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石川野乃花の喫茶オールドクロップ(2023/1/27)

仕事を早仕舞いして一旦帰宅。 身支度をし直して押上へ。

石川野乃花(Symdolick)の、喫茶店をモチーフにした配信ラジオ番組のリアル店舗企画。
三回目の開催になるが、だいたい給料日前なのでどうにもならず、今回ようやく遣り繰りをした。

開場して整理番号順に入場。
扇型に並べられた長テーブルと椅子。 それぞれ好きなところに着席。

ステージ上に設えられた簡易厨房に石川野乃花
柄物の襦袢の上に、絽でも紗でもなく「レース地」の単衣。
瑠璃紺と葡萄色の袴。
顔の両横に軽く巻いて纏めた姫毛を垂らしたひっつめ髪。

襷十字に綾なして、コーヒーやほうじ茶を淹れ、スープをよそう。
ごく一部の例外を除き、石川野乃花が作り/淹れ、注いだものが供される。

ゲストウェイトレスの片瀬成美(ex. notall)がそれらを運んだり、運ばなかったり。
ロールパンにチョコペンで絵や文字を描いたり書いたり。

片瀬成美の装いは、襟元と胸元と袖口の白い、メイド服っぽい意匠の黒のワンピース。 足元は黒のポインテッドトゥローファー。 落ち着いた装いに、ゆる巻きにしたハーフツインで華やかさを付与。

注文の取り方も運び方も危なっかしく、喋る事も大体に於いて出鱈目なのだけれど、その出鱈目ぶりは芸術的と知っても良く、鈴を転がすような声がひたすら美しい。
意味のある鳥の囀り。 環境音として素晴らしい。

財布の紐を緩める以外、客が全く頑張らなくて良いイベント。

私は芋焼酎とほうじ茶を購ってお茶割にして、かいがいしく働く石川野乃花を遠くに眺めながら、片瀬成美にチョコペンで文字を書いて貰ったロールパンを肴に啜る。


配膳まで落ち着いた頃合いで、独り占めコーヒー ¥1000(石川が目の前でコーヒーを淹れる)を注文。

古風なコーヒーミルでゴリゴリと豆を挽き、
一杯用のペーパードリッパーへ。
注ぎ口が細く屈曲したハンドドリップ用の電気ケトルで、お湯を置くように丁寧に。石川が淹れたと言う付加価値をさっ引いても旨い。

回収用の物販イベントとしてもう少し収奪に寄せても成立するのではないかと思ったりもするが、そうはしないところが石川らしさか。

(2023.01.28 記)

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