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【黄金のレガシー】ユーザーをナメたFF14の末路【FF11から学ぶMMOの本質】

この読む人は、検索か何かでたどり着いた人しかいないと思うので、FF14の定義とかそんなメンドーな事はここでは書きません。

さっそく本題入ります。

① ゴミのようなおつかいサブクエストを大量に作る意味はどこにあるのか?


FF14はMMOにしてはメインストーリーがしっかりしていて素晴らしい。それは認めざるを得ない。

新生からはじまり、蒼天、紅蓮、漆黒、暁月、黄金と、プレイヤーによってどれが好き嫌いとかうんぬんはあるだろうが、過去、これだけメインストーリーに力を入れているMMOはない。

黄金のレガシーは評判が悪いが、私は後半の展開がとくに好きだし、面白い。壁のむこうと時間の流れが違って、30年過ぎていたとかSF好きにはワクワクした。


だが、相変わらずサブクエはつまらない。
上述した各拡張が個人個人によって好き嫌いがあるのは主観になってしまうが、サブクエは存在意義すらないおつかいばかりである。

黄金のレガシーはメインストーリーだけを1ジョブで進めていても、どこかでレベルが足りなくなり、サブクエストをやるかレベリングをする羽目になる。

私はメインストーリーの受注レベル99に差し掛かった時に、98しかなく、詰まってしまった。
既存エリアの風脈クエストも全て達成していた上で足らなくなってしまったが、これからいよいよ終盤で架橋というところでこうなると、非常に没入感が削がれる要因だ。

仕方なくサブクエをやるはめに。ただ、このサブクエもつまらないを通り越してくだらない事この上ない。

「そこらへんにあるゴミ拾いを3個所してこい」
とか・・・

「一定の場所へ出かけた仲間が戻ってこないので様子を見てきてほしい」
とか・・・

ワンパターン。

たまに、尾行とかパンチの効いたものもあるが、失敗すると5分くらい前に戻される上、見つかる見つからないの判定もイマイチわからず、ただストレスがたまる要因になっている。


そもそも・・・

メインストーリーの受注レベルを追いつかせるために、サブクエは存在している。

報酬がしょぼい経験値のものばかりだからだ。

ただ、そんなものを作るくらいなら、最初からメインストーリーだけ進めてればレベルが足りるように作ってくれよと思う。笑

無駄なものを作ってまで、ユーザーの時間を奪いたいのかね。


サブクエストでも、過去には面白いものはあった。

イシュガルドの学校の推理ドラマとかは、ただただ目的地を移動するだけで何の苦労もないけれど、報酬はそこでしか手に入らない学生服だったりした。

どんなにしょぼいものでも、ミニオン、マウント、装備品とか、そこでしか手に入らないものを報酬にしてくれれば、サブクエストをやる意味をもたせることになると思う。


あと、数だけ増やせば良いってものじゃない。

経験値が100000ポイント入るつまらなくてすぐ終わるサブクエを3つ作るくらいなら、
経験値が300000ポイント入る面白くてそれなりに長いサブクエを1つ作ってくれれば良い。

とくに風脈クエストなんてそうだ。

だいたい、フィールド探索で10個くらい見つけて、残り5つはメインクエ1、サブクエ4という振り分けて、そのエリアの風脈をコンプリートできる。

この、サブクエ4という数字がいつも決まってしまっているから、その数の風脈サブクエを無理やり作らなきゃいけない事になり、やっつけでおつかいゴミクエストを量産してしまっているのだろうと思う。

それなら各エリアの風脈コンプリートに必要な風脈数を調整して、4つという数にとらわれずに、そのエリアでしかできない面白いストーリーを1つでも良いから展開してほしい。

これは次の項目へも関係してくる。


② 拡張・パッチごとの追加要素がワンパターンになる事で起きるメインストーリーへの影響


もうユーザーも慣れてしまっているかもしれないが、

新しい拡張パッケージがくるたびに
●レベル上限が10上がる
●IDが6つくらい、討滅戦が3つくらい追加される

・・・とか、いっつも同じパターン。

システム的な調整がしやすく作り手が楽だから、あえてワンパターンにしているのは間違いない。

ただ、メインストーリーやサブクエでいうと、このワンパターンに当てはまるように作らなきゃいけないから、そりゃつまらない部分も出てくるよなと思う。

サブクエの部分は前項で話したから良いとして、問題はメインクエストだ。まさにFF14のウリである面白いメインストーリーの展開を阻害する要因にもなっているのだ。

たとえば拡張後に最初のIDがレベル92と決められていたら、メインストーリーを作る側は92レベルにあわせて無理くりIDに突入させるようなストーリー展開を作らなきゃいけなくなる。

