【真奈】生誕記念写真展 [ 冬に生まれた女の子 ]
降るんだか降らないんだか読みにくい天気。
結局降らなかったが、自転車は諦めて山手線で原宿へ。
竹下通りの喧騒は遠目から見てもゲンナリするほどで、少し北に歩いて東郷神社の境内を抜けるルートでデザインフェスタギャラリーへ。
東西に分かれた建物のEAST側の2階を全域使用。
入り口を1か所にして受付を作る都合からか、EASTの正面入り口からは入場できないようになっている。
東西連絡通路の鉄階段を昇ったところの入り口から入場。
全室、暖房が強めに効いており、唯一暖房のついていない北東の角のキッチンへ行って、のぼせた頭を冷やすこと数度。
150点以上あると言う展示作は全てカラー。
大きさはまちまちで、額装したり、直貼りだったり。
温泉に入ったり、出たり。
浴衣でくつろいだり、はだけたり、脱いだり。
ワンピースでくつろいだり、はだけたり、脱いだり。
雪の街を散策したり、雪原に水着でダイブしたり。
目に寒かったり、温かかったりしつつ、すべて「冬」。
表情に起伏はあるものの、身に纏った物による表情の硬軟の差は無い。
演じている部分はあるにしても、内発する感情と表情が直結していて変化に富んでいる。
口を尖らせても、くしゃくしゃに笑っても、澄ましてみたも、厭味が無い。
何をしても可愛らしさが溢れる。
それもあってか、身体の向きは様々でも、顔は正面寄りで捉えたものが多い。
どこからどう撮っても可愛らしいので、敢えて奇を衒う必要が無い。
メイクや髪のあしらいも状況によって変わる。
ほぼ「すっぴん」(※このあたりの機微には疎い)と思われる、そばかすやほくろを隠さないカットもあるが、それすらもチャームポイントであるように思わせる撮り方。
撮る人としての飯田エリカの、情熱と冷静のバランスも面白い。
バランスと言えば、顔を顔として狙って撮った「横から」のカットが、右からと左からと、それぞれ1点ずつ。
ウシャンカを被ってステンドグラスの前に立つカット。
黒のランジェリーで窓辺に立つカット。
おそらく狙ってそうしたのだと思うが、埋め込むように置かれていた。
この2点が、兎にも角にも印象に残った。
この人は、生まれた時からその生涯を終えるまで、この可愛らしさを形を変え乍ら持ち続けて行くのだろう。
持続可能な可愛らしさ。
(2023.01.15 記)
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