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『はなまるっ vol.26』(Shupines)

快晴の都内は「多数派の戒厳令」東京マラソンで都心へ入る道路は軒並み通行止め。
辛うじて通れた曙橋を渡って恵比寿へ。

対バンライブは苦手なのであまり足を運ばないが、今回はきちんとしたハコでの撮影可のライブと言う事で。

いつもよりだいぶ時間はかかったが、何とか一と組には間に合って、そこからShupinesまで観覧。

昔と違ってどのグループも衣装はきちんとしたものを作っており、曲もそれなり以上のもの。
ただ、オケの音の厚みや歌声とのバランス等は残念なところが多く、そう言うところは歌詞や振り付けの「語彙」が少なく、繰り返しが多い。

楽曲の質が良ければ楽しいかと言うと、そんな事も無く、ゆるい所にはゆるい所なりの楽しさがあるので、当人たちやお客さんが楽しめていれば、それで良いのだと思う。

Shupines は、オーバーチュア無しで登場。
セットリスト

1.泣き虫おもちゃ箱
2.オニオングラタンスープ
3.Cheese!
4.しゅきです!
5.仰げば尊し

盛り上がりやすい曲で始めて、短い尺にグループの良さを一杯に詰め込んだ、プレゼン的セットリスト。

星乃綾夏
葵葉ほのか
矢野桜子

オケの出来からして違う。
ベースを響かせて厚みを出しつつ、抜けも良い。
何か楽しい事が始まる音がする。
Japan Expo公式トーナメント(2017年)の時のnotall、TIF2019全国選抜LIVE 関東・北陸Bブロック 決勝ライブの時のきゃわふるTORNADO。
どちらも会場にいた「目当てで来ていた訳ではない、他のグループの客」を楽しさに巻き込んだ事で結果を得た訳であるが、それに類する空気は醸成できているように思う。
やっている事の質は高くなっているが、客を選び遠ざける形での先鋭化は起こっていない。

普段は動画/静止画とも撮影は無しである事が多かったが、ここのところポツポツ増えて来た「撮影可」のライブ。
動画や静止画として残る前提の振舞い、表情のコントロールについて、それぞれのメンバーの工夫が垣間見られたが、藤乃さやの変化が顕著だった。
これならその良さが伝わりやすい。

藤乃さや

学業でしばらくお休みの横音ひなに代わって「バイト横音ひな」として入っていた三人のうち、和泉伊織(えすれある)と滝本里奈(paslil')は見ていたが、氷ノ黎(Symdolick)は初見。

氷ノ黎(Symdolick)

先日のSymdolickワンマンライブでは、グループの性格上「カッコイイ」の部分を多く出していたが、今日はShupinesのグループの色に合わせて「カワイイ」を前面に。
耳を澄まして聴くと「らしさ」「声としての甘さ」は感じられるのだけれど、自己主張は控えめで、グループとしての調和を心掛けているようだった。
にこにこへらへらしていて掴みどころが無いが、やっている事の質は非常に高い。

カワイイに振り切った氷ノ黎と言うのも、ほぼ見る機会は無い訳で、惜しいが見納め。

ほぼ週替わりで別グループから「バイト横音ひな」を迎えてのライブを重ねて来たShupines。
レッスンやリハーサルなどで共に過ごす時間も含め、互いの刺激になったのではないかと思う。

3月5日からは横音ひなが復帰するのであるが、あれはあれで別方向に振り切れているので、残っているであろう3人のバイト横音の動画を見て、どんな刺激を受けて行くか楽しみでもある。

(2024.03.03 記)

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