これではいくら優秀なシナリオライターが面白いメインストーリーの展開を考えていても、固定化されたメインストーリーの流れに合わせて無理やり改変しなきゃいけなくなる。

蒼天からだったと記憶しているが、だいたい拡張後メインストーリーが1時間くらい進むと、2つのフィールドエリアのどちらかを選択して進むことになる。

これはもしかしたら、拡張パッケージ直後に同じエリアにプレイヤーが集中して混雑する事を避けているという意味もあるかもしれないが、今はインスタンスエリアが分かれているし、データセンターやサーバーも増えたからそこまで問題ではないはずだ。

2つのエリアを攻略し終わると、最初のIDとなるのが通常の流れ。
そうなると、それにあわせてメインストーリーを展開しなきゃいけない。

だいたい、どんなストーリーにおいても、最後に凶悪な敵と戦うという展開は変わらないだろうが、そこへ行き着くまでの展開までもがワンパターンなのはどうだろうか。

黄金のストーリーでいえば、王位継承戦前半はめちゃくちゃつまらないなと感じたが、この拡張ごとのワンパターンにあわせて作られていると思うと、仕方ないと感じてしまう。

冒頭にお話した通り、それでも終盤のSF展開はめちゃくちゃ個人的に好みであるし、それでもこれだけすっきりおさまっているのだ。黄金のストーリーが叩かれていて、シナリオライターさんが可愛そうだ。叩くべきは、ワンパターンなシステムそのものではないだろうか?


③ 一におつかい、二におつかい、三、四もおつかい、五もおつかい


メインストーリー後に、●.x のパッチが次の大型拡張まで5個くらい繰り返す事になるだろうが、そこまでもやっぱりワンパターンである。

そこまでに繰り返しやることになるのが、
・友好部族クエスト
・ギルドリーブ
・お得意様取引 などである。

(ここでは、エキルレやレイドなど、消化、バトルコンテンツは除きます)

繰り返しやるこれらのコンテンツが、まぁーーーーーー、おつかい 笑

これもやっぱり前項で話した事とつながっている。
友好部族クエストは1日にできる事が決まっているから、何日後にコンプリート・・・と決まっていると、それまでのお話の内容は日数にあわせて無理くり変えなきゃいけなくなる。

まあ、それはもう仕方ないものとしよう。おそらく、ユーザーもサブクエにそこまでの内容は求めていない。

だが、どれも内容がおつかいの繰り返し・・・単なる作業なのは、本当にユーザーをナメくさっていると思う。

吉田Pと坂口さんの対談で、坂口さんが、
「RPGなんて大抵おつかいだからね…」
と言っていたが、FFの生みの親である坂口さんの言葉ですら、それは感化できない。

坂口さんがプロデュースしてきた過去のFFで、おつかい・作業だと感じたものはただの一つもなかった。子供ごころにひたすら冒険に夢中になれたし、昔のものをやっても今でも楽しめる。

あきらかにFF14のおつかい・作業は、他のRPGをはるかに超える King of おつかい なのである。

ただ単に地図に表示される目的地まで脳死で行き、NPCに話しかけたり雑魚敵を倒すだけ。作業。作業。作業。作業。作業ーーーーー。

友好部族クエストは、一度やった内容のものでも同じ事を繰り返さなきゃいけないが、変化を加えるべきである。

私なりに、友好部族クエストが面白くなる要素を提案してみた。

●プレーヤーの行動しだいで展開や得られる報酬が変わる。敵を倒すクエストなら敵を倒したスピードでボーナス経験値や、素材などがもらえる。敵の動きもワンパターンな雑魚ではなく、戦って歯ごたえのある中ボスクラスにする
●毎回ランダムに変化するクイズやミニゲームなどを取り入れる。龍が如くとかゴールドソーサーにあるようなミニゲーム(UFOキャッチャーとか、バイクレースとか)とうぜん、ゲームのでき次第で報酬も変わる
●友好部族クエストを一日3つまでと限定せず、クエストの大きさや報酬に応じて受注量を変化させる。そうする事で、どのクエストもワンパターンという事を防げる

そうすれば、毎日、友好部族クエストをやる楽しみが倍増するだろう。


というか、これくらいの工夫をできないで、ゲームクリエイターとして恥ずかしくないのだろうか?

