Symdolick 定期公演 歌舞音曲 Vol.16 〜 Symdolick MUSIC AWARD 2024 〜
Symdolick になってからは恐らく初の MUSIC AWARD。
ファンからの投票で選ばれた上位10曲を披露するライブ。
メンバーも順位は知らされておらず、影アナDJの曲振りからバタバタと立ち位置へ。
曲振りのなんちゃってDJはウケたりスベッたりしつつ、メンバー同士の明るい言葉の殴り合い、じゃれあいなども交えて終始楽しく。
GAMEが入っていないのは意外だったが、現在の Symdolick 志向するライブの盛り上がり方とは別のところにある曲ではあり、グループの提示した盛り上がりの方向性が是認されていることを象徴しているように感じた。
方向性の転換について行けた人は残り、共感するファンを新たに獲得したと言う事。
初期の定期公演で本編の前に行っていたウォーミングアップ公演的なもので、基盤層の客と「どう盛り上げるか」についての共通認識を持てたことが、その方向性に共感する新しい顧客を取り込む素地となったように思う。
ライブ系アイドルの現場だけでのみ通じる謎の符牒みたいなものは使わず、普遍的な行為/行動での盛り上がりを指向するのは分からないでもないが、普通の人に光る棒を持ち歩いたり振ったり掲げたりする習慣は無い訳で、線引きの基準が良くわからず、一定の理解はできるが共感はしにくい事は付言しておく。
気になったのは、聴かせる方向性の曲が選から漏れている事。
加圧一辺倒で、負圧で引き込む場面が無い。
客に一と息つかせない、客もそれを望まない、という事であればそれで良いのかもしれない。
シンガロングや振り付けなど「みんなで〇〇する」への誘導は提案とお誘いの形になっており、前回見たワンマンライブで見られた同調圧力を駆使する煽りは目に付かなかった。
これは私が撮影チケットで見る人ではなく撮る人としてその場に居た事、いたたまれなくなったらファインダーの中に逃げ込めばやり過ごせる事もあって感じにくかったのかもしれない。
(逆に言えば、ファインダーの中に逃げ込んでやり過ごした場面はあった)
ともあれ、観客巻き込み型のライブとしては、良く出来ていたと思う。
歌って踊っての部分については申し分ない。
今回目を惹いたのは雨音凜子。
感情を迸らせて「生き様」を歌声に乗せていた。
(2024.04.21 記)
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