見出し画像

夢と感謝

ファザーリング・ジャパンが一番大切にしているメッセージは、よい父親ではなく「笑っている父親」になろう

笑っている父親になるためのポイントが二つあります。

一つは、表情。表情筋を柔らかく。目を大きく開けて、口角をあげる。スマホみながらの能面無表情ではなく、笑顔で子どもと向かい合う。

もう一つは、口グセ。ポジティブな言葉を使い、楽しい話しを口グセにする。笑っている父親はいつも前向き、プラス思考です。

ぼくも昔そうでしたが、「疲れた」が口グセになっている人がいます。親が「疲れた、疲れた」と言っていると、子どもは「大人になると疲れるんだな」と思ってしまいます。

将来、子どもに疲れた大人になってほしくなければ、子どもの前で「疲れる」と言わない方がよいですね。代わりに「ツイてる」と言いましょう。

笑っている父親の極意は「夢」と「感謝」です。夢と感謝で笑っている父親になれば、子どもは笑顔になり、家族は明るくなる。

まず、夢について。よく、子どもに「夢をもて!」という大人がいます。そういう大人こそ、子どもの前で夢を語ったらいい。

笑っている父親の原点は「夢」。親が自分の夢を語っている姿をみているうちに、子どもは自然と夢をもって語りたくなるものです。

小学生の「将来つきたい職業」ランキングで、YouTuberが上位に入りました。2019年 2位、2018年 3位。(学研教育総合研究所 小学生白書Web版より)

ぼくの娘たちも、ずっとYouTubeをみています。ヒカキンさんやフィッシャーズなどのYouTuberにもすごく詳しい。

有名なYouTuberの番組は楽しそうですよね。自分たちが楽しんでいて、視聴者を楽しませて、それがお金になり、仕事になっている。

「YouTuberはラクそうだから自分もなりたい」ではないんです。YouTuberが楽しそうに働いている姿に、将来の自分を重ねて夢を感じています。

ひるがえって、ぼくら親の働き方はどうでしょう? 

在宅勤務しているとき、楽しく仕事している姿を子どもに見せているでしょうか? 「パパやママみたいに楽しく働く大人になりたい!」と思わせているでしょうか。

つづいて「感謝」について。笑っている父親の出発点は「感謝」です。

「感謝」には反対語があります。感謝の反対語は「あたりまえ」。ぼくらは、当たり前だと思うと感謝ができなくなってしまう性質があります。

例えば、電気が使えるのは当たり前ですから感謝はとくにありません。でも、地震や台風などの災害で停電したら「電気が使えるだけで有難い!」と思えます。

ぼくたちが有り難さを最も実感するのは、病気や怪我をしたときです。とりわけ命に関わる病気をしたら「生きているだけで幸せ!」という気持ちになれます。

健康が当たり前と感じると、健康であることに感謝する気持ちを忘れます。でも、足を骨折して動けなくなったら、普通に歩けることだけで感謝できます。

まさに今、新型ウィルスの蔓延で当たり前ではない日常を、ぼくたちは過ごしています。以前は普通に出来ていた様々なことが、今にして思えば感謝の出来事。こうして生きていられること自体が感謝感謝。

家族が目の前にいることも、もしかしたら当たり前ではないのかもしれません。まずは、家族に「ありがとう」と伝えることから始めましょう

あるとき、講座の締めで感謝の話しをしたところ、参加者のパパが「どうしても妻に『ありがとう』が言えないんです」と説明を始めました。1分ほど説明に時間がかかりました。「あ・り・が・と・う」は五文字、5秒で済むのですが。

そのパパに、とっておきの方法を教えました。「妻が家事や育児をするのは当たり前」と考えるから、感謝ができないのです。ならば、自分の妻ではなく「となりのおばちゃん」と思うのです。

となりのおばちゃんが、なんでか知らないけど、自分の子どもの世話をしてくれて、家に帰ると食事を用意して待っていてくれる。「となりのおばちゃん、ありがとう!」と感謝の念が湧いてきます。

妻の場合は「となりのおじさん」と思うのですね。自分の夫だと思うから「こいつ家事できねー、使えねー!」とか「給料が安すぎっ!」と腹が立ちます。

でも、となりのおじさんが、なんでか知らないけど、稼いだ給料をわが家にいれて養ってくれる。自分の子どもの遊び相手にもなってくれる。「となりのおじさん、ありがとー!」と感謝する気持ちになれます。

子どもの場合は「となりの子ども」というより、「みんなの子ども」と捉えるのがよいでしょう。昔は「七つまでは神の子」と言われました。

自分の子をガミガミ叱る親がいたとして、となりの子にも同じように叱っていたら本物です。Our kids の精神で。

自分の母親に「産んでくれてありがとう」が究極の感謝です。

大学のゲスト講義で「母の日に、究極の感謝をしてみるのはいかがですか?」と提案したことがあります。後日、学生から報告がありました。「母さんに『産んでくれてありがとう』と伝えたら『変な宗教に入ったの!?』と言われた」と。急にやるとお母さんはびっくりするので、段階を踏んで行いましょう。

最後に、夢を実現する方法をお伝えします。

夢は、十回口にすると叶います。

「口」に「十」回で「叶」う

ただし、あと一回、十一回口にしてはいけません。

「口」に「±」で「吐」く

プラスな言葉を口グセに、マイナス言葉をなくす。

「口+」う

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?