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やっぱりパパが好き

昔のCMで「タンスにゴン。亭主元気で留守がいい」というのがありました。
いまは「ステイホーム。亭主元気で在宅がいい」となっているでしょうか。

ステイホームが始まる前のこと。パパ講座でよく「仕事で家に不在がちなパパが見極めるべきポイントがある」と伝えていました。それは・・

パパが家にいないときに、ママ(妻)がパパのことを子どもにどう説明しているか

昭和の時代、父親の家庭不在は普通のことでした。父親がいつも仕事で家にいなくても、母親は「パパが家族のために稼いできてくれているから、わが家は幸せなのよ」と子どもたちに言い聞かせました。

平成・令和のママたちは違います。「パパ、今日もいないね」と口にした後、子どもたちには次のように言います。

(子どもが男の子の場合)パパみたいになっちゃダメよ!
(子どもが女の子の場合)パパみたいな人と結婚しちゃダメよ!

もしくは孤独な育児にさいなまれて、さめざめと泣いている状態。

子どもは基本、一緒に長く過ごしている人の味方をします。週末にパパが「今日は時間があるから遊ぼう」と誘っても、子どもは「コイツはママをいじめている悪い奴だ」といって向き合ってくれません。

パパが仕事で家にいられなかったとしても、むしろ家にいないからこそ、ママのケアが欠かせません。パパの育児はママのケアが最重要!

出張にいったらお土産を買う。夕食がいるかいらないか毎日LINEする。記念日は決して忘れない、等々。マメなコミュニケーションに努めること。

ぼくは飲み会にいった日はスイーツを買って帰ることを習慣にしました。飲み会を楽しんでいる時間に、妻は家でワンオペ育児をしているわけで。そのお詫びと感謝をこめてプレゼントを。

あるとき、チョコレートを買って帰ると「こんなチョコでごまかそうとするのね」と指摘されました。チョコは賞味期限があるので要注意。ハーゲンダッツを2個買ってきて、二人して食べるのがよいみたいです。

パパ講座では、次の問いかけもしました。

仕事と育児、どちらが困難ですか? 大変だと思いますか?

経営者が書いたビジネス書など読んでいると、「あえて困難な道を往け!」というのが出てきます。二つの選択肢があったら、あえて困難な道を選ぶべし。困難をくぐり抜けることで力がつき、達成できたときの感動と歓びが大きくなる。

そんな前置きをしつつ、講演で「仕事と育児のどちらが大変ですか?」と問いかけます。

「仕事が困難」と答えていただいて構わないのですが、講師に気遣ってか「育児の方が大変」に挙手される方が多いです。正解は「仕事と育児、両方とも困難。生きているだけで大変」なんですけどね。

その後、こう伝えます。育児が大変だと分かっていながら「仕事が忙しくて育児できない」と言っているパパは、楽な仕事に逃げているんじゃないですか?

図星!スーパービンゴ!!
目を白黒させている人が結構います。

あるとき、こんなパパがいました。子育ての大変さは分かっているし、子育てに積極的に関わりたいと思っている。だけども、子どもと遊ぼうとしたら「パパじゃイヤ!ママがいいー」と言われて心が折れてしまった。

その気持ち、わかります。でも、そこであきらめてはいけない。ここから困難な道がスタートするのです。

仕事で例えれば、営業担当をしていて顧客を引き継いだものの、先方から「あんたじゃダメだ。前の担当者に戻せ」と言われたのと似たシチュエーション。

そうなったらきっと、その顧客と関係を築くために前任者から情報を集めたり、上司に協力を仰ぐなど努力するのではないでしょうか。「あー、分かりました。ぼくもあなたと合わないです。担当を戻します」とはならないと思います。

相手との接触を試み、有益な情報を提供する。交渉と対話を重ね、信頼関係ができた暁には「あなたが担当でよかった」と言ってもらえるようになります。

子育ても同じ。子どもがなつかなければ、子どもと接する機会を増やすように努める。妻と情報交換しながら子どもの好みを把握し、タイミングよく提供する。

そうやって子どもと楽しい時間を過ごしているうちに「やっぱりパパが好き!」と言ってもらえるようになります。

ここで要注意なのは、ママと張り合おうとはしないこと。「ママがいいー!」と子どもが言ったとしても、それでママがハッピーならばOKです。

たまに「俺の方が妻より家事育児をやってる!」とドヤ顔するパパがいるのですが、夫婦関係に勝ち負けをもちこまない。妻との勝負で勝ったとしても、妻がイラッ!としたら貴男の負けです。

家族が笑顔になるには、ママが笑っていることが何よりも大切ですから。

参考情報で、結婚カウンセラーのヒロコ・グレースさんによれば、夫が幸せを感じる瞬間は「妻が幸せを感じているとき」。ミシガン大学の研究で「長く幸せな結婚生活では、夫の幸福よりも、妻の幸福がより重要な影響をもつ」とのことです。

ママが笑顔になるように、と親父ギャグを口にすると寒くなります。要注意。

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