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あれもこれもどれも私

私が主に見ているSNSはTwitterなんですが(といっても数日に一回とかなのでヘビーユーザーからしたら全然見てないし呟いてない人なんでしょうけど)、ここ数年は純喫茶、レトロなおでかけ情報、浅草がらみの情報をツイートすることが多かった。「運用テーマ」に沿って、「運用」をしていたのだ。

仕事に関しても、運用テーマに沿った書き物しかシェアしていなかった。表立って言ってはいないけれど、裏方的な書き仕事やビジネス系などまったく違うジャンルの書き物の仕事もけっこうしているのだ。というか、収入の柱となっているのはそっち。

「好きなジャンル」にまつわることだけを書いて生きていけたら、と思っていた時期もあったけれど、しばらくやってみて、これは私にとってあまり幸せじゃないな、と思った。

仕事としてどこかのメディアで書く場合は、自分の思う通りに書けるわけではない。自分としては1万字くらい書きたいテーマだったとしても、「Web記事としてはちょっと長すぎるんで5,000字くらいにおさめて…」と言われたりするし、メディアの色に合わせた文体を求められたりもする。

それに、これが一番の理由だけど、Webメディアは永遠にあり続けるわけではない。寄稿先のメディアがなくなって自分の文章も一緒に消えてしまったことは、何度かあった。悲しかったけど、事業の一環としてやっているんだから、採算が合わなければ清算されるのは仕方のないことだよね、とも思っている。

私は、自分の好きなことについては好きなように書きたいし、私が書いた文章は私のものにしておきたかったのだ。そしてそれは、実はそんなにたくさんの人に読まれなくてもいい、とも思っている。気に入ってくれる人がいたら嬉しいけれど、自分が好きで書いている部分が大きいから。

自分のブログに掲載する5,000文字程度の原稿を書くために本を何冊も読んで、1本の記事が完成するまでに1ヶ月以上かかったりもする。(たとえばこういう記事→ https://tekutekuretro.life/yomoyama01/ )

これを仕事にするならば、1本の原稿料がおいくらなら採算が合うのかしら? などと考えてみるけれど、どう考えても採算が合うような原稿料をいただくのは難しい。だから「仕事」とは切り離すほうが、自分にとって良い気がしている。

話がそれたけど、「純喫茶、レトロなおでかけ情報、浅草」以外の書き仕事もけっこうしていますよ、という話で、そういった仕事や、このテーマには沿わないただのつぶやきはあんまりツイートしてこなかった。でも最近は「なんかもうテーマとか別にいいかな」と思っていて。

たぶんSNSのアルゴリズム的にひとつのテーマに沿った内容だけをツイートしたほうが、きっと同一ジャンルの人のおすすめに表示されやすくて、そこからフォローにつながったりもするんだろうな、と思って、そのテーマのお仕事につながれば…と思っていわゆる「運用」をしていたんですけど、もういいや〜〜〜と。いまのアカウントは10年以上使ってるもので、会社員でマーケターやってた時にはそれ系の情報とかビジネス系の記事の感想とかをゴリゴリ呟いてたんですよね。そっから徐々に変化していって今の感じになっていったので、これからも徐々に違う内容にシフトしていっても、まぁべつにええではないかと。

ちなみに、お仕事としてメインで書いているのは基本的にはインタビュー記事で、お堅いビジネス系記事も多めだし、IT、Tech系の原稿を書くこともけっこうあります。ぜんぜんレトロじゃないけど、でもこっちはこっちで興味のある分野でもあるのです。

レトロも好きだけど最新テクノロジーにも興味はあるし、紙の手帳に手書きするのも好きだけどGoogleカレンダーやTodoアプリも使ってるし、浅草みたいな日本らしさを感じられる街が大好きだけど、数年前に旅行に行ったフランスの雰囲気もめっちゃ好き。

はたから見ると一貫性がないかもしれないけど、あれも好き、これも好きと言っている気持ちに嘘はなくて、どれも私なんですよね。一貫性をもたせようと、綺麗にラッピングして見せる必要はないのかなと。最近はそんなふうに思っています。

ちなみに、アイキャッチは寝てるお子の後頭部と私。ライターの私も母の私も、どっちも私。

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最近は筋トレ(ゆるめ)にハマっています。