【note148枚目】 秋冬・芸術鑑賞


11月25日 早乙女宏美さん切腹パフォーマンス

 noteでストリップについて書かれた記事を読み漁っている時に、早乙女宏美さんのnoteに辿り着いた。「切腹」に重点を置いたパフォーマンスをされていることや、今昔のストリップ事情などに触れられた氏の記事の数々をとても興味深く拝読していたところ、京都の企画展にてパフォーマンスをされると知って喜び勇んで行ってきた。
 展示会のテーマは『EROS』 色んな作家さんの性愛や深い心象風景が込められた作品がたくさん展示されていた。この表現が正しいかはわからないけど、全体的に「エロ・グロ・ナンセンス」な世界がパステルカラーで彩られていたりしてアングラ。うーん…今の私には無い感性ばかりだった。
 定刻になるとパフォーマンスが始まった。とある村に住む名家の「私」と村外れにあるお寺の美しい尼僧との交流を描いた作品の朗読で世界観が拡がっていく。会場が屋根裏部屋のような空間だった事や、当日が身に沁みる寒さだった事からより一層妖しさが深まる。朗読されていたのはご自身作の小説。
 朱鞘におさめられた刀を、恍惚の表情で眺めて、「この刃で己の胎を切り裂きたい」「私は破戒僧です」と語る尼僧の姿から逃げるように寺から足を遠ざけた「私」が、再び招かれるように、あの日の尼僧のように妖しく光る刃に魅せられてしまう。
 「切腹」という単語から連想されるのはやはり第一に男・武士になるのは仕方ないと思う。これは個人的なイメージなんだけど、時代劇だと女性は首を切りがちじゃないかな?女性の切腹は創作でも触れた事が無かった。
 女性の腹、つまり子宮がある場所になるわけだけど、そこは「新たな生命を育む場所」で「新たな生命がこの世に始まる場所」なわけで、死から1番遠く無ければいけないと思うんですよね。女性の切腹は、その場所を自らの手で切り裂いて、自らの手で死に向かってしまう行為になる。背徳、恍惚、苦悶、罪深さが頂点に達してる行為なんだなと思った。切腹前に早乙女さんがお懐紙を咥えて座に向かう様子があまりに煽情的で身体が熱くなった。刃が腹を真横に裂き進めるごとに血が滴り落ちていく様子があまりにリアルで一瞬目を逸らしてしまった。匠の術だなぁ。
 ストリップなどの裸の舞台や生々しいものに触れ慣れてきたと思ってたけど、今回のパフォーマンスはそれらとは全く別物だった。
 終演後は主催者の中井結さんとのトークショー。昭和の時代にあった今では考えられない変態雑誌の数々のお話や、早乙女さんのキャリアについてとても興味深いお話がたくさんあった。あったけど…昔の変態雑誌はサブカルとかアングラとか、そんな言葉で片付かないくらい尖りまくってたみたいで、ちょっとついていけなかった。
 自分のことをサブカルクソ女と思ってたけど、私なんて全然浅瀬でチャプチャプしてただけやったんやなぁ…。


11月27日 浅草ロック座『with』

 2023年の浅草ロック座納め。

1景 桜庭うれあさん
 大好きなお気に様。今年も浅草でのお出番がたくさんあって、キラキラな姿を見られて嬉しかった。スタートダッシュを華やかに決める1景で、うれあさんがイキイキと踊る姿を見て自然と涙が出た。とても賑やかで華やかな演目で使用曲もアガるナンバーばっかりなんだけど、なんだか心に沁みて涙が止まらなかった。
2景 藤川菜緒さん
 やっっっっとだよ!やっと浅草でなおぴさんのステージを見られたよ!ずっとお気に様のご出演とすれ違いだったから……ありがとう2023年。私の記憶だとなおぴさんは爆裂ど幼女だったはずなんだけど…めちゃくちゃ西部のスケコマシ(褒めてる)だったね?狙い撃たれるような場所に座ってなくて良かった…撃たれたら死んでた。なんというか、表現の幅が無限に広い踊り子さんだと改めて感じた。小さな身体に不釣り合いなエネルギーの膨大さ。
3景 須王愛さん
 私この景が1番好きかもしれない。須王愛さんって、その場にいるだけで色気が氾濫してる踊り子さんで、今回は白い肌に黒い髪とお召し物で、はるなつちゃんそういうのもう好きじゃん?「飾り窓」と呼ばれているセットで、ディスプレイされ商品と化してる女たち。窓の外の人間を誘うようにアピールを続ける様子がもうエロい。窓の外へ飛び出した愛さんは「選ばれた」のではなく「選ばせる」強さを感じるダンスがとても良い。良い表現では無いのかもしれないけど、お顔と曲線的なボディーラインが本当にえっちなんだよなぁ…。愛さんのためにあるような演目に感じた。

 引用にて失礼いたします。剽窃になるといけないので感想の源流にある呟きをご紹介。
4景 ゆきなさん
 すっかり中トリが板についてきたイメージがあるゆきなさん。前にも書いたかもしれないけど、ゆきなさんの「見える・見えない・見せない」の焦らしの絶妙な表現の押し引きが本当に好きで、いつも心を弄ばれている。今回もしっかり弄ばれた。ありがとうございました。愛らしいの塊。
幕間では2023年上半期のプレイバック映像。ご、豪華〜!!観に行った公演や、観にいけてない公演ではどんなステージをされていたのかを知る事ができて、思い出が蘇ったり、これ観たかったなあ〜と後悔が湧いたり。ステージって一期一会だ。
5景 茉宮なぎさん
 初めて拝見した踊り子さん。ステージは「天使にラブソングを…」のようなコミカルシスターたちのクリスマスパーティーの様相で、サブの踊り子さんたちのコミカルなやりとりが楽しかった。賑やかなパーティーを始めるわよ〜!!!と気合いを入れた茉宮シスターのお召し物が両サイドに深いスリットが入ったセクシーすぎるシスター服。oh…。小さな身体に愛らしさとボインボインを詰め込んだなんともけしからんお姿にキュンとしちゃったな。
6景 沙羅さん
 沙羅さんが浅草のステージに立っていると、場内の空気がパリッと澄む気がする。それくらいの圧倒的な存在感を放っているすごい踊り子さんなんだなと今回改めて感じた。リボンを携えて舞う姿が、エレガントな社交ダンスのようにも見えたし、リボンが意思を持ってるように見える不思議な一体感が凄かった。しかし、キャリアが長いって事はそれだけ年齢も重ねてらっしゃるはずなのに、本当にナイスバディだしお肌のハリツヤが半端ないのよね…。すごい。
7景 松本菜奈実さん
 私にとってはDVDで見てる人だったから、そんな人が?今から目の前で脱ぐの?ってなんか現実に思えなかった。外国のプロムを模した演目で、地味なあの子も派手なあの子もみんなで楽しい時間!!ってとても賑やか。しかし松本菜奈実さんはお身体の存在感がとてつもない。おっぱいの迫力がすごすぎる(オブラートどこいった)今はポラ館にもご出演されているみたいで、ダンスのキレもVの傍らで出演されている方とは思えないくらいのキレがあって驚いた。機会があればポラ館での個人演目も見てみたいな。
フィナーレ
 楽しい時間は本当にあっという間だ。白い羽根をふんだんにあしらったハイレグの揃いの衣装で踊り子さんが歩き回るのはあまりに華やか。あと自分ひとついいすか。白スーツで男装のダンサーさんがかっこ良すぎる。え?男役の所作が完璧すぎんか??宝塚?エスコートされてる踊り子さんも心なしかちょっと照れてる感じが可愛かった。

 足を運んだ『with』2ndが楽日でした。素晴らしいショーをありがとうございました!

 お気に様が出演される時しか遠征出来なかったけど、それでもよく足を運んだ気がする。今年もありがとうございました浅草ロック座。来年は新春公演でストリップ初めに伺います。

12月5日 SUPER JUNIOR-YESUNGソロコンサート『Unfading sense』


初めてのフェスティバルホール

 夏のソロコンサートに引き続き、今回はソロのアジアツアーで日本では東名阪を回るイェソンお兄さん。「寒い時期にみんなを1人にするわけないでしょ?」と言い残した夏の約束を果たしに来てくれた感じ。なんと前から5列目なんていうお席がご用意されて、おかげで手首のタトゥーをコンタクトの目で確認出来ました。
 会場のフェスティバルホールはオーケストラが上演されるようなコンサートホールで音響設備がとても良い。その空間で奏でられるイェソンの深みある歌声と、生バンドの演奏。音の響き、音圧、何もかもが心地良すぎた。ずっと座ってゆったりと世界観に浸れたのも良かった…心地良すぎて時々目を瞑ってたけど、寝てるわけじゃないのよ!ごめんね兄さん。
 ソウル公演の写真で見てた、ステージ中央の大きな円に光が美しく重なったり、モニターを重ねて映る映像がイェソンの心象を表す窓のようにも見えて、映像演出、照明演出もすごく凝ってた。
 MCの内容とかは覚えてないから他をあたって欲しいんだけど、ずっと「SUPER JUNIOR のイェソン」でいる、いようとする意識が強くて、ファンを大切にと思う気持ちが強くてそれが知らずのうちに自負心であり負担にもなっていたのかな?そして、そうやく「イェソンじゃない時間」を大切にすることや、自分の感性を「SUPER JUNIORのイェソン」として胸を張って打ち出していけるようになったのかな…?と、にわかのえるぷは感じたのでした。ファンが喜ぶことをという姿勢はそのままに、不評を受けても俺は俺と突っぱねる強さをより押し出してきたというか…上手く言葉で表現出来ないけど。新譜の「나」という曲が、やっと彼が自分自身を愛する気持ちを表せた曲だなって感じたんですよね。この辺はベテランえるぷさんにも所見を伺いたいところ。
 終演後、ホワイエからロビーへ向かうエスカレーター付近で銀テープを配る方がいらっしゃった。取れなかった人のために分け合い助け合うファンの姿に心温まった瞬間でした。
 フェスティバルホール、本当に素晴らしい劇場だった。これから絶対に大阪公演はここでやってほしい。極上の歌声を大阪に響かせるならここしかねえ!!K.R.Y.でやる時も生バンド従えてここでやってほしいし、それぞれがソロコンやる時の大阪会場もここがいい。梅田からのアクセスも悪くないしね。

ということで…。

 この秋から今にかけて観に行った事についてまとめて感想を書きました。一旦ここで〆とさせていただきます。
 長らくお付き合いいただきありがとうございました。