見出し画像

ベクアステラ 五十嵐マイ生誕祭「- My Song -」

ベクアステラを歌で支える五十嵐マイの生誕祭ライブ。
会場は新宿のライブハウス「ナインスパイス」。 新宿駅方面からだと、都電13系統(新宿駅前~水天宮前)の線路跡の遊歩道「四季の路」を通って行くとのほほんと歩ける。
私は東新宿から明治通り経由で行ったが、黒いベンツをパトカー4台で取り囲む修羅場に出くわした。

画像1

ナインスパイスの前まで辿り着けば平和。 生誕委員の人は仕込みが佳境に。
造花ではあるが、ひまわりの花が一輪、そしてサイリウムが二本配られる。
ひまわりの花はライブ終了後に回収し、「みんなで祝った花束」としてプレゼントするとのこと。
自己肯定感低めの五十嵐マイに「あなたは必要とされていますよ」と言う思いを形にして伝える、コアなファン以外も乗りやすい企画。

画像2

画像3

客電が落ち、BGMの音量が上がり、そして下がる。
オーバーチュアにも手が加えられた特別仕立て。
ソロコーナーからのスタート。

些か緊張の面持ちで、若干硬さもあり、喉も開いていないようなところもありつつ、一曲目は無難に歌い切る。 これで安心できたのか、あとは危なげなく。

画像12

画像13

画像14

メンバーを呼びこんでいつもの曲。
生誕ライブと言う事もあってか、いつもよりおふざけも多め。
脈絡なく背面ケチャを始める天乃さやに素で戸惑う五十嵐マイ。
脱線多めでもきちんと戻って来られて、締めるべきところはきっちり締める。
危なげは無いが、どのライブも「いつもと同じ」ではない楽しさ・わくわく感。

止め撥ねを円の動きで流して止める天乃さや、直線的にカチリと止める紬麦みほ。
この対比も面白い。
早瀬さくらはメイクを少し変えたようで、より自然に素材の良さが出てきている。
それぞれが、それぞれに、「自分らしさ」を磨き上げる中、五十嵐マイなりに自分の出来る事を突き詰めて、現時点での答えを出して見せたのがソロコーナーだったように思う。
歌える音域を拡げるだけでなく、歌えている音域の表現力も増していた。
広く深く、自分の能力を耕している。
出来る事を増やすだけでなく、出来ている事の質も高める。

画像4

衣装も、羽織ったアウターは市販のものだが、アシンメトリーになったティアードスカートとセパレートで対になったトップスは自作とのこと。
特にティアードスカートの仕上がりはなかなかのもの。

ステージ衣装は縫い上がりの出来栄えだけでなく、経時での保形性やメンテナンスの容易さ、寒暖への対応なども求められるので難しい所もあると思うが、グループ内で内製出来ると、それも強みの一つになると思う。

画像5

後半のソロコーナーは喉も開き、しっとりと聴かせる。
長めに取った語りの時間でも、音楽と自分の関りについて、それを仕事にしていくことについてじっくりと語る。
ベクアステラと言うグループの中で自分に何が求められているのか、何が出来るのか。
現時点での答えを形にした生誕ライブだった。

画像6

ケーキが登場し、花束とプレゼントが手渡される。
感極まった五十嵐が話す横でも、隙を見てじゃれ合う天乃と早瀬。

画像8

画像9

どこからどう見ても造花なのに、敢えて匂いを嗅いでみる犬系女子の紬麦。

画像7

好かれていて、頼られていて、信頼もされているが、表面上の扱いは雑。
嘘の無い付き合いが出来ているのが垣間見られるのも、ベクアステラの良さであると、私は思う。

画像10

画像11

(2021.11.13 記)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?