私はとくにゼルダをやった後にFF16をやり、エルデンリングDLCをやった後に黄金のレガシーをやったりした事で、昨今のスクエニゲーム、とくに吉田さんがプロデュースしている作品がいかに『ゲーム』ではなく『作業』なのかを思い知られた。

スクエニの制作チームは自分たちのゲームをテストプレイするだろうけど、こういう作業を「面白い」と本気で思っているのか?
思っていないでユーザーにやらせているなら問題だが、本気で思っているならそれはそれで更に問題だ。


④ FF11から学ぶ、本当のMMOの面白さ


FF14はしステムがワンパターンとかそういうものを抜きにしても、MMOとして面白くない。

FF14の魅力はメインストーリーだとしても、やはりコンシューマーゲームや映画やアニメ・漫画には負ける。そりゃ、この記事で話してきたシステムの1パターン化による影響を受けるのだから仕方ない。

でも、光の戦士(自分の分身)が中心となって、世界を救うのを壮大に体験できる素晴らしいゲームはFF14くらいだろう。だから漆黒・暁月までのヒカセンを中心にしたメインストーリーは国内外関係なく評判が高い。

だが、やっぱり、 M M O としては面白くない。

FF14が面白くないのではなく、MMOではないのだ。


述べてきたように、おつかい作業が大半を占めていたり、冒険以外のところでハウジングを楽しめる部分もあったり、
これはメタバース的な楽しみ方である。

通貨がいくらあっても関係ない。お金をいくら稼いでも強い武器は手に入らない。ある意味これはこれで、先行者優位のシステムにならない素晴らしい制度であるとは思う。

・・・が、やっぱりMMOとして面白くない(しつこい


MMOというジャンル自体、もう今後新しく開発される事はないだろうと思う。

スマホを一人一つ持つようになったここ10年では急激にソシャゲが伸びているが、そのソシャゲですらも衰退していっている。

まさにこれからの10年は、現在のFF14のような、メタバース空間が流行していくと思う。



40代おっさんの私はMMOが好きだった。

学生時代にラグナロクオンラインが流行していたが、(まだサービス続いている)私はFFが好きだったので、FF11をやっていた。(FF11もまだ続いている)

FF11はMMOの黎明期という事もありシステム面でもいろいろ問題はあったものの、本当に夢中になって冒険を楽しんだ。

何より、適当なおつかいサブクエというものがなかった。本当に序盤の序盤、何も装備も持っていないころに、貴重な装備がもらえるありがたいおつかいクエストはあった。

そう、FF11はFF14のようにインフレしてお金に価値がなくなった世界とは違い、ギルは極めて貴重であり、お金を貯める楽しさ、なけなしのお金で装備を得る喜びがあったのである。

黎明期のFF11はソロで同じレベルの敵と戦うのも非常に困難である。詰めを誤って死のうものならデスペナルティがある(それは今でも解せないw)が、新しいエリアや街に苦労してたどり着いた時の喜びは計り知れない。護衛してくれた人が始めてフレンドになった思い出がある。

ソロができるジョブやそうでないジョブ・・・・テレポやデジョンなど移動手段があるジョブやそうでないジョブ、など格差もあったが、それはそれで面白かった。不満があるならそのジョブをやらなきゃいいことで、不遇ジョブを選ぶも選ばないも、それはユーザーの自由なのである。

良い意味で、ワンパターン化されているものがなく、いつも新しい発見や楽しみがあったのがFF11である。

悪い部分はFF14のように自動マッチングシステムが無かった事、ワープ手段が限られていてレベリング場所までの移動やレベリング時間が相当かかることなどがあげられる。下位レベルのコンテンツをやるにも、わざわざ装備を履き替えないといけない面倒さは苦痛でしかない。
ここらへんは、FF14の良い面とあわされば良いのになぁと思うのだが、20年前の技術では難しかっただろう。

上記のようなシステム面は除いて、ゲームというのは『困難』があるからこそ面白いのである。クエストの目的地が表示され、そこへ行ってボタンを淡々と押し続けていたりムービーをスキップするだけで話が進んでいくのは、冒険ではなく、作業なのである。

そして困難があるからこそ、仲間が必要になる。一人では超えていけない壁も乗り越えられるし、だからこそFC、LSなどのコミュニティでの会話が自然と増えるのである。

困難があり、それを仲間と乗り越えるからこそ、MMOは楽しいものだと私は思う。

今のFF14はそういう部分を除外している。プレイヤーがメインストーリーで冒険をする上で、何かを考える余地、選択する権利というものが削ぎ落とされてしまっている。

(零式や絶など、コンテンツクリアに時間的余裕が必要で、万人が取り組めないものは困難としては除きます)


良くも悪くも、メタバース的なものを目指してMMOから脱却しようとしているのが現状のFF14である。

まぁ、それはそれで良いし時代の流れでもあるが、とくにこの記事で書いた①と③の項目。サブクエストの作業・おつかい感はスクエニ社員の怠惰だとしか言いようがない。
すぐに直せるものだから。



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