。

トンカツもコロッケもメンチも、フライにはだいたい醤油をかけて食べるのだけれど、レバカツだけはウスターソースを浸るくらいに掛けた方がウマいような気がする。

さらに別の日に買ったミルフィーユカツ、これもウスターソースをぶっかけてみたが、まぁビールと共にあっと言う間に消えた。 ウマい。

ハムカツに至っては、50円である。
幼稚園の帰りと思しき母子が来店、ハムカツを一枚購い、食べさせながら帰って行ったのだけれど、それがまた良い笑顔で頬張っていやがったので私も欲しくなり、買ってみた。
寄せハムだろうと多寡を括っていたがさにあらーず、薄切りのロースハムを何枚が重ねたものだった。
肉もうまけりゃ衣もウマい。

その時々で揚げ置きになっているものは様々。
多少待てば揚げたても買えるが、既に揚げてあるものを買って帰っても十分、いや十二分にウマい。

前述の通り、私は揚げ物には醤油を掛けて生きて来たのだけれど、この店の揚げ物にはソースが合う。
衣は堅めにカラリと揚がっており、多少時間をおいてもめげない。
片面をソース浸しにしても、もう片面はカラリとしたままなので食感も減殺されない。
ビールに合うのは当たり前以前の話で、ビールではない合成された何かであっても、揚げ物のうまさで美味しくなってしまう。

近くにスーパーがあろうと、商店街のはずれだろうと、生き残っているのにはそれ相応の理由があった。
さて、明日は何を買おうか。

(2021.04.19 記)

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