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夢みるアドレセンス×福島裕二 新メンバー3人展

昨年の追加メンバーオーディションで選出され、先日お披露目された新メンバー3人を福島裕二が撮り下ろしたもの。
昨年秋から続いていたメンバー個別展の延長線上にある。

別の写真展を見てから、15:00の開場に合わせて会場へ。

入り口から受付までの壁に掛かった6枚は、それぞれ2カットずつ。
三人纏めてなので、B0を4枚なら「個別で1枚ずつ、集合で1枚」と言う感じに、量でバランスを取っている。 。

先ず、全体をざっくり見てみる。

別のグループで活動歴のある日比谷聖來はこなれているが、石森晶乃と万里川かれんは、良く言えば初々しく、割った話が「硬い」。
この「硬さ」を撮る事が出来るのも今だからこそ。
瞳を大きく見せるコンタクトは入れず、爪も装飾なしの素の爪。
生成りの部分を見せようとする意図であると推測。

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日比谷聖來
昨年秋まで別のグループで活動。
それもあってかカメラの前には素で立てている。
どう撮っても映えるし、顔を顔として認識できる角度も広い。
三人同時に撮ると、振る舞いの巧拙はどうしても出るが、頭抜けて勘が良く、指で何かを掴む、何かに添える、何かを支える、何かに絡ませるetc...、表情だけでなく仕草やポーズでもニュアンスを出せる。
表情は素に近く、両手は力を抜いてぶらり、右足の先だけを椅子に絡ませるなどと言う芸当も。

見せるだけでなく、隠しても映える。
両手で顔を覆って笑ったり、その手をスカートの裾からませて隠したり。

日比谷が横や後ろを向いたカットでの、石森と万里川の柔らかさ。
与えられたヒントを汲み取って振る舞いを変えられるので、石森と万里川をほぐす触媒としての役割も担っているようだった。


万里川かれん
カメラの前に立って、どう振る舞って良いか分からなくなっても、決め顔に逃げ込まず困惑を困惑として顕わにする。
右手と右足が同時に前に出てしまうような、分かりやすい硬さ。
笑顔の手前で固まったような、一種類の表情。
あの手この手で緊張を解し乍ら映える角度、惹かれる表情を探している。
唇の左端を上げる癖があり、これを矯めずに印象を和らげる意図か右側を手前に持って来るカットも多いが、敢えて左を手前にした上で生える角度を探ったようなカットも。
「どう見えているか」が分かると、出来る事の幅も拡がって行く。
メイクについては、本人も施す側も、まだ最適解を見付けられていないようであり、最近の齋藤飛鳥のように「無理に白くしない」やり方が見つかれば、より自然に魅力を引き出せるのではないかと思う。


石森晶乃
新メンバーオーディション合格の報ではロングヘアだったが、2月半ばにミディアムボブにしたようだ。 似合っている。
どう振る舞うべきか迷った時に決め顔に逃げようとするが、そうは問屋が卸さず、出口を塞がれてからの試行錯誤で別の映え方を探って行く。
やれば出来るが、やらせるのに一と手間掛かる。
その「一と手間」さえ惜しまなければ、開けられる引き出しは多そう。
本人の考える「決め顔」にもそれ相応の根拠はあり、そのままでは無いが生かしたカットも撮っている。 下唇に色気。
陰影を付けると映える。


三人三様、伏龍一匹と鳳雛二羽。
どう育って(育てられて)行くか、注視して行きたい。

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(2021.04.16 記)

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