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震災と今後について思うこと

みなさんお久しぶりです。
あるいは初めまして、日英蘭のトリリンガルブログを投稿しています日蘭Liedje(リーチェ)です。

日本語以外の2か国語も含めて記事を投稿しようとすると日本語のみの時の数倍時間がかかってしまうので、今回は早く投稿するために日本語のみにしました。
今回は、元日から続く震災と、今年これから私のような被災者以外の人がやるべきことについての考えを綴ります。
かなり長くなるので、私の伝えたいことを簡潔に読みたいという方は「最も大切なこと」の部分をお読みください。


震災について

自分の現状

元日の夕方、友人から大丈夫かと連絡がありました。
何のことかと思い見てみると、大規模な地震が何度も来ていて津波も発生しているということが分かりました。
私自身は太平洋側で過ごしていたので全く影響を受けることはなかったのですが、繰り返される速報の通知と各地の人々からの安否確認の連絡に戸惑っていました。

過去の被災経験

私は東日本大震災の経験者です。
内陸部に住んでいたので津波が来た沿岸部ほどの大きな被害はありませんでした。
家族も親戚も全員無事でした。

学校の避難訓練が本当に活かされる場面を初めて経験したのが3月11日でした。
先生の指示に従って静かに素早く校庭へ逃げるというのが普段は大体みんなできるのですが、本当の非常事態では落ち着いていられないという同級生もいました。
現実だと思えないほどの大きく長い揺れに怯えて泣きそうな人もいれば、突然その非現実的な様子がおかしくなってしまって笑いだす人もいました。

校庭に避難した後は家族の迎えをひたすら待ちました。
私は比較的早く親が来てくれたので帰宅して家族の無事を確認することができました。

灯油や電気はしばらく使えなくなってしまっていましたが、ガスストーブで暖を取りつつ調理ができたので、それほど困ったことはありませんでした。
地震が何度も繰り返し来て不定期的に揺れるので、人によっては非常に大きなストレスを感じていたようですが、私は震度5でも眠り続けてしまうというある意味便利な体質になりました。

約1週間で電気や水道は使えるようになりましたが、スーパーに行くと「おひとり様1個」「1世帯1個」などの購入数制限がしばらくありました。
時間が経つにつれて買える数は増えたものの、資本主義社会らしく自由に買い物ができるようになるまでには何か月もかかりました。

原発の関係もあり、他地域から見ればすっかり危ない場所のようなイメージがついてしまった東日本には観光客もほとんど来なくなりました。
地震に慣れていない外国人は特に旅行を控えていました。
観光業を中心に成り立っていた地域の経済はこれによってさらに痛めつけられる結果となりました。

今後について

被災地で起こりそうなこと

過去の経験から予想するに、今後はもしかしたら被災地周辺であらゆる物が不足する可能性があります。
停電している場所もあるようですし、物流が上手くいかなかったり現地で育てていた作物や肉類などの供給ができなくなったりするような状況が長期的に続くこともあるかもしれません。

私は決して専門家ではないのでこれは憶測でしかないのですが、最悪の場合は日本全体的に特定の物が不足したりさらに物価が高騰したりするような経済的な大問題を抱えることになるのではないでしょうか。

もちろんそうならないことを願っています。
しかし、ただ願っているだけでは事態が深刻化することを止めることはできません。
そこで、この最悪の事態を防ぐために私達ができることを考えました。

自分達にできること

①消費者になる
もし食品や買いに行った時に「石川県産」と「鹿児島県産」の2つがあったら、あなたはどちらを選びますか?
地元に近い方の物を買う、安い方の物を買う、見た目が良い方の物を買う…
きっと人によって様々な基準がありますよね。

でも震災や津波の被害があったことを考慮した場合はどうでしょうか。
いろんなものが混入していそうで怖いから被災地の物は買いたくないという人もいれば、被災地を応援するためにその地域の物を買うという人もいるのではないでしょうか。

2011年の震災後は、東日本の物が受け入れられにくくなりました。
特に福島という地名に危機感を覚える人もいましたし、海外では日本産の物が全体的に怖いと思われていた場所もあったようです。
これにはもちろん震災自体だけでなく原発の影響もあったわけですが、今回は果たしてどうでしょうか。

決して無理をする必要はありません。
被災地の物が自分の安全基準を満たしていなかったり異常に高かったりするのであれば、毎回リスクを冒して被災地の物を買う必要はありません。
でも、もし大きな問題がないのであれば、消費行動を通して微力ながらも被災地の経済回復に貢献することができるのではないでしょうか。

②旅行する
ある程度現場が落ち着いたら、現地に足を運んでお金を落としていくというより直接的な復興支援もできるようになると思います。
今すぐに現地に駆けつけても、プロでない私のような人間はきっと邪魔になります。
というのも、現地の人々を助けるために移動したにも関わらず、限られた食料や資源を無駄に消費してしまう可能性があるからです。

また、地震に慣れていない人が現地へ行くと大きなストレスや不安を感じることもあると思います。
私は、被災者側に寄り添う気持ち自体は良いと思うのですが、助けるどころかむしろ迷惑をかけるような行動はしない方が良いと思うのです。

地震が収まって現地の生活が戻り始めてから完全に復興するまでには非常に長い時間が必要な可能性があります。
私達にできるのは、その復興までの間に少しずつ継続して支援をしていくことではないでしょうか。

現地の名物を食べたり、伝統工芸品を買ったり、ホテルや旅館に泊まったり…。
お金を使うだけでなく、旅行を楽しんで人々に笑顔を見せることもまた被災地を元気づけることに繋がると思います。
時間やお金に多少ゆとりがある人は、そんな形で後から直接的に支援してみても良いのではないでしょうか。

最も大切なこと

必要以上に苦しまないで

ここまでたくさん震災について書いてきましたが、私は決してみなさんの気分を害したくてこんなことをしているわけではありません。
ニュースやSNSで何度も災害の様子を見たり人々の苦しみを想像したりしていると、どうしても自分まで辛い気持ちになってしまうこともありますよね。

私は現地の人にもそれ以外の地域の人にも極力苦しまずにいてほしいと思っています。
今安全な環境にいる人は、現地にいる親戚や友人を心配してしまうかもしれませんが、心配には何の生産性もありません。
できるだけ、ただの心配を止めて、みなさんのためにできることを考えたり取り組んだりしてみませんか。

現地にいる友人から未だに返信がなくて怖いという声も聞きました。
しかし、その友人が今本当に大変な場所にいるのであれば、残念ながらあなたへの返信はそれほど優先順位の高いことではないのです。

少しでも安全な所へ逃げ、本当に必要な時のためにバッテリーを温存しておかなければなりません。
もしかしたら急いで逃げたのでスマホが家に置きっぱなしになっているのかもしれません。

事態が落ち着いて、安定した電力供給が確認できれば、きっと連絡してくれます。
その時にはぜひ温かい言葉をかけてあげてください。
必要な物が足りないなんていう連絡があるかもしれません。
可能な範囲で助けてあげてください。

某感染症や長期化している戦争などで連日暗い気持ちになるような情報が入り続けています。
国内で起きた震災はより身近で、落ち着かない日々を送っている人も多くいると思います。
そんな時こそ、情報媒体と距離を取ったり、趣味やお出かけなどの楽しいことに時間を使ったりしても良いのではないでしょうか。

「自分より大変な思いをしている人がいるのに私はなんでこんなにのうのうと生きているんだ」なんて考えないでください。
あなたが幸せでいることで、幸せな気持ちを他人に分けることができます。
あなたが苦しんでいることで、一緒に苦しんでしまう人がいます。
あなたが今を楽しむことで、自然と経済が循環して被災地の方々への間接的な支援に繋がるかもしれません。

自分のこともしっかり大切にして、無理せずできることを一緒にしていきましょう。

学んだら、手放しても良い

私は普段あまり被災経験について話すことが好きではありません。
正確には、強い口調で人に押し付けるように震災について話すことが好きではありません。
毎年3月11日には、「3.11を忘れてはいけない」という投稿や番組を見かけますが、私はその表現が嫌いです。

私は全く問題ないのですが、中には大切な人や物をなくした人もたくさんいます。
「忘れてはいけない」と言われ続けて、何年も苦しんでいるのではないでしょうか。
辛くて、忘れてしまいたいのに、何度も頭の中でおぞましい光景が蘇ってしまうという人もいるのではないでしょうか。

地震や津波の存在と、そのリスクについてはきっと理解すべきです。
日本に住んでいるのであれば、いつ自分が被災者の立場になってもおかしくないのですから、最低限の知識はあった方が良いでしょう。
でも、辛かったことを死ぬまで引きずり続けても良い未来を創り出すことはできません。

多くの被害が出て、対策不足だった点が明らかになりました。
咄嗟のことで上手く行動できなかった人は、本当はどうすべきだったのかを学びました。
必要なことを学んで次に活かす準備ができたのであれば、当時の苦しみや鮮明すぎるトラウマの記憶は手放しても良いのではないでしょうか。

あなたはもう既によく頑張りました。
別の地域の人々が苦しんでいる今、あなたがすべきことはきっと自分の経験をみんなに思い出させることではありません。
今苦しんでいる人々が今後あなたのように長期に渡って苦しまずに済むようにすることではないでしょうか。

これまで自分の経験を風化させないようにと一生懸命語り続けてきたのは、みんなを苦しませるためではありませんよね。
自分のように苦しむ人が少しでも減るようにという願いがあったからこその行動でしたよね。
では、今のこの苦しみが早く癒されるように、できることを考えて一緒に取り組んでいきませんか。

非常に長くなりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
この記事の内容は全て私の経験と考えにのみ基づいたもので、科学的根拠や専門家の意見などは一切入っておりませんのでご了承ください。

少しでも早く、多くの人々が安心して暮らせるようになることを願っています。
また、微力ながら私にできることを日々考え、無理のない範囲で少しずつ実行していきます。

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