スクールカーストとその構造について 発生から定着まで

この記事と次の高校〜大学編では筆者の経験と独断と偏見でスクールカーストのついて書いていきます。

基本的に男子側視点なのでご了承ください。

ただ結構真面目に考察はしてるのでそれなりには当たっていると思います多分。


日本においてスクールカーストという言葉ももうもはや一般的になった。

もっともアメリカ等におけるカーストほど具体的に立場をわかりやすくする振り分けこそ無いもののおおまか同じ物だと思う。

具体的な例を挙げると“スポーツ系”が上位階層で“文化系”が中間層、いわゆる“オタク系”が下位層になることが一般的な物だと考えられる。

だが果たして本当にそれだけであそこまで露骨な階層分けがなされるのだろうか。実際のところスクールカーストという物は早くて小学校4年生前後ぐらいからなんとなく出来始めてくる。この段階だと“運動の出来る子”が最上位階層なのは間違い無くあまり運動の出来ない子が中間階層になることが多い。また身長が高い低い、肌が荒れている等などの身体的、もっというと見た目の特徴等も判断材料になってくることが多いと感じる。小学生ほど残酷な生き物は居ないのだ。彼ら彼女たちは極めて本能的に、そして残酷にジャッジを下していく。

こういった判断基準は小学6年生にもなるとより明確になる。この年代になると極めて単純だがある程度異性という物を皆意識しだすからだ。それまでは単純な順位分けだった物に“モテ”という概念が入ることによってより残酷な物に変貌していく。そして次第に意識的、無意識的かは置いておいたとしても何かをする際にはその順序が当てはめられる。クラスの合唱大会や運動会等で先陣を切って仕切り出すのは“運動の出来るモテる”やつなのだ。発言権があるのはせいぜい中間層までで下位層はただただ決められたことに従うしか無い。

こうして大体のパターンにおいて小学校卒業時点までに大枠なスクールカーストというものは完成する。

公立の中学校に進学する場合、大体その地域の小学校が複数まとめられるケースが多い。筆者の場合は4つの小学校校区からなる中学校であったように。

そして中学生ともなるとよりスクールカーストというものは露骨に発生していく。各小学校の階層がそのままスライドし、各階層同士の人間と親しくなることが多いからだ。類は友を呼ぶとは上手く言った物で“運動が出来てモテるやつ”は同じ階層の者と親しくなるし、“オタク層”は同じ階層のものと親しくなるので、この段階では急な飛び級移籍はほぼ100%発生しない。だが中学生になると結局のところ上位階層の必要な“モテ”という部分に必要な物が若干変わってくる。運動が出来るだけではモテなくなるからだ。明確に言うとここで上位階層の中にも2つの階層が発生する。”運動が出来て面白くてそれなりの見た目で異性人気もある者“が最上位になり”運動は出来るが若干盛り上げ要素にかけ見た目も普通の者“がその下、所謂”キョロ充“になることが多い。またスポーツと言ってもサッカーか野球部でないと最上位になれないことが多い、室内系だとバスケットボール部以外は絶望的だ。何故ならカースト形成の最大条件は“モテる”かどうかなのだからかっこいい印象のある運動部以外は基本的にアウトなのである。

というところが判断基準で初期のカーストが形成され基本的にはこの関係性で3年間継続することになる。中学生という段階になると最重要要素が“モテる”か否かという基準になるのだ。つまり小学校時代には人気者だった“クラスのお調子者で笑いを取れるやつ”は中学校時代においては中間層になり、最上位階層から便利に扱われる存在になる。“面白いがモテないやつ”はネタとしては人気になるが本質的に上位階層には絶対に食い込めない。まぁもちろん判断基準には細かく言うと勉強が出来るかとかそういった要素も入ってくるがいずれにしても最大条件である“モテる”にはどうあがいても勝てない。

つまり大雑把にわけると

最上位階層=派手な運動部所属で部活内での序列も高く見た目のいいモテるやつ。生徒会的ポジショニングもこの階層の人間がなることが多い。

上位階層=運動部所属だが部活内での序列が高くない、あまり見た目がよく無くあまりモテないやつ。

上位階層下段=一応運動部あるいはスポーツ経験者だがとりあえずなんとか上位階層に入れているやつ。一番最下層グループを手荒く扱うのはこの層。上位グループに残るために全てをかけている。

中団階層=文化系(音楽系)やあまりメジャーではない運動部所属の可もなく不可も無いやつ。なんとか上位階層に食い込みたくて仕方がないため、無駄に髪の毛をワックスでセットしがち。

最下層=所謂オタク系や地味な子、わかりやすく言うと陰キャ層がなるグループ。基本的に人権は与えられていないが目立ちさえしなければ運良く平穏に3年間を過ごせるかもしれない。上の階層のグループと関わると基本的に厄介事になる可能性が圧倒的に高い。たまに最下層同士で付き合う謎が発生して一時的にクラスのネタになることが多い。

基本的にここの3年間はモテるか否かが大多数の情勢を決めるので、オタク系でも見た目100点なら逆転ホームランで上位階層に食い込むことも不可能では無い。ただ基本的にこの年代の付き合う付き合わないには“序列”が判断材料なので、下位階層が上位階層の人間と交際することは99%発生しない。

結論として述べると中学校のスクールカーストが一番残酷だ。ただ地域が同じというだけで学力レベル等も違う人間が集められるのだからただただ残酷に、そして監獄のように閉じ込められた狭い世界の中で治外法権的なレベルで序列が出来る。

たかだか“モテる”かどうかという実にくだらない判断基準で人生において一番大切な人格形成期が失われるのだ。ここで何かしら傷を背負うとその傷は一生背負って生きていくことになる。おそらく上位階層においては輝かしい思い出の楽しかった日々なのだろうが、最下層で何かしら嫌な出来事の方が多かった人間にとってはただただ苦痛で処刑でしかない。

少し私怨が入ってしまっているが大筋は外していない自信だけはある。

次は高校〜大学編です。

つづく。